件名やコンテンツの「ちょうど良い長さ」とは?
- 2019年3月5日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス メールマーケティング
この記事は Email Marketing Length Best Practices の抄訳です。
価値のある情報をコンパクトにまとめることは、マーケターやコンテンツ制作担当にとって大きな課題であり、メールの場合は特に難しいです。
メール作成時は多くの要素を考慮しなければいけません。受信者の閲覧環境、コンテンツの種類、オファーやCTA、宛先リストなどです。
本記事では件名やコピーなど、メールに関連する様々な「長さ」について取り上げます。ちょうど良い「長さ」の目安にしていただければと存じます。
件名の長さ
2017年のホリデーシーズンにSendGridを利用して配信されたメールを分析したところ、件名の平均は7単語でした。しかし、高いエンゲージメントを獲得したメールの件名は、たったの4単語だったのです。
短い件名を最大限活用するために:
- 明確にする。メールの内容がひと目でわかるようにする。
- 行動を促す動詞を入れる。適切な動詞を用いて行動に移しやすくする。
- 創造力を働かせ、常にテストする。ブランドやサービスにどのような効果があったか確認する。
4単語で説明できることは少なく、また、単なる参考値ですので、それに縛られてつまらない件名になるくらいなら気にする必要はありません。実際、下記の件名は4単語に収まっていませんが受信者の興味をひきつけうまく行動につなげています。
件名についてもっと知りたい方は、「メールマーケティングの件名で考慮すべきこと、やってはいけないこと」をご覧ください。
プレビューテキストの長さ
プレビューテキストとして表示される文字数は、様々な要因で変わります。メール配信に利用しているESP(メールサービスプロバイダ)、メールの閲覧環境(PCまたはモバイル)、プレビューの表示設定などです。同じプレビューテキストでもPC(上記画像参照)とモバイル(下記画像参照)で見え方が異なるので、それぞれの表示を確認しましょう。
プレビューテキストについて守っていただきたいのは、「空白にしない」ことです。プリヘッダーに文章を入れず空白にしていると、ESPが自動で「このメールをWebページで表示する場合はこちらをクリック」などの文章を追加することがあります。受信者に選択肢を提供するという観点では良い方法ですが、それをプレビューテキストで表示させる必要はありません。
プレビューテキストは、送信者からのメッセージを伝え、メールの開封につなげるための重要な情報となります。
プレビューテキストを最大限活用するために:
- バズワードを入れる。特に文章の冒頭に入れる。
- 行動を促す。開封したくなるような文章を入れる。
- テストする!件名と同様、プレビューテキストのA/Bテストをする。
プレビューテキストは件名ほど目立ちませんが、受信者がメールを開封するかどうかに影響するということを忘れないでください。プレビューテキストについて詳しく知りたい方は、「メールの「プレビューテキスト」を使いこなそう」をご覧ください。
メール本文の長さ
ニュースレターの場合を除き、基本的にはメールを短くして次のポイントを押さえましょう。
モバイル対応させましょう。SendGridのデータでは、2017年にメールを開封した人のうち半分以上がモバイルデバイスを利用していました。また、業界ごとに見ると、開封した人のうち70%以上がモバイルだったという業界もありました。モバイルで長いコンテンツを読むのはメールに限らず大変で、また1,000単語以上の大作メールを受信者がじっくり読む可能性は低いでしょう。
- メール配信前に、モバイルデバイスでどのように見えるかをみてみましょう。メールの長さは適切か、一番下まで閲覧するのにどれくらいスクロールが必要か、といったことが確認できます。
- 参考までに、下記のメールをご確認ください。プロモーション商品の全ての情報が最初の2スクロール以内に収まっています。
エンゲージメントを高めましょう。具体的には、Webサイトに訪問してセールの案内を見てもらう、イベントへの応募連絡をしてもらう、「続きを読む」をクリックしてもらう、などです。もし、メールのコンテンツが隙間なく詰まっていたら、受信者はCTAに辿り着く前に読むのをやめてしまうかもしれません。もしくは、「すべての情報がメールに入っているからWebサイトを見る必要はない」と判断されてしまうかもしれません。
- すべてのコンテンツを載せるのではなく、いくつかは控えておきましょう。受信者の興味をひき、もっと知りたい、読みたいと思わせましょう。
対応方針はコンテンツに応じて柔軟にしましょう。ケースバイケースと言ってしまうとそれまでですが、メールのコンテンツは多種多様で、こうすればOKという必勝法はありません。メールを送る本来の目的に立ち返り、ランディングページへの誘導だけ、というシンプルなものも選択肢としては有効なことは覚えておきましょう。
- コンテンツが大量になってしまった場合は、メールの目的を再確認し複数を1つにまとめるなどの対応を検討しましょう。
ニュースレターなどの長いコンテンツを送信する場合、箇条書きや画像などを利用しコンテンツを分割して、情報を拾いやすく画面を見やすく調整しましょう。下記のメールをご覧ください。とても長いメールですが、メインの見出しとサブの見出しで読みやすいよう分割されています。
送信元メールアドレスの長さ
メールアドレスの長さについて取り上げられることはほとんどありませんが、到達率を考慮する際は心に留めておきましょう。メールアドレスの技術的な制限は、ローカルパートが64文字、ドメインパートが254文字で、合計の長さは@を入れて319文字です。制限ギリギリのメールアドレスは呆れるほど長いので、誰も覚えられないでしょう。
長いメールアドレスは一部が変更されても受信者に気づかれにくいため、スパマーに狙われる危険性があります。
ブランドと受信者を守るために:
- メールアドレスを短くする。
- Webサイトと同じドメインのメールアドレスを使う。
- わかりやすく認識しやすいメールアドレスにする。
- ローカルパートに一貫性を持たせる。(従業員のメールアドレスを名の一文字目と姓の組み合わせで統一するなど。例:山田太郎ならtyamada)
やむを得ず長いメールアドレスを利用する際は、簡単に読めてわかりやすいメールアドレスにしましょう。サービス名や企業名が長い場合は、略語や通称を利用するなどの方法を検討してください。
さいごに
ここまで、いくつかの項目の「長さ」についてお話してきました。共通して大切なのは「コンパクトにまとめて受信者の興味を引くこと」です。メールの内容にもよりますが、開封率やクリックスルー率が高いのはコンテンツの短いメールであることが多いです。メールに関する業界ごとのデータを知りたい方は、Global Email Benchmark Reportをダウンロードしてご覧ください。