no-replyメールを避けるべき理由と、より効果的な方法

no-replyメールを避けるべき理由と、より効果的な方法

この記事は What Is a No-Reply Email (And Why You Should Never Use Them) の抄訳です。

no-replyメール(返信不可メール)は多くのサービスやブランドで使用されていますが、メールマーケティングにおいてはタブーとされています。今回は、no-replyメールをやめるべき理由やその代替方法を紹介します。

no-replyメールとは?

no-replyメールとは、受信者からの返信を望まない、または返信を受け付けないメールアドレスから送られるメールのことです。通常、“noreply@domain.com”や“do-not-reply@domain.com”のようなメールアドレスが使用されます。

no-replyメールは、一見すると受信メールの量を管理する簡単な方法のように思えますが、到達率やエンゲージメントに悪影響を与える可能性があります。
その理由を詳しく解説します。

no-replyメールの問題点

ブランドレピュテーションへの影響

まず最初に挙げられるのは、ブランドと受信者の関係、および受信者のユーザ体験に悪い影響を与えてしまうことです。普段はあまり気にしていないかもしれませんが、双方向コミュニケーションが可能であるメールは、その性質上、ソーシャルメディアであるととらえることができます。

企業側が望むコミュニケーションの方法とは関係なく、顧客やステークホルダは、送られてきたメールに返信することで簡単にブランドについての質問やフィードバックができることを望んでいます。送信元のアドレスが no-reply だと、受信者からの連絡を拒絶しているような印象を与え、負のユーザ体験となってしまいます。このような経験は、たとえ小さなことであっても受信者のエンゲージメントの低下を招き、その結果、全体のメールの到達性に悪い影響をもたらします。

メール到達率の低下

次の問題点は、メールの到達率向上の機会を失ってしまうことです。
Yahoo!やGmailのようなインボックス・プロバイダは、受信者が頻繁に返信する宛先を自動的に連絡先リストに追加します。連絡先リストに登録されているアドレスからのメールは、スパムとして扱われにくくなります。

一方、no-replyメールは、インボックス・プロバイダに迷惑メールとしてマークされ、直接迷惑メールフォルダに振り分けられる可能性が高くなります。さらに、返信や購読解除ができないことを受信者が不満に感じると、迷惑メール報告につながる危険性もあります。

新規顧客にメールを送る際は、登録確認用のリンクを送ることに加えて、メールに返信してもらう手順を含めるのがベストです。

送信元メールアドレスのベストプラクティス

受信者との信頼関係やコネクションを築くことはとても大切です。関係構築のためには継続的なやり取りが必要ですが、メールで会話形式のコミュニケーションを取るためには、返信可能なメールアドレスを利用する必要があります。

no-reply@ の代わりに、customerservice@domain.com やevents@ 、media@ など、送信元の部門やチームが推測できるメールアドレスを使用しましょう。また、会社のリーダーや従業員名のメールアドレスを使用すれば、より個人的なアプローチも可能です。このような方法は、受信者との関係を構築し、メールコミュニティを成長させるのに役立つでしょう。

送信元メールアドレスは、受信者の印象や興味の度合いに大きな影響を与えます。ベストプラクティスをいくつかご紹介します。

  • 認識しやすい差出人名
    ブランドと明確に関連付く差出人名を使用しましょう。会社名や商品名、またはその両方を組み合わせてもよいでしょう。差出人名に一貫性があると、受信者は誰からのメールかを即座に認識でき、長期的な信頼を築くことができます。
  • 返信しやすいメールアドレス
    customerservice@domain.com、support@domain.com、feedback@domain.comのように、適切な部署に届く実在のメールアドレスを使用しましょう。送信者にとっては返信の管理がしやすくなり、受信者にとっては返信先が明確になります。
  • 送信ドメイン認証の設定
    送信ドメイン認証(SPFDKIMDMARC)を設定しましょう。送信元メールアドレスをなりすましやフィッシングから守り、メールの到達率や受信者との関係性を向上させることができます。
  • テストと改善
    様々な送信元メールアドレスを試して、受信者に最も響くものを見つけてください。A/Bテストを実施すれば、宛先リストの各セグメントで異なる傾向を見いだせるかもしれません。

no-replyメールに代わる手段

受信者との関わりを築く方法は、no-replyメールだけではありません。ここでは、メールの量を効果的に管理しながらコミュニケーションを促進する方法をご紹介します。

  • 専任チームの設置
    support@domain.comやfeedback@domain.comのような専用のメールアドレスを準備し、受信者からの返信に対応するチームを設置しましょう。本来のコミュニケーションチャネルに負担をかけることなく、受信者からの返信に確実に対応できます。
  • メール管理ソフトの活用
    返信メールの整理や優先順位付けができるメール管理ソフトや顧客管理ソフトを活用しましょう。一般的な問い合わせへの対応を自動化し、それ以外のものは適切な部署へ振り分けることができます。
  • 別チャネルへの誘導
    ソーシャルメディアや問い合わせ窓口、ヘルプセンターなど、顧客とブランドが繋がれる別のコミュニケーションチャネルに誘導しましょう。これらのチャネルをモニタリングし、問い合わせに迅速に対応できるようにします。

Twilio SendGridで送信元メールアドレスを管理しよう

多くの企業がnoreply@の使用をやめない理由として、返信メールを処理するためのインフラを整備することや、エンコードされたメッセージを正しく解釈することが困難である点が挙げられます。

SendGridには、特定のドメインやサブドメインに送信されたメールを任意のWebアプリケーションにPOSTできるParse Webhookという機能があります。
この機能を使えば、一般的な問い合わせフォームの開発のみでメールの受信ができます。使用するドメインをフォームごとに分けたり、件名や本文に一意の識別子を含めたりすることで、問い合わせ元を判別することも可能です。

Web APIも充実しているので、システム連携も容易です。ぜひお試しください!

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