迷惑メールにならない秘訣
- 2018年4月13日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は Top Tips to Avoid Spam Filters When Sending Emailsの抄訳です。
メールを届けようとすると、時にはイライラが募ります。マナーの良いベテランマーケターであってもメール配信の問題に遭遇しますし、(うっかり)迷惑メールを送ってしまうことだってあります。
本記事では、迷惑メールフィルタを回避してメールを確実に届けるための秘訣をいくつかお伝えします。本記事で紹介しきれなかった分は「Tips & Tricks to Stay Out of the Spam Folder Guide」に記載していますので、よろしければダウンロードしてみてください。
“あなた”の宛先リストを作りましょう
メールに載せたあなたのコトバはとてつもなく大切なメッセージです。けれども、ミスマッチな人やエンゲージメントの低い人にとっては何ら意味を持ちません。ですから、以下に挙げたようなことは絶対にしてはいけません。
- 第三者(広告主)からメールアドレスを拝借したり、購入したり、コ・レジストレーション(ユーザから承諾を得てユーザ情報を広告主に提供し、広告主がユーザに対してレコメンデーションを行う仕組み)を行ったりしてはいけません。
- パートナーと宛先リストを共有したり、共有リストを使用したりしてはいけません。
- メールアドレスをスクレイピングしてはいけません — もしあなたがボットなどのプログラムを使用してメールアドレスを収集している(ハーベスティングしている)のであれば、本ベストプラクティスに従うと迷惑メールまっしぐらの行為ということになります。ダメ。ゼッタイ。
宛先リストを有機的に構築するには長い時間を要しますが、メールプログラムにとっては有益なことです。時間が掛かりますし簡単ではないですけれど、最も効果的な方法なのです。
ダブルオプトインを実施しましょう
宛先リストを作るとき、その受信者が本当にあなたのメールを受け取りたいと思っているのかを確認する方法を検討しましょう。それにはダブルオプトイン方式が使えるでしょう。これは、宛先リストに正式に登録する前にウェルカムメールを送って、購読者に事前確認をしてもらう(たいていは「メールの受信に同意する」と書かれたチェックボックスにチェックを入れてもらう)方式です。
ダブルオプトイン方式によって、受信者が本当にあなたのメールに興味を持っているかどうかが分かります。ですからエンゲージメントやメール到達率を高く維持できます。オプトイン方式として他にどのようなものがあるかやダブルオプトイン方式が好まれる理由については、ブログ記事「【まとめ】メールアドレスを収集するための6つの方法〜利点とリスク〜」をご覧ください。
SPF, DKIM, DMARCでメールを認証しましょう
メール認証はややこしいですが、あなた本人が送ったことを証明するものだと覚えれば分かり易いでしょう。GoogleやYahoo! などのインボックスプロバイダは認証されたメールの方をより信頼しており、恐らく認証されたメールから先に受信ボックスへと届けています。
メールを認証して、迷惑メールフォルダではなく受信ボックスに届けるべきだということをISPに伝える方法を以下に列挙します。
- Sender Policy Framework (SPF) は、送信元IPアドレスが、その送信元ドメインを利用してメールを送っても良いと認証されているIPアドレスリストの中に含まれていることを確認することで、本人確認を行います。
- Domain Keys Identified Mail (DKIM) は、送信中にメールが改竄されていないことを保証する規格です。
- Domain-Based Message Authentication Reporting and Conformance (DMARC) は、SPFとDKIMの双方を活用しており、メールを受信ボックスに届けるためにはSPFとDKIMの両方に合格していることが要求されます。
上記の手法を用いることは送信者の責務ですが、SendGridがお役に立てるところです。SendGridを利用するとSendGridドメインでSPFとDKIMが自動的に設定されます。独自ドメインでSPFとDKIMを設定する方法については、チュートリアル「独自ドメインを利用する」をご覧ください。
宛先リストは常にきれいに保ちましょう
配信停止をしてくれる人もいますが、メールを受信したくないと思っている人の多くは単にメールを無視するだけである、ということを忘れないでください。これは実害をもたらします。なぜなら、エンゲージメント率が下がれば下がるほど、ISPから嫌われてしまう、言い換えると、迷惑メール扱いされ易くなってしまうからです。
エンゲージメントの高い小さな宛先リストは、エンゲージメントの低い巨大な宛先リストに勝るのです。
エンゲージメントの低いユーザ、バウンスするメールアドレス、ロールアドレスを定期的に削除して、低いエンゲージメントの宛先を除去するようにしましょう。宛先リストの中には、競合他社のサービスに乗り換えていくユーザもいることでしょう。でもむきにならないでください。事前に対策を講じて、リストをきれいにして、到達率の改善を体験してください。
ブラックリストを回避してレピュテーションを監視しましょう
あなたのドメインにはレピュテーションが関連付けられており、もしもレピュテーションが下降したりスパムトラップに引っかかったりすると、ブラックリストに掲載されてしまいます。残念ながら、注意深くて誠実な送信者であってもブラックリストに載ることがあります。
ブラックリストに掲載されないように、以下の対策を検討してみてください。
- 確認済みオプトイン、つまりダブルオプトインを利用しましょう。
- エンゲージメントの低い購読者を削除するために Sunset Policy を作成しましょう。
- メールアドレスをリアルタイムに検証しましょう。 — もし誰かが間違ったメールアドレスを入力していて、そうとは知らずにあなたがその無効なメールアドレスに送信したら、あなたのレピュテーションが下がります。
到達率に目を光らせていれば、ブラックリストに載る兆候が分かります。ブラックリストについてもっと知りたい方は、ブログ記事「ブラックリストへの掲載リスクを軽減するためのベストプラクティス」をご覧ください。
Preference Center を設置しましょう
Preference Center (メール受信設定機能) があれば、購読者が受信頻度を設定できるので、退会や迷惑メール扱いされるリスクを減らすことができます。受信者を怒らせるリスクを軽減させるためにも、シンプルで人目を引く Preference Center を用意しましょう。
受信者は十人十色ですけれど、Preference Center があれば、ユーザに好みの送信頻度を見つけてもらって、高いエンゲージメントを維持できるでしょう。そして、高いエンゲージメントがあれば、到達率も高く維持できますし、迷惑メールフォルダに振り分けられるのを阻止できるでしょう。
Preference Centerにはいくつか種類がありますので、あなたのメールプログラムに最適なタイプを見つけてみてください。
エンゲージメントの指標を監視しましょう
メールプログラムが良くなっているのか、それとも改善が必要なのかを知るためには、メールの成果やエンゲージメントを測る指標を追跡するしかありません。でも計測する前に、基準となる評価指標を作って、メールプログラムの成果に関する一貫した描像を持っておくことが大切です。
以下のような指標から始めるのが良いでしょう。
- 迷惑メール報告
- 開封率
- CTR (クリック率)
悪い傾向が見えたら落ち着いて、でもできるだけ早く行動を起こしてください。例えば、開封率が落ち込み始めたら、開封率に影響を与えそうな件名や送信頻度を見直してください。
もっと高度な指標については、ブログ記事「メールマーケティングで注目したい4つの指標」をチェックしてみてください。
まとめ
メールマーケティングは一筋縄ではいかないもので、たとえどんなに努力したとしても、完璧な手法を見つけるなんて儚い夢です。だからと言って、完璧に近付くことができないというわけではありません。本記事で紹介した Tips を参考に、あなたのメールプログラムが最高のパフォーマンスを発揮できるようにしましょう。メールのエンゲージメントが高ければ高いほど、迷惑メールフィルタを回避して望みの場所にメールを届けられるということを肝に命じておいてください。
メールは常に変化しており、それに応じてベストプラクティスも変化します。一番いいのは、最新のベストプラクティスを取り入れ続けることです。「Top 10 Tips And Tricks to Stay Out Of The Spam Folder Guide」を読んで、迷惑メールにならない対策をすべて実施しているかどうか、確認してください。