GlockAppsで迷惑メール度を判定する

GlockAppsで迷惑メール度を判定する

はじめに

以前、迷惑メール度を判定してくれるサービス「mail-tester」をご紹介しましたが、今回は「GlockApps」というサービスをご紹介します。GlockAppsもmail-testerと同様、迷惑メール度を判定するサービスですが、代表的なメールボックスサービス(GmailやHotmailなど)宛に実際にメールを送って、受信トレイやプロモーションタブなど、メールの振り分け先まで確認できるのが特徴です。また、判定結果も各メールボックスサービスごとに細かく分けて表示してくれるので、特定の宛先に届かない場合のトラブルシューティングに効果を発揮すると考えられます。

アカウントの作成

アカウントを作成しなくても簡単なテストを行うことはできますが、フル機能を確認するにはアカウントが必要です。アカウントは無料で作成できるので試してみましょう。
アカウント作成は、画面右上の「Try It Free」ボタンから行います。以降、画面に表示される内容に従って進めてください。

アカウントの作成

メールの送信設定

アカウントを作成したらメールの送信設定を行います。画面左側から「Inbox Insight」の「Sending Accounts」メニューを選択し、初めてテストを行う場合は「Create Sending Account」ボタンを選択します。

メールの送信設定

Sending AccountにはTwilio SendGrid経由でメール送信する際の送信元情報とSMTPの接続情報を入力します。「email providers」のチェックボックスではテストメールを送信するメールボックスプロバイダを選択します。今回は全部選択(「All」にチェック)します。ここまで入力したら画面下部までスクロールして「Check & Save」を選択して設定を保存します。

送信元情報とSMTPの接続情報を入力

メールボックスプロバイダを選択

テストの作成

メールの送信設定が完了したら、テストの作成を行います。先ほど作成した送信設定の「Proxy email address」にテスト用の宛先アドレスが表示されるので、このアドレスに実際に送信予定のメールを送信します。

テストの作成

結果の表示

テスト用の宛先アドレスにメール送信すると、自動的にテストが開始されます。結果は「Inbox Insight」メニューの「Reports」から確認できます。「Proxy Tests」タブに結果が表示されることを確認しましょう。テスト完了までには数分程度の時間がかかります。

結果の表示

テスト詳細では画面上部に表示される3つのタブで結果表示を切り替えることができます。

  • Deliverability(到達率)
  • Content Analysis(メールコンテンツ解析)
  • Action Steps(改善提案)

その下には実際に配信されたタブの割合や送信者のレピュテーション情報、迷惑メールフィルタでの処理結果などが表示されます。

Deliverability

さらに画面を下にスクロールすると、メールボックスプロバイダ毎にメールの送信結果が表示されます。各宛先を選択してデータを展開すると、配送先タブ、送信元IPアドレス、SPF、Sender Scoreなど細かな結果が表示されます。いくつかの宛先では迷惑メールフォルダに振り分けられていることがわかります。

メールの送信結果が表示される

次にContent Analysisのタブを開くと、画像のリンク切れや配信停止リンクのチェック結果などが表示されます。HTMLの構文をチェックしたい場合は、有料プランへのアップグレードが必要です。

Content Analysis

最後に、Action Stepsタブで改善提案を確認します。今回はDMARCレコードのないドメインからテストメールを送信したため、送信ドメイン認証の観点での指摘がありました。また、迷惑メールフォルダに振り分けられたメールボックスプロバイダがある場合は、トラブルシューティングの方法が表示されます。

Action Steps

GlockAppsを使うと、テスト用の宛先アドレスを多数準備しなくとも、送信予定のメールの問題点や改善点を事前に把握できます。GmailやHotmailなど主要なメールボックスプロバイダが網羅されている点も便利です。フリープランではテストの回数が2回までに制限されますが、有料プランにアップグレードすると上限回数が緩和され、HTMLの構文チェックなどの機能も利用できるようになります。大事な一斉配信の前に、宛先毎の傾向を把握するのに良いツールだと思います。

さいごに

今回はGlockAppsの使い方を紹介しましたが、実はTwilio SendGridにも、HTMLメールの見え方や迷惑メール判定のリスクをチェックするEmail Testing機能があります。
Pro以上のアカウントをお持ちであればDynamic Templateで作成したメールのチェックができますので、ぜひお試しください!

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