メールマーケティング vsソーシャルメディア(前編)

メールマーケティング vsソーシャルメディア

この記事は Email Marketing vs. Social Media: Pros, Cons & Opportunities の抄訳です。

メールは現在も活発に利用され続けていますが、ソーシャルメディアも盛んに利用されています。どちらも当分は廃れる気配はありません。では、メールもソーシャルメディアも利用できる場合は、どちらを優先するべきでしょうか?

どちらか1つを選ぶ必要はありません。うまく組み合わせて使うことでビジネスを成長させる方法を学びましょう。

その理由は、メールとソーシャルメディアにはそれぞれに長所と短所があり、相互に関係する部分もあるためです。 今回は、メールマーケティングとソーシャルメディアが、マーケティング戦略でどのように利用できるか分かりやすくご紹介します。

メールとソーシャルメディアは、どちらがよく利用されているのでしょうか?

メールとソーシャルメディア

どちらもよく利用されています。メールは2018年時点で39億人以上(これは地球の全人口の半分以上にあたります)が利用しており、ソーシャルメディアも2019年時点で35億人が利用しています。

メールは世代を問わず利用されています。一方で、ソーシャルメディアの利用率は世代やプラットフォームによって異なります。例えば、LinkedInは25歳から29歳の44%が利用していますが、18歳から24歳では17%しか利用していません。

ターゲットが個人の場合、相手がメールアドレスを持っている可能性は非常に高いですが、Pinterest、Twitter、LinkedIn、Snapchatなどのアカウントを持っている可能性はメール程高くありません。しかしFacebookについては例外で、Facebookの製品全体(Facebook、WhatsApp、Instagram、Messenger)で毎月27億人ものユーザーが利用しています

利用する媒体を決める前に、ターゲット層がその媒体を利用しているかを確認しましょう。

メールマーケティングとソーシャルメディアマーケティング:フォロワーと宛先リスト

ソーシャルメディアについて

昔はソーシャルメディアで何千人ものフォロワーにメッセージを送れば、有料の広告サービスを使わなくても信じられないほどたくさん人に投稿を見てもらうことができました。しかし最近は、以前ほど多くの人に見てもらうことはできません

ソーシャルメディアというチャネルは、有料サービスありきで使うものになってきています。

お金を払わずして投稿を見てもらうことはできません。そして、投稿を見てもらわないとエンゲージメントを得ることはできません。至ってシンプルな理屈です。

有料のサービスを使わず、自然にフォロワーが増えるよう多くの時間やお金をかけてきた人にとっては残念な事態です。無料サービスでの投稿は、かつてのようには閲覧されなくなっています。

これはとても理にかなった仕組みです。 ソーシャルフィードは、一度にとてもたくさんのメッセージを表示できます。そのため、ソーシャルメディアのプラットフォームは、支払う料金が高いほどコンテンツを優先的に表示する仕組みをとっています。

しかし、FacebookやTwitterやその他ソーシャルメディアのフォロワーはあくまでもソーシャルメディアに登録しているのであって、あなたのサービスに登録しているわけではないということに注意が必要です。たとえ半年もの時間をかけて13万5千人のフォロワーを集めても、警告もなく突然アカウントが削除されるかもしれません。

メールについて

一方、宛先リストはあなたのものです。 名簿購入などではなく、正当な手段で宛先リストを作成しているのであれば、いつでも購読者にメールを送信できます。

ソーシャルメディアのように、お金をかけないと見てもらえないということはありません。

しかしメールには、配信に関する問題が付きまといます。

たとえ相手がメールを希望していても、15%は受信トレイに届いていません。マーケティングメールが宛先の受信トレイに届くようにするには、宛先リストをクリーンに保ち、レピュテーションに良い影響を与えるメールを送信し続ける必要があるのです。

メールの配信には少し時間と手間がかかります。しかし、ルールに則って運営すれば、期待通りのメール配信ができるでしょう。

メール配信

Facebookでは、平均で投稿の6.4%しかフォロワーに閲覧されていません。一方、メールは、18%という高い開封率を誇っています(開封率には、件名とプリヘッダーだけを見て、実際に開封していない人は含まれていません)。

あなたの宛先リストはあなたのものです。 たとえ宛先リストを登録していたプロバイダがサービスを終了したとしても、宛先をエクスポートしておけば、別のプロバイダに乗り換えて再度リストを作成することができます。しかし、FacebookのフォロワーをエクスポートしてSnapchatにインポートすることはできません。

メールは流行にとらわれず常に強力なツールであり続けています。それに比べて、今流行しているソーシャルネットワークサービスが数年後どうなっているかは誰にもわかりません。

最近流行の新しいソーシャルメディアには賞味期限がありますが、メールは息が長いツールです。メールのことを時代遅れだと感じるかもしれませんが、いまだに現役です。

メールかソーシャルメディアか、ユーザはどちらを好むのでしょうか?

我々の意見はさておき、あなたはどう思いますか?ソーシャルメディアとメールどちらで企業からのお知らせを受け取りたいですか?

この答えを得るために、Z世代、ミレニアル世代、およびX世代がメールについてどう思うかの調査を行いました。企業から顧客へのお知らせ(B2C)については、74%もの人がメールを優先的に利用したいと答えました

メールを優先的に利用

B2Cの広告にソーシャルメディアを使いたいと答えたのはわずか24%でした。別の調査では企業からの通知にソーシャルメディアを使いたいと答えたのはわずか9%でした。

一方、一般消費者は企業とのコミュニケーションのきっかけにソーシャルメディアを使うことを好みます。調査によると、39%の人がソーシャルメディアで企業をフォローして情報を得たいと考え、32%だけがメールで情報を得たいと考えています。

この調査結果は、ビジネスにとってどんな意味があるでしょうか?顧客は企業の情報を受け取る方法として、メールが望ましいと思っています。一方、一般消費者は企業の情報を得るためには、ソーシャルメディアを使いたいと考えている可能性が高いです。

このことから、メールマーケティングとソーシャルメディアは対立するものではなく、使い分けをすることで効力を発揮できる強力なツールであると言えます。
この記事は後編へ続きます。後編では、利益を生み出すマーケティングツールの選び方や、マーケティングのプロに聞いたヒントをご紹介する予定です。お楽しみに!

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