GlockAppsで迷惑メール度を判定する
- 2023年2月28日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス 技術ネタ
はじめに
以前、迷惑メール度を判定してくれるサービス「mail-tester」をご紹介しましたが、今回は「GlockApps」というサービスをご紹介します。GlockAppsもmail-testerと同様、迷惑メール度を判定するサービスですが、代表的なメールボックスサービス(GmailやHotmailなど)宛に実際にメールを送って、受信トレイやプロモーションタブなど、メールの振り分け先まで確認できるのが特徴です。また、判定結果も各メールボックスサービスごとに細かく分けて表示してくれるので、特定の宛先に届かない場合のトラブルシューティングに効果を発揮すると考えられます。
アカウントの作成
実はアカウントを作成しなくても簡単なテストを行うことはできるのですが、フル機能を確認するにはアカウントが必要になります。アカウントは無料で作成できるので試してみましょう。
アカウント作成は、画面右上の「Get Started」ボタンから行います。以降、画面に表示される内容に従って進めてください。
メールの送信設定
アカウントを作成したらメールの送信設定を行います。画面左側から「Start」メニューを選択し、初めてテストを行う場合は「Add SMTP Account」ボタンを選択します。
Sending AccountにはSendGrid経由でメール送信する際の送信元情報とSMTPの接続情報を入力します。「Select Email Providers」ではテストメールを送信するメールボックスプロバイダを選択します。今回は全部選択(Select All)します。ここまで入力したら画面下部までスクロールして「Create Sending Account」を選択して設定を保存します。
テストの作成
メールの送信設定が完了したら、テストの作成を行います。先ほど作成した送信設定の「PROXY EMAIL ADDRESS」にテスト用の宛先アドレスが表示されるので、このアドレスに実際に送信予定のメールを送信します。
結果の表示
テストを作成すると自動的にテストが開始されます。結果は「Inbox Insight」メニューの「Reports」から確認できます。テスト完了までには数分程度の時間がかかります。
テスト詳細では画面上部に表示される3つのタブで結果表示を切り替えることができます。
- DELIVERABILITY(到達率)
- CONTENT ANALYSIS(メールコンテンツ解析)
- ACTION STEPS(改善提案)
その下には実際に配信されたタブの割合や送信者のレピュテーション情報、迷惑メールフィルタでの処理結果などが表示されます。
例えば、送信ドメイン認証(Sender Authentication)の行を選択すると以下のようにとても細かいテスト結果が表示されます。
さらに画面を下にスクロールすると、メールボックスプロバイダ毎に配送先タブ、送信元IPアドレス、SPF、Sender Scoreなど細かな結果が表示されます。いくつかの宛先では迷惑メールフォルダに振り分けられていることがわかります。
次にメールコンテンツの解析結果を表示してみます。HTMLコードの書き方のレベルから細かい指摘が入っています。
最後に改善提案を確認します。内容が非常に細かいのですが、ざっと見る限り以下のような指摘が入っています。
- テキストとイメージの割合
- 長過ぎるURLを避けること
- 迷惑メールフォルダに届いてしまったり、バルクメールとして扱われてしまう場合の宛先ごとのトラブルシューティング方法
さいごに
今回の結果を見る限り、宛先毎に迷惑メール判定の基準が大きく異なる傾向があることがわかりました。残念ながら日本国内のメールボックスプロバイダでテストすることはできないようですが、GmailやHotmailなどでテストできるだけでも非常に有用なサービスではないかと思います。また、様々な観点からテストされ、結果表示も非常に細かいため改善点が絞り込みやすい印象です(全て英語表示ですが)。
フリープランだとテストできる回数に制限がありますが、継続的なテストを行うために有料プランを利用する価値は十分にあるのではないかと思います。ぜひお試しください!