ISPの迷惑メール対策がなくなってしまったら

ISPの迷惑メール対策がなくなってしまったら

この記事は The ISP Change Up: Why Can’t They Just Stick to One Thing? の抄訳です。

ISP(インターネットサービス事業者)の迷惑メール対策は日々変化しています。マーケターにとっては悩みの種となりますが、ISPにはそうせざるを得ない事情があります。正当なメールを配信する人々がメールを確実に届けるために様々な対策を取る一方で、迷惑メール送信業者はISPの迷惑メール対策の抜け道を探っています。彼らにとってはそれが仕事だからです。ある調査によれば、2012年には世界中で1日あたり1,440億通のメールが送信され、そのうち68.8 %が迷惑メールだったとされています。

泥棒に入られないようにするには?

ここで少し視点を変えてみましょう。例えば、泥棒にたびたび入られたとしたら、新しい防犯対策を試しますよね?鍵を付け替えたり、警報システムを設置したり、番犬を飼ったりすることでしょう。さらには監視カメラをつけたり、危険の度合い次第ではボディガードを雇ったりするかもしれません。企業がセキュリティ面で取る対策は、もう少し複雑です。セキュリティの仕様書に加えて、入退室管理用の帳簿やカードキーの準備、さらにはアクセスレベルの設定なども必要となります。施設の安全を保証するためにできることはすべて実施し、その後も改善を続けることになるでしょう。

ISPは同様のことを絶え間なく実施しています。ISPは迷惑メールをネットワークからシャットアウトするために様々な対策を打っており、そのテストは毎日実施されています。一方で迷惑メール業者は毎日24時間体制でISPの対策をくぐり抜けようと試みていて、あいにく試みの中のいくつかは成功してしまいます。そうなるとISPはさらに対策を打つ事になります。ISPごとに対策が異なるため、事はさらに複雑になります。

もし、ISPの迷惑メール対策がなくなってしまったら…

複雑で日々更新されるISPの迷惑メール対策。もし対策をしなくなったらどのような影響があるでしょうか?下記のことが起こると予想されます。これを読めば、ISPによる迷惑メール対策がいかに重要かお分かりいただけると思います。

  • メールの共通ポリシーや基準がなくなります。メールの作成は、作成する人自身の裁量のみにゆだねられることになります。
  • 全てのメールが受信ボックスに配信されるようになります。受信ボックスはすぐに一杯になってしまい、これまではソフトバウンスとして扱われた「受信ボックスの容量オーバー」もハードバウンス扱いになってしまいます。
  • マルウェアやウイルス対策のため、セキュリティソフトの需要が跳ね上がります。
  • 受信者がメールの開封に慎重になってしまうため、メールのレスポンス率が極端に下がってしまいます。
  • レスポンスを得るために企業がより多くのメールを、より多くのコストをかけて送るようになります。結果、メールの送信コストが全体的に上がります。
  • メールの基本理念は「多ければ多いほどいい」になります。
  • CAN-SPAM(マーケティングメールを規制する米国の法律)は意味をなさなくなり、消滅してしまいます。
  • 企業はセキュリティレベルを最大まで上げるため、メールを届けるのはとても困難になります。
  • 主要な通信手段として、電話が返り咲きます。
  • メールは本当に使えなくなってしまうかもしれません(今度こそは本当に)

信じがたい話かもしれませんが、全く迷惑メール対策をしていないISPもあります。Spamhausからそのリストが提供されています。もしISPの迷惑メール対策についてお困りの点がありましたら、気兼ねなくお問い合わせください。迷惑メール対策に加え、本業に集中するためにSendGridがお手伝いできることをご提案します。