Outlookがメール送信者に義務づける新しい要件

Outlookがメール送信者に義務づける新しい要件

この記事は Outlook Announces New Sender Requirements の抄訳です。

GoogleとYahoo!が送信者向けの新ガイドラインの適用を開始してから1年が経過しましたが、それに続き、先日Outlookが独自の送信者要件を導入すると発表しました。これは、Outlook.com、Hotmail.com、Live.comなどに適用されます。

誰が影響を受けるか?

Microsoftのアナウンスによると、この要件は1日に5,000通以上のメールをOutlook宛に送る送信者(ドメイン)に適用されます。「個人やビジネスのコミュニケーション手段としてメールが広く利用されている現代において、Outlookは、受信トレイを保護し、デジタルエコシステムの信頼性を維持するための取り組みを強化します。」(Microsoft、Puneeth氏)

必須事項

送信元ドメインで、SPF、DKIM、DMARCを設定する必要があります。これらに対応していないメールは迷惑メールフォルダに振り分けられるようになり、将来的には受信拒否される可能性があります。

  • SPF
    メールの送信元IPアドレスが、そのドメインからの送信に使われることを許可されている状態でなければいけません。
  • DKIM
    メールの送信元ドメインでDKIM認証をPassしなければいけません。
  • DMARC
    ポリシーは”none”(p=none)が設定されていれば良いですが、SPFまたはDKIM(理想的には両方)でアライメント(alignment)が取れていなければいけません。

推奨事項

送信者の「品質と信頼」を維持するためには、以下の項目にも準拠すべきだとOutlookは述べています。
これらのいずれにも準拠していない場合、メールは迷惑メールフォルダに振り分けられたり、ブロックされたりする可能性があります。

  • 有効な送信元メールアドレス
    「From」または「Reply-To」には、返信を受け取ることができる有効なメールアドレスを設定しましょう。
  • アクセスしやすい配信停止リンク
    マーケティング目的のメールや一斉配信メールの配信停止リンクは見つけやすい場所に配置し、受信者が簡単に配信停止できるようにしましょう。
  • 宛先リストの整理
    無効な宛先(バウンスするメールアドレス)やエンゲージメントがない宛先(開封やクリックなどの反応がないメールアドレス)は、定期的に宛先リストから削除しましょう。MicrosoftのFAQでは、毎月または四半期ごとに宛先リストをクリーニングすべきとされています。
  • 透明性の高いメール配信
    オプトインをとった宛先のみに送信しましょう。メールの内容に即した正確な件名を使用し、なりすましだと疑われるようなヘッダ情報は使わないようにしてください。

適用のタイムライン

この要件は2025年5月5日から適用開始され、1日あたり5,000通以上を送る送信者が要件に準拠していない場合、メールは迷惑メールフォルダに振り分けられるようになります。
将来的には、非準拠のメールは完全にブロックされ、宛先に届かなくなるよう変更されるとのことですが、その時期はまだ公表されていません。

送信者は何をすべきか?

GoogleやYahoo!が新ガイドラインを発表した際と同様、最も重要なのはコンプライアンスの確保です。1日あたり5,000通以上のメールをOutlookに送っている送信者は、メールがSPF、DKIM、DMARCにPassしていることをあらためて確認しましょう。また、上述した推奨事項に準拠できているかをチェックすることも重要です。

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