メール配信に関するサードパーティーツールを利用する際の注意点
- 2019年10月29日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は Tips for Using Third-Party Email Delivery Tools の抄訳です。
メールインフラはこの5~10年の間に目覚ましい進化を遂げました。進化に伴って、メールの分析に利用できるデータの量も指数関数的に増加しています。
この膨大なデータを使って、メールの受信者が受信トレイでどのような操作をしているかを分析し、独自の考察を行うサービスが提供されています。しかしそういったサービスから得られた結果に踊らされることなく、データの全体像を正確に理解することが重要であることは以前ご紹介した通りです。
データが膨大であることは悪いことではありませんが、価値があるものだけを抽出して利用する必要があります。
そこで今回は、サードパーティーのツールやサービスを利用してメールの到達率を分析する際の注意点をいくつかご紹介します。
おおもとのデータを優先する
サードパーティーのツールで得られるデータは、あくまでもおおもとのデータを補うものとして利用しましょう。
メール配信のパフォーマンスを分析する場合、主体となるのはあくまでも実際のデータそのものです。
メール配信でトラブルが発生している、キャンペーンの成果が期待ほど出ていないと感じた場合に、データによってその裏付けができているでしょうか?エンゲージメントが低下している、バウンス率やドロップ率が高くなっているなどのデータが実際に出ているのか確認することが重要です。
サードパーティーのツールは、今後問題が発生する可能性がある部分についてアラートを出したり、補助的なデータとして現在発生している問題点を確認したりすることに利用できます。
しかしながら、サードパーティー製ツールだけではこれを実現することはできず、当然もととなるデータが必要となります。こういったサードパーティーのサービスを利用しているビジネスで見られる問題の1つに、全体像を見るのではなく、ある1点(受信トレイへの配信数など)に重点を置きすぎていることが挙げられます。
個人情報の取り扱い状況の変化を加味する
ここ24か月の間に、個人情報の取り扱いに関して大きな変化がありました。 GDPRなどのプライバシー法の制定と、Gmailなどのメールボックスプロバイダからサードパーティーへのデータ提供の制限により、これらのツールで使用できるデータが大幅に削減されました。
その結果、サードパーティーのツールが提供するデータは、以前ほどメールの受信者の振る舞いを正確に表さなくなっていると考えられます。
こういった変化を知り、それがビジネスに与える影響を確認することが大切です。
メール配信に特効薬はありません
サードパーティーのサービスの売り文句では、メール配信分野での主要なサービスとの関連の強さがアピールされていることが多いです。
確かに多くの場合は、主要なメール配信サービスとの関連はありますが、導入した際にビジネスに与える効果を誇張してアピールしている場合があります。
実際には、メール到達率を高めるための特効薬となるソリューションはありません。 ツールを導入することで一時的に効果が得られるかもしれませんが、データの品質と正攻法のメール配信戦略のみが、メールマーケティングの長期的な成功に繋がります。
メール配信のデータがどのような傾向を示しているのかについてご質問がある場合は、サポートまでご連絡ください。