トランザクションメールに配信停止リンクを入れるべき?

トランザクションメールに配信停止リンクを入れるべき?

この記事は Should You Include an Unsubscribe Link in Transactional Email? の抄訳です。

トランザクションメールとは

何らかのイベントをトリガーとして自動送信される「トランザクションメール」。Eコマースにおける顧客とのやり取りやSNSの友達申請など、顧客やユーザとのコミュニケーションのために今や欠かせない存在となっています。

二つの考え方

このトランザクションメールでは、広告やプロモーションに用いられる「マーケティングメール」と異なり、配信停止リンクの記載は法律 (米国のCAN-SPAM Act (注1)、および日本の特電法 (注2) ) で義務づけられていません。これに対しては賛否両論あります。ひとつはメールを受け取るか受け取らないかは受信者自身が選択できるようにするべきで、配信停止リンクは必要だという考え方。もうひとつはトランザクションメールは取引を進めるのに欠かせないので、必ず送るようにするべき (配信停止リンクは不要) という考え方です。


どちらが妥当かは、トランザクションメールの目的と内容によるでしょう。例えば注文の確認や支払いの受領、発送の連絡、そしてシステムの警告は、配信停止リンクを含まなくてもいいと考えられます。これらのメッセージは相手の行動がもとになって送られているためです。上記のようなメッセージを送らなければ、問い合わせのメールやチャット、電話が増えて、カスタマーサポートの負荷やコストが上がってしまうでしょう。

一方で、友達申請や更新情報、製品のアップグレード情報などは配信停止リンクを記載することをおすすめします。顧客との良好な関係を維持するためには、こうしたメッセージを受信するかどうか、選択できるようにするのが賢明です。選択の余地がなければ迷惑メールとしてマークされてしまう可能性もあり、そうなると宛先リストから削除せざるを得なくなってしまいます。コンテンツや頻度など、配信オプションをウェブ上で選択できるようにするのも、顧客のニーズに合った配信を実施するために有効な手段のひとつです。

さいごに

配信停止リクエストにマイナスの印象を持たないようにしましょう。宛先リストの入れ替わりはあって当然のことです。自分たちの事情よりも相手の意思を尊重し、配信を望まなくなったら自ら配信を停止できる仕組みを提供しましょう。

トランザクションメールをさらに活用するための詳細は、こちらのガイドをご覧下さい。

注1)"Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing Act" の略称。迷惑メールの送信を規制する米国の法律。
注2)"特定電子メールの送信の適正化等に関する法律" の略称。電子メールの送受信上の支障の防止を目的とした法律。

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