メール送信前の表示確認テストのポイント
- 2015年5月22日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は Browser Testing – All Email Clients are NOT Created Equal の抄訳です。
メール配信業務を担当して間もないマーケターでさえ、テストすることの重要性を認識しています。では、「テスト」と言われて思い浮かべるのはどんなものでしょうか。通常はA/Bテストや多変量テスト、つまり、受信者を惹きつけるタイトルやCTA(Call To Action)を検討するためのテストを想像するのではないでしょうか。
このようなテストはもちろん大切ですが、メール送信前の表示確認テストも確実に実践しましょう。忘れられがちですが、非常に重要なテストです。
本ブログ記事では、受信環境(ブラウザ・メールクライアント・デバイスなど)によってメールがどのように表示されるのか、をテストする際の注意事項やチェックすべき項目についてご紹介します。
表示確認テストをするにあたっての注意事項
- 送信前には毎回テストしましょう。
お使いのメールエディタが少しアップデートされただけで、HTMLメールのレイアウトが崩れてしまう場合があります。 - パーソナライズメールを送信するときは、特に注意しましょう。
多くのマーケティングメール作成ツールでは、名前やユーザ名などのタグを追加しておくと、タグの部分に各受信者に固有の情報(コンテンツ)を差し込んで、各受信者に特化したメール(パーソナライズメール)を作成できる機能があります。パーソナライズメールはメールマーケティングに欠かせないものとなっていますが、差し込んだコンテンツがどのように表示されるのかを様々な受信環境で確認するようにしましょう。例えば、コンテンツが長すぎると途中で勝手に切られてしまうこともあります。 - メールの受信環境を把握しましょう。
SendGridでは、受信環境の統計情報をダッシュボード上で確認することができます。この情報を把握していれば、メールを作る時に何を優先すべきなのかがわかります。トレンドは常に変化しているので、いつも最新の情報を確認するよう注意してください。(SendGridの調査結果もご参照ください。)
PCで読まれることだけを想定してメールを作成すると、モバイルでは読みにくくなってしまいます。受信者の受信環境を意識してメールを作成すれば、読みやすいメールを届けることができます。
テストの方法
まずは手元にあるiPhone、PC、タブレットなどのデバイスでメールの表示を確認することから始めるのもいいでしょう。ですが、LitmusやEmail on Acidといったツールを利用すれば、様々な受信環境でどのように表示されるのかを簡単にチェックすることができます。
テストの際に確認すべき項目
- フォント
新しいフォントや珍しいフォントを見つけると使いたくなるものですが、メールクライアントによっては表示できないことを忘れないようにしましょう。どのフォントをデフォルトに設定すべきか、どのフォントなら文字化けせずに正しく表示されるのかを調べておきましょう。 - 画像
近年、メールには画像が多用されるようになってきましたが、画像表示に対応していなかったり、デフォルトで画像を表示しないようになっているメールクライアントはまだあります。画像が表示されない場合に、メールがどのように表示されるのかを確認しましょう。また、必ず全ての画像にalt属性をつけてください。 - トラッキング
開封やクリックをトラッキングするためにリンクを追加している場合(お使いのESPがトラッキング用にリンクを追加している場合は特に)、メールサイズが大きくなりすぎないように注意してください。特にGmailでは102KB以上のメールサイズはクリップされてしまいます。
もしテストをしなかったら…
- 配信停止される可能性が高くなります。レイアウトが崩れていて読みにくいメールは受け取りたくありませんよね。
- ブランドイメージが傷つきます。メールの品質(レイアウト)に気を配れない、という印象を持たれてしまいます。
- 読みにくいメールを送信することは、メールマーケティングの基本ルールである「顧客第一」に反してしまいます。
さいごに
メールマーケティングの担当者は、レスポンシブデザイン(特にモバイル対応)の時代に対応しなければいけません。また、より見やすく綺麗なメールのために、デザインの変更には積極的に挑戦してください。
様々な受信環境でメール送信前にテストを行い、さらにユーザがどのようにメールを受信したいかを把握し続けていれば、メールマーケティングを成功へと導けるでしょう。