ヴェルク株式会社

ヴェルク株式会社 代表取締役 田向祐介氏

クラウド型業務・経営管理システム「board」の開発・運営や、データ分析等の受託開発を行うヴェルク株式会社の代表取締役 田向祐介氏に、Twilio SendGridを導入した背景や効果について伺いました。
同社は、主力サービスである「board」において、ユーザ向けのトランザクションメールや、ユーザから取引先へのメール送信でSendGridを活用しています。

ヴェルク株式会社について

2010年設立。当初のシステム開発・データ分析などの受託事業に加え、現在はクラウド型業務・経営管理システム「board」の開発と運営を主力事業としています。「board」は中小企業の販売管理・経営管理を一貫してサポートしており、4100社以上の有料導入実績を誇ります。また、2022年4月には大阪大学SLiCSセンター(スチューデント・ライフサイクルサポートセンター)との共同研究から生まれた大学IR(Institutional Research)用ダッシュボードサービス「IRQuA(イルカ)」をリリースしました。

送信元アドレス(From)を変更できたことがSendGridを選んだ理由

– boardのシステムにSendGridを導入するまでの流れを教えてください。

2014年にサービスを開始したときは他社のメール配信サービスを使い、アカウント登録後の通知メールや決済後の処理完了メールなど、ユーザ向けのトランザクションメールを送っていました。その後、同年の11月頃から新機能の開発と並行してSendGridを無料プランで試験導入。2〜3ヶ月の検証期間を経て2015年から有料プランでSendGridに正式移行しました。

– サービスを開始して1年足らずでメール配信サービスをSendGridに変更した理由とは?

メールに対してそこまで深い知識があったわけではないので、国内のメール配信サービスで手軽に使えるものを探して以前のサービスを採用していました。そんななか、boardの新機能として、ユーザが取引先に対して見積書や発注書、請求書といった書類をboardからメールで送れるようにしようと考えたんです。そのためには、the-board.jpで送信ドメイン認証をした状態で、送信元アドレス(From)をユーザのメールアドレスに設定する必要がありました。しかし、以前使っていたメール配信サービスはそのような設定ができず、SendGridに移行したという流れです。

SendGridとの出会い。サーバ環境との親和性よりも「確実にメールが届くこと」を重視

SendGridとの出会い。サーバ環境との親和性よりも「確実にメールが届くこと」を重視

– 当時はどのようにSendGridの存在を知ったのでしょうか?

当社の取締役の津久井が、AWSのユーザグループであるJAWS-UGで、構造計画研究所 SendGrid エバンジェリストの中井さんと知り合ったことがきっかけです。海外のメール配信サービスは日本のキャリアメールに届きにくいという懸念がありましたが、ちょうどそのとき、構造計画研究所からSendGrid本社に対して、日本のキャリアメールにも対応するよう働きかけをしていたようで。「これならいけそうだね」と、安心して導入の検討に入ることができました。

– 他に比較したサービスはありましたか?

特になかったと思います。当時はマーケティングメールのサービスこそいろいろありましたが、APIで配信するようなトランザクションメールのサービスはほとんどありませんでした。当社のサーバ環境と親和性の高いメール配信サービスが一案としてあり、導入もしやすかったかもしれませんが、やはり「しっかり届くのか」という肝心なところで疑問が残り…。社内で使う分には充分だと思いますが、システムでユーザが使うことを考えると難がありました。ちなみに、これはあくまで当時検討したときの判断なので、今の状況は違うかもしれません。

「到達率・モニタリング・サポート」SendGridの3つの魅力

– SendGrid導入後の効果や評価についてお聞かせください。

到達率・モニタリング・サポートの3つの点で価値を実感しています。

メールの到達率

SendGridにもっとも期待したのは、何よりもメールが確実に届くことです。とはいえ、私もエンジニアですので、100%保証された仕組みなど存在しないと理解していました。SendGridに移行することで、以前のメール配信サービスではできなかった送信元アドレスの変更が可能になっただけでなく、サービスのクオリティに問題がないレベルのメール到達率を維持できています。

モニタリングによる状況把握

配信に失敗したバウンスメールの情報をモニタリングして状況の把握に役立てています。バウンスの件数の変化を見ながら、一定数を超えた場合には直ちに原因調査できる体制を整えました。

構造計画研究所によるサポート

メールの仕様は非常に複雑なので、自力で調べて正しく理解することは難しい。そんなとき、構造計画研究所のサポート窓口があるのは非常にありがたいです。回答いただいて勉強になることも多いです。

「メールが届くことは当たり前でない」と気付いたとき、SendGridの本当の価値がわかる

「メールが届くことは当たり前でない」と気付いたとき、SendGridの本当の価値がわかる

– モニタリングの結果に合わせてメール配信の方法を変更したことはありましたか?

今年(2022年)の初め頃、the-board.jpで送信ドメイン認証する従来の方法に加え、ユーザの保有するドメインで認証できる機能を追加しました。これにより、SendGridのAPIでユーザのドメインを登録し、fromと認証に利用するドメインを一致させることが可能になります。

– 確かに、迷惑メールの判定が年々厳しくなっているので、以前のようにメール自体に表示されるfromアドレスと実際に経由してきた情報が異なると弾かれてしまうかもしれませんね。

そうなんです。ここ数年でだんだん「メールが届かない」といった声も増えてきていたので。ユーザのドメインで送信ドメイン認証する仕組みを提供することで、到達性の改善が期待できます。このように、SendGridを導入して、メールの仕様の難しさを痛感したこともあります。
規制が厳しくなっているという側面の他にも、世界共通の通信規格(RFC)がありながら、そこから外れた実装が溢れているのも独特ですよね。例えば間違った仕様(RFC規約違反)のメールでも、正しく表示できるようにメールサービス側が配慮している場合もある。それによって受信側は助かっている部分もある一方、送信側は間違った仕様になっていても気付けないという…。
メールの仕様が複雑だからこそ、SendGridを使う理由があると思っています。SendGridなら、メールの仕様を理解していなくても、普通にタイトルや宛先、本文を書くだけで、正しい仕様に沿ったメールを送ることができます。それがユーザにとって最も嬉しいことではないでしょうか。

– おっしゃる通り、これほど複雑なメールの仕組みのことをわざわざ勉強したくないですよね(笑)そこは専門家に任せて、事業者様には自分たちのビジネスに集中して欲しいというのが、まさにSendGridが始まった原点の発想です。

「メールって届いて当たり前」だと勝手に思っていましたが、ビジネスを始めて「普通に届けることがこんなに難しいのか」と驚き…そこでSendGridの本当の価値がわかりました。

時代に合わせて変化を恐れない。SendGridへの期待とboardの展望

– 最後に、SendGridに対する今後の期待と、ビジネスにおける展望をお聞かせください。

社内のコミュニケーションがメールからチャットへ移行するといった変化はありますが、対外的なシーンでメールでのやりとりは基本的になくならないと思っています。これからもSendGridには、時代の変化に合わせてどんなときでも届きやすいメールを送り続けられるサービスであることを期待しています。シンプルな願いですが、それが最も重要で、最も難しいことではないでしょうか。

我々のboardも同様に、時代に合わせて中小企業様のお困りごとを柔軟にキャッチしながら、業務改善を実直にお手伝いしていきたいです。

​​※記載されている会社名、製品名等は一般に各社の登録商標または商標です。
※事例に記載された社名・部署名等の情報は取材当時のものです。閲覧時点には変更されている可能性があることをご了承ください。
取材:2022年6月

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