パーソナライズドメールの6つのポイントとその実例(後編)
- 2019年9月18日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス メールマーケティング
この記事は 6 Tips and Examples for Personalized Email Marketing の抄訳です。
前編では、メールをパーソナライズする上でのポイントをご紹介しました。後編では、実際に送信されているパーソナライズドメールの中でも特に優れた例をいくつかご紹介します。
パーソナライズされたマーケティングメールの実例
クリックされた商品
ここ数週間ほど、自室を飾るアート作品を探すために Society6 のWebサイトを訪問していたところ、閲覧商品をいくつかピックアップしたメールが送られてきました(下図-左)。顧客がよく閲覧していて、まだ購入を迷っていそうな商品のメールを送ることはリマインダとして効果的です。
また、メール内の各リンクが各アート作品のページに繋がっているのもポイントです。特定の商品のリンク先がサイトのトップページになっているメールをよく見かけますが、これはユーザにとってストレスであり、企業にとっては機会損失です。こういった場合、大抵の人はそのWebサイトを離れてしまうからです。
上手なアプローチをしているのが、この Anthropologie です(下図-右)。セレクトショップのお店なのですが、私が閲覧していたネックレスそのものではなく、ジュエリー全般のメールを送ってきました。このメールは「商品を購入したい」という気持ちを思い出させますが、決して直接的ではありません。
顧客の種別
データベースやスプレッドシートのSaaS企業 Airtable のメールは他の企業のような派手さはありませんが、トライアル期間の終わったアカウントに対して、して欲しいこと(して欲しくないこと)を上手く伝えています。
これは顧客に現在のプランを案内し、(できれば)アップグレードしてもらおうという、とても実用的かつ有益なパーソナライズです。
なお、こちらの記事「マーケティングキャンペーン機能でドリップキャンペーンを作成する方法」では、SendGridのマーケティングツールを使って顧客にアップグレードを促すキャンペーンの作成方法をご紹介しています。参考にしてみてください。
その土地の気候に合わせたコンテンツ
天気ほど日々の生活に密接したものがあるでしょうか?天気によってその日に着る服を決めるでしょうし、世間話の最初の話題が天気であることも多いでしょう。これを利用して、同じような気候の場所に住んでいるかどうかでセグメント分けすることで、そこに住む人々に「生活に関連したコンテンツ」と感じてもらうことができます。
ファッションブランドの Marine Layer はこの冬、アメリカ中西部の特に雪の多かった週をうまく利用しました。その時に送信されたメールの件名は「キルトでこの寒波を乗り切ろう」。この寒波というテーマは件名だけでなくメールの至る所に組み込まれており、パーソナライズされた、一貫したメッセージを打ち出していました。
メールの内容は「羽毛布団を着ているかのような暖かさを、じろじろと見られるリスクを負うことなく」で、CTAは「ミシュランマンにならないように」でした。見事に読者をこのテーマに引き入れています。加えて、掲載されているキルトのセーターの写真は暖かそうでした。
コピーライティングに興味がある方は、Awesome Email Copywriting: A How To (With Examples) をご覧ください。
誕生日メール
個人とつながる方法として、誕生日を祝うというのは最適です。素敵な顧客の皆さんに感謝し、誕生日プレゼントとして、新商品に向けた割引やキャッシュバックをすると良いでしょう。
衣料レンタルのRent the Runwayの誕生日メールは、楽しい色と簡潔なコピー、そしてクーポン、というシンプルなものでした。
こういったメールは顧客の気持ちを盛り上げ、年間を通じて期待以上の貢献をしてもらえることにも繋がります。まずはVIP顧客をセグメント化し、特別セールの案内やサンキューメールを送ってみましょう。
カゴ落ちメール
日用品を取り扱っているGroveは、絶妙なバランスの、素晴らしいカゴ落ちメールを送っています。件名は「ご覧いただきありがとうございます!」で、本文では「食器洗い洗剤を切らして困ることがないように」と優しくPUSHしています。売りつけるというよりは、まるで友人が送ってくれたリマインドメールのようですね。
Fromメールアドレスも、noreply(返信不可)ではなく hello@grove.co となっていて、親しみやすいものになっています。
1年(あるいは1ヶ月)の振り返り
SendGridチーム内では、1年の振り返りメールが人気です。この超パーソナライズドなメールは1月に送信されることが多く、内容は前年の要約です。こういったキャンペーンを実践している企業として、Spotify、Southwest航空、Stravaなどがあります。
Southwest航空は、過去に私が旅行した回数、よく行く町、2018年に獲得したポイントなど、私自身に深く関連するメールを送ってくれました(下図-左)。これは1年を振り返り、次の予定を決めるのに役立ちます。
振り返りメールを実践する場合、ユーザとの継続的な関係構築という意味では月次で送るのが良いでしょう。スマート家電のメーカー Nest は、前月のアラート情報や最後に手動テストを実施した時刻、消費電力といった情報を毎月ユーザに提供しています(下図-右)。こうすることで毎月の変化を比較することができ、1年を通した改善が見えてきます。素晴らしいですね。
振り返りメールに興味がある方は、How We Built and Sent Your Year in Review Campaign: Part 1 も参考にしてみてください。
さぁ、はじめましょう
メールをパーソナライズすることは、顧客との関係性を深めることに繋がります。相手のことをよく理解することで、彼らが好きな、継続的にエンゲージしてもらえるコンテンツを送れるようになります。ただし、他の関係においてもそうであるように、たまには内容を変更するようにしてください。コンテンツが古くなってしまうことは避けましょう。
パーソナライズドメールを送る準備はできましたか?SendGridのマーケティングキャンペーン機能もぜひお試しください。