受信者はどんなメールを迷惑メールと思うのか?
- 2020年5月19日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は What Your Recipients Think of Spam の抄訳です。
インターネットサービスプロバイダ(ISP)がどんなメールを迷惑メールフォルダに入れるか、これまで多くの記事を書いてきました。では、受信者自身はどのようなものを迷惑メールだと考えているのでしょうか?
私たちは米国と英国でアンケートを取り、受信者とメールのやり取りについて調べました。調査結果の多くは2019 Email Benchmark and Engagement Studyに掲載されていますが、この記事では迷惑メールと受信者がどう付き合うかに焦点を当てています。
受信者は迷惑メールをどう定義しているか?
受信者は、実は迷惑メールを2つのカテゴリに分類して見ています。
1つ目は、無害ですが迷惑な宣言メールです。このタイプのメールは毎日、もしくは毎週受信者に無関係な宣伝や同じ内容を送り付けてきて受信ボックスを溢れさせます。ただ、迷惑ではありますが、無害なタイプのメールです。
2つ目は、詐欺、マルウェア、ウィルス、フィッシングメールなどの危険な迷惑メールです。このタイプのメールのリンクや添付ファイルをクリックすると、コンピュータやデータに有害な影響を与える危険性があります。
受信者は迷惑メールにどう反応するのか?
モバイルデバイスで迷惑メールを開いた場合には、削除する可能性が高いことが分かりました。なぜかというと、配信停止や迷惑メール報告を行うよりも、スワイプしてメールを消してしまう方が簡単だからです。受信者もこのように言っています。
“配信停止するのにログインして選択解除するなんて、面倒なんです…” 英, Z世代(10代~20代前半)
送信者へのTips:受信者が配信停止を簡単に行えるようにしましょう。迷惑メールだと判断される可能性が低くなります。
迷惑メール用の2つ目のアカウント
迷惑メール用に、2つ目のメールアカウントを持つという方法があります。回答者の38%は、メインの受信ボックスの他に不要なメールを受け取るためのサブアカウントを持っていると回答しました。ご想像のとおり、このサブアカウントの受信ボックスはメインよりはるかに少ない頻度でしかチェックされません。
送信者へのTips:エンゲージメントの低いアドレスは宛先リストから小まめに削除するようにしましょう。確認されない受信ボックスにメールを送り続けても、意味がありません。
受信者はどうやって迷惑メールを見分けているのか?
ビジネスの種類
出会い系サイト、医薬品、融資、お金儲けの方法など特定のビジネスに対して、受信者は迷惑メールだと判断しやすいことが分かりました。
送信者へのTips:もしあなたのビジネスがこのカテゴリに属する場合は、受信者があなたのメールを望んでいるか特に注意深く見極めなくてはいけません。宛先リストに登録する前に、登録確認メールでメールアドレスの確認と送信許可を再度お願いしましょう。
送信者名
送信者名が誰か分からない場合、受信者が迷惑メールだと判断する可能性が高まります。次の例を見てみましょう。送信者は“ニュースレター”になっていて、誰から送られてきたかが分かりません。
送信者へのTips:メールアドレスや送信者名は会社名や会社でよく知られた人にして、「noreply」を含むアドレスは使わないようにしましょう。
トランザクションメールの場合には、特に送信者名が重要です。送信者を明確にすることで、重要な情報を待っている受信者に安心感を与え、信頼関係が築けるでしょう。
件名
件名に次のような特徴があると、迷惑メールだと判断されやすくなります。含まれていないか確認してください。
- すべて大文字(英語圏の場合):誰かが怒鳴っているような攻撃的な印象を与えます。
- 絵文字:若い世代は件名に絵文字が入っていることに慣れていますが、2つ以上の絵文字はすべての世代で迷惑メールだと判断されやすくなります。
- うますぎる話:「何百万円も稼げる」「今すぐ登録して〇〇をゲットしよう」のような文面は、非現実的で受信者に怪しまれます。
私が迷惑メールフォルダで見つけた件名を見てみましょう。たくさんの絵文字に「あなたの干支に基づいて、理想の彼を見つけよう」、ちょっと信じられませんね。
次の例は絵文字、大文字、大幅な割引すべての要素が入っています。
コンテンツ
メール内の画像が読み込まれない、プレーンテキスト、添付ファイルが付いているメールは警戒されます。特に、同僚が見知らぬメールの添付ファイルを開いてウィルスにコンピュータが乗っ取られたなんて話を聞いたあとには。
では、ISPが迷惑メールフォルダに入れたメールの実例、もしくは受信者が迷惑メールだと判断した実例を見てみましょう。
迷惑メールの例
次の2つのメールは、画像がどれも読み込めていません。画像がないとメールの目的を理解しにくくなり、受信者はリンクのクリックをためらってしまいます。
次のメールは画像がないのに加えて、派手な色使いと、「未公開情報!今すぐお電話ください」というCTAから迷惑メールだと判断できます。
こちらのメールは絵文字の多さ、プレーンテキストであること、不適切な本文からすぐに安全な送信者からのメールではないと判断されます。
まとめ
受信者は正しくないメールをすぐに見分けられます。メールを送信するときには、あなたのブランドを信頼してもらえるような体験を提供しましょう。
そのためには、
- よく知られている送信者名を使う
- 件名に大文字の単語や絵文字を多用しないようにする
- 画像やリンクが正しく表示されるようにする
この3つを守るようにしてください。迷惑メールについてもっと学びたい場合には、「Top 10 Tips and Tricks for Staying Out of the Spam Folder」をご覧ください。