マーケターが技術力を身に付けるために必要な3つのこと

マーケターが技術力を身に付けるために必要な3つのこと

この記事は The Technical Know-How Marketers Need for Email and Beyond の抄訳です。

マーケターと開発者が一緒に働く機会が増えている今日では、たとえマーケターであっても技術的な知識やスキルが必要とされます(それどころか必須と言っても良いでしょう)。しかし、「それは分かるが具体的にどうすれば良いんだ?」というケースが多いかと思います。

そこで今回は、SendGridのマーケティングチームからビジネスオペレーションチームに移って活躍している、Webアナリストで同僚のAdrian Palaciosに話を聞きました。マーケターの持つ技術的な能力をどのように目覚めさせ、今の役割にあわせてスキルを活かすのか、彼の考えを聞いてみましょう。

ブラウザが動く仕組みを知る

効率よく顧客を増やすために、マーケターはインプレッションやクリック、ページビュー、コンバージョンといったデータを使用します。こうしたデータは、皆さんがよく使っているブラウザ上で生成されるため、データの分析や問題解決をする上では、マーケターもブラウザの裏側を理解することが重要です。

今回の記事でブラウザの動く仕組みは解説しませんが、Webページのリンクやボタンを押したあとにブラウザとサーバの間で色々なやりとりが発生します。サーバ側の処理はプログラミング言語で実装され、処理の結果がブラウザに表示されるので、プログラミング言語の知識があるとより一層理解が深まります。

「ソフトウェアエンジニアになれとは言いませんが、少しでもプログラミングを知っていれば、きっと仕事の役に立つでしょう。」とAdrianは言っています。

各技術スタックごとに、ある程度プログラミング言語の知識を持つことをAdrianは勧めていて、たとえば次のようなものがあります。

  • HTMLやCSSはWebページのUIやスタイルを制御します。基礎知識があれば、自分でWebページの構造やスタイルを変えられます。
  • JavascriptはWebページの要素を制御し、要素間のインタラクションを実現するスクリプト言語です。(Google AnalyticsやHotjarのようなトラッキングツールもこれを利用しています。)
  • PythonやPHPなどのスクリプト言語やデータベースに問い合わせをする言語(SQL)はWebのバックエンドの処理を制御します。

スクリプト言語に興味を持った方は、Adrianがまとめた「Benefits of Python for Marketers」から始めてみてください。

Stack Overflowも忘れてはいけません。プログラムや技術的なことを学んで疑問に思ったことは既にこのプラットフォーム上で質問されています。(本当です!)Web関連で何か行き詰まったときはStack Overflowを利用して、うまく時間を節約してください。

Excelを使う

技術に明るい何名かのマーケターに「普段よく使うツールで一番役に立つものは何か?」と聞いたところ「Excel」という回答が返ってきました。

メールやマーケティングとExcelの関わり方

Google AnalyticsやSendGridからSalesforceまで、ほとんどのマーケティングツールにはCSVファイルのエクスポート機能があり、データを活用できるようになっています。様々なデータソースに接続できるツールもありますが、無駄なコストをかけられない場合はExcelを使用するでしょう。

Excelは大きなデータセットをまとめたり、フィルターしたりすることに適しています。たとえば、オーガニック検索の流入を増やすために、より高い予算をかけてコンテンツを作ろうとしたとします。このとき、コンバージョン率などを含むピボットテーブルを作成すると便利です。Facebook広告の総収入を知りたいときも、すべてExcelの中で連結できます。

ピボットテーブルの良い所は、スプレッドシートの変更なしに、必要なデータを確認できるところです。Excelでピボットテーブルを使う手順を参考にすればすぐに試せるので、ぜひ報告書やプレゼンで使ってみてください。

ファイナンスの知識を身に付ける

ファイナンスの世界はWeb開発やプログラミングとは異なる世界に見えるかもしれませんが、この分野の経歴には別の価値があり、マーケターが戦略的な意思決定をしていく上で役に立ちます。

次のような指標が参考になります。

  • 総収益 - 控除前の総収益
  • 利益率 - 生産コストと販売価格の差が占める割合
  • 速度/回転 - 製品やサービスの販売速度
  • MRR(Monthly recurring revenue)- SaaSビジネスで一般的に利用する指標で総収益の見込みをモデル化するもの

企業ではこのうちいくつかの指標のみを使用しています。同じ指標でも企業によって微妙に異なるので、自社でよく使用している指標を探すことが重要です。

こうした知識はマーケティングに関する予算や活動の優先順序を議論するときに役立ちます。たとえば「すぐに売れるけれど利益の小さい商品」と「売れるまで時間がかかるが利益の大きい商品」のどちらが良いのかなどです。経営メンバーが議論する際の大きな判断材料になります。

さいごに

技術を身に付けると、個人で活躍する機会が増え、説得力や戦略性に優れたマーケターになれます。技術的な知識があれば「何か新しいツールを売り込む営業電話がかかってきたときに、怪しいものを検出できる。」とAdrianは言っていました。

しかし、新しい技術スキルを学ぼうとすると、きっと打ちのめされる日がくると思います。新しいスキルや概念に対して苦手意識を持ったときは、次のことを思い出してください。

気楽にやろう

学ぶことに終わりはなく、特にプログラミングを新しく学ぶ人の学習曲線は急勾配です。予想以上に時間がかかっても、人から何か言われても、落ち込まないでください。

努力の邪魔をする人の意見には耳を傾けない

企業の中には必ず1人や2人は人の努力に対してひねくれた反応をする人がいます。たとえば「PythonやRubyを勉強しているの?Javaを勉強するべきだよ。」と言ったりするような人です。人の意見に流されるのではなく、自分のスキルのどこが足りないかを素直に考えましょう。

自分に足りない部分があるということは、まだ成長の余地があるということです。努力に水をさす人のことは気にせず、自分の成長を応援してくれる味方を増やしましょう。

マーケターと開発者が一緒に働くにはどうするのがよいのか、もっと学びたい方は、Marketer Developer Relationship in 2019 も是非チェックしてください。