メールマーケティング vsソーシャルメディア(後編)
- 2020年3月13日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス メールマーケティング
この記事は Email Marketing vs. Social Media: Pros, Cons & Opportunities の抄訳です。
前編では、メールマーケティングとソーシャルメディアの違いをご紹介しました。後編では、利益を生む方法やマーケティングのプロからのアドバイスをご紹介します。
どのデジタルマーケティングツールが利益をもたらすでしょうか?
メールプログラムほど価値のあるデジタルマーケティングチャネルはありません。こんなことを言うのは私たちがTwilio SendGridというメールサービスを提供しているからだと思うかもしれませんが、論より証拠です。メールの投資収益率はROI(投資収益率)が最も高く、1ドルの投資に対して平均42ドルの利益を得ることができます。
一方、ソーシャルメディアのROIはよくわかっていません。ROIを計測することが難しく、各社が独自の指標で効果を計測しています。
Statistaのデータによると、マーケティング担当者は、無料/有料のソーシャルメディアよりもメールを使用したほうがROIが高いと考えています。
そのため、もしマーケティングにお金をかけようとしているなら、メールマーケティングに注力し、ソーシャルメディアはサポートとして使うようにしてください。
調査対象となった顧客の50%以上は、買い物をする際にソーシャルメディアの影響を受けたと回答しています。製品に関するメールを受け取った顧客は、購入前に、Facebookやソーシャルメディアアカウントでレビュー、コメント、フィードバックをチェックしています。そのため、ソーシャルメディアは依然として販売促進のために重要なサポートの役割を果たしています。
ソーシャルメディアは、拡散されるという特徴があります。あらゆる投稿(文法の間違いに関するくだらない投稿でさえ)はどんどん拡散され、グローバルな規模まで共有されていきます。メールは共有されたり、一般に投稿されたりすることはありません(転送時を除く)。購読している受信者に送られるだけです。そのため、メールのコンテンツが「拡散される」可能性は極めて低いのです。
メールマーケティングとソーシャルメディアの併用
メールとFacebook広告の両方でリーチした顧客は購入の可能性が22%高くなることを知っていますか?
メールマーケティングとソーシャルメディアマーケティングは、よく戦略を練って利用すれば、パンとバターのように連携して機能します。正しく使用しないと、まるでパンに大きなへらでバターを塗るかような事態になってしまいます。以下の戦略を用いれば、きつね色のおいしそうなデジタルマーケティングトーストを作成することができます。
1. 宛先リストを使って新規顧客を見つける
現状の顧客リストを使い、FacebookやInstagramでよく似た層をターゲットとして抽出します。Facebookでは現状の顧客リストの特徴から、同様の嗜好や習慣を持つ人々を探し出すことができます。
こうして得られたターゲットは、既存の顧客に趣味趣向が似ているため、ビジネスに興味を持ってもらえる可能性が高くなります。ターゲットの中には、既に何らかのメディアでブランドとやり取りをしている可能性もあります。
次に、抽出した人々を関連性の高い広告のターゲットに設定し、ソーシャルページをお気に入りにしてもらったり、ウェブサイトにアクセスしたり、商品を購入してもらえるように促します。このような戦略を立てて、新しい顧客を獲得しましょう。
2. 顧客を再度ターゲットに設定する
顧客がキャンペーンメールに対してどのようなアクションをしているかに基づいて、広告のターゲットを変更しましょう。
例えば、製品を宣伝するメールを送信した場合、メールを開いたが購入には至らなかったユーザーを再度ターゲットとして設定しましょう。
3. ソーシャルメディアを使ってメールの宛先リストを増やす
宛先リストはWebサイトの登録フォームだけで作成するわけではありません。ソーシャルメディアを使うと、次の2つの方法でフォロワーをニュースレターに招待することができます:
- 無料のソーシャルメディアの投稿に、リード獲得のための広告を掲載し、フォロワーをランディングページに誘導します。特定の投稿のエンゲージメントが高い場合は、プロフィールの一番上にそのページを固定表示して、訪問者が最初に目にするようにします。
- メールマガジンへのサインアップ手続きをシームレスにするため、リード広告を設定します。リード広告により、フォロワーはページを離れることなくメーリングリストにサインアップでき、手続きが簡単になります。
メールマーケティングとソーシャルメディアを併用する方法:プロが教えるヒント
デジタルマーケティングのプロから、メールマーケティングとソーシャルメディアをどのように併用しているのかヒントをご紹介します。
Maddy Osmanからのヒント
まず、デンバーに拠点を置くインフルエンサーで、The BlogsmithのSEOコンテンツストラテジストであるMaddy Osmanから話を聞きました。
「最近は、メールマーケティングとソーシャルメディアプロモーションの両方でしっかりとしたプロセスを定めています。ニュースレターを送信するまで1週間かけて準備をし、通常は前日に紹介記事を書いて、予定どおりに配信されるようにしています。」
「同様に、公開予定の1週間前にソーシャルメディアに掲載するコンテンツのほとんどを作成するようにしています。こうすることで安定して計画を進めることができ、何か追加したい内容が出てきた場合は柔軟に対応することができます。」
「私からお伝えできる最大のヒントは、コンテンツを定期的に作成し続けることです。ソーシャルの場合は、週に数回投稿するだけで、フォロワーの心をつかむことができます。メールの場合、ニュースレターを2週間ごとに送信することが望ましいです。そして、どのような場合でも、読み手の反応に注意を払い、それに応じてコンテンツを調整することが必要です。」
Gina Schreckからのヒント
次に、デジタルマーケティング代理店SocialKNXの創設者であるGina Schreckから話を聞きました。
「私はメールマーケティングを重視しています。まずはリードを獲得するためのキャンペーンを積極的に行います。その後、リードから顧客にするためのキャンペーンメールでフォローアップを行い、相手に興味を持ってもらえているか確認するようにしています。リードへのメールのほとんどは2〜4週間ごとに送信していますが、もっと頻繁に送信する場合もあります。」
「連絡も取らずにただ人を集めているだけでは時間の無駄です。ソーシャルチャンネルやメールコミュニティのユーザーとは連絡を取り続けないと、すぐに忘れられてしまいます。ソーシャルチャンネルを使って他のユーザーへの認知度を向上させましょう。定期的に連絡をとることで信頼を得ることができ、将来的に顧客になってくれるかもしれないのです。」
メールマーケティングとソーシャルメディアマーケティング、優れているのは…
どちらも甲乙つけがたいです。結局、メールマーケティングとソーシャルメディアマーケティングはどちらも行うべきです。メールやSMSと同様に、すべてのコミュニケーションチャネルに利用価値があるのです。
デジタルマーケティングキャンペーンを併用するための確実な方法はありませんが、複数のチャネルを組み合わせて利用すると、大半のマーケティング活動がより効果的になります。
メールマーケティングとソーシャルメディアの強みを生かすようにし、ウィークポイントとなる部分は使わないようにしてください。 顧客がメールでやり取りすることを好む場合は、メールを優先的に利用します。そして、顧客がソーシャルメディアを通したコミュニケーションを好むなら、常に最新の情報でソーシャルページを更新し、早くレスポンスできるようにしてください。
メールマーケティングとソーシャルメディアは、最強のデジタルマーケティングチャネルです。 正しく併用すれば、驚異的な効力を発揮します。