メールの到達性がビジネスに与える影響
この記事は How Poor Email Deliverability Impacts Your Business の抄訳です。
エンゲージメントやコンバージョンレートの向上に直結するため、メールの到達性(deliverability)が重要であることはこれまでにも述べてきました。もちろん、その重要度はビジネスにより異なりますが、何らかのアクションを起こすためにメールを利用しているのであれば、実際にどれくらい届いているのかを注意深く確認することが必要になります。
以下、メールの到達性がどのような影響をあたえるのか、3つのビジネスを例にとって説明します。
- リテール(小売り)
- Webアプリケーション
- B to B
到達率に関する数値
メールの到達率がビジネスに対してどの程度影響があるかを評価するのに難しい計算は必要ありません。2013年のReturnPath社のレポートによると、オプトインメールのうち 22% が受信トレイに到達していないそうです。もし100万人の購読者がいる場合、なんと20万人以上にメールが届いていない計算になります。
もちろん、細かな計算をすることにより正確な影響を導き出すことは可能ですが、まずは22%という数字がどのような意味を持つのか考えてみましょう。
リテールにとっての22%
リテールでは、メールキャンペーンのROIをA/Bテスト等を利用して評価できる場合も多く、算出が非常に簡単です。各メール送信対象セグメントや個々のメールアドレスから得られる効果を数値化し、キャンペーンの効果測定が行えます。上述の例の場合、20万人分の利益の損失につながることになります。
また、実際に購買行動をとった顧客がもし発送のお知らせや、アカウント情報などのトランザクションメールを受け取ることができなかったらどうでしょうか?顧客との関係維持に致命的なダメージとなってしまいます。
Webアプリケーションにとっての22%
Webやモバイルアプリケーションの場合、ROIは多くの場合、ユーザ数で測定されます。基準としては曖昧なものではありますが、新たなユーザを獲得し、アプリケーションを気に入ってもらえば、友人にも拡散され、いずれは有料会員が増えるという考えからこの基準が採用されています。
そして登録の確認、通知、アラートといった様々なケースでトランザクションメールが利用されます。もしそこで22%が届かなかったとすると、ユーザ獲得のための戦略に重大なダメージとなり成功へとつながる望みは薄くなるでしょう。
BtoB企業にとっての22%
BtoBの場合、メールの効果測定は難しくはありますが、決して重要ではないということではありません。一貫性のあるコミュニケーションを通して、関係を構築するのにメールは利用されます。新規顧客の獲得や、潜在顧客との継続的なコミュニケーションのためにはメールは必ず必要になります。リストのサイズは比較的小さいことが多いですが、進行中のコミュニケーションや営業活動に対しても非常に大きな影響を与えるため、それぞれが持つ価値は非常に大きくなります。もしメールが正しく届いていなかったらBtoB企業はクロージングのための大きな機会を逃してしまいます。
まとめ
どんなビジネスであろうと、メールの到達性は非常に重要です。
もし毎回のメール送信のたびに、これまでより、「利益が22%増える」「ユーザが22%増える」「反響が22%増える」としたらどうでしょうか?それがメールの到達性が持つパワーなのです。