2020年ブラックフライデーのメール配信予測

2020年ブラックフライデーのメール配信予測

この記事は Black Friday Predictions for Email Sending in 2020 の抄訳です。

今年のホリデーシーズン(※11月第4木曜日の感謝祭からクリスマスまでの約1ヶ月間)は、買い物客が店に殺到したり、ブラックフライデーの大セールのために長い列を作ったりすることはないでしょう。事実、多くの小売店では大混雑を回避するために感謝祭の日は店を閉める構えです。

これまで通り実店舗での販売を続けるのか、オンライン販売に絞るのかに関わらず、消費者はデジタルのやり取りの中でブランド情報を仕入れることになるでしょう。メッセージを顧客の受信トレイに遅滞なく届けるためには、メールプログラムを適切に維持する必要があります。本記事では、2020年のホリデーシーズンのメール配信に向けて、どのような準備をすれば良いのか予測を立てました。

予測1:メールの量は増える

ここ数年、ブラックフライデーとサイバーマンデーの送信量は前年比で増加しており、今年も例外ではないとTwilio SendGridでは踏んでいます(下図参照)。

Black Friday and Cyber Monday

ブラックフライデーとサイバーマンデーにTwilio SendGridが処理したメールの量

2019年、Twilio SendGridではブラックフライデーに41億通のメールを捌きました。今年はもっと多くてもおかしくありません。昨年あまりメールを送信しなかったブランドも、普段は店舗で買い物をする人にセール情報を届けるためにメールに頼ることになるでしょう。

メールの送信量を増やす際は、適切に管理された、安定した方法で増やしていきましょう。以下のTipsを参考にしてください。

ウォームアップする

車をいきなり時速100kmに加速させることはできませんよね。メールも同じです。送信量を急に大きく増やすことは、「メールがスパム扱いされる」「送信元ドメインがメールボックスプロバイダにブロックされる」「送信元IPアドレスがブラックリスト入りしてしまう」といった事態に繋がりかねません。ウォームアップのやり方については、こちらでもご紹介しています。

すぐに始める

Amazonは今年、通常7月に行っているPrime Dayを10月13〜14日にずらしました。これにより消費者は、クリスマスに欲しいものは何か、休暇中に他に必要なものはないか、いつ買うべきか、といったことを考えさせられました。オファーを早めに出すなど、消費者の休暇中の動きに対し先手を打っていきましょう。このことは、メールの送信量を数ヶ月かけて緩やかに増やしていくことにも繋がります。

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メール配信サービスを選ぶ

送信量の大幅な増加(ブラックフライデーの大規模配信など)は、メール配信サービスに大きな負荷をかけ、送信を遅延させてしまう可能性があります。特に重要なホリデーシーズンにおいては、高可用性と高速配信の歴史があるものを選びましょう。Twilio SendGridではメールを数秒で配信するために、年間を通してブラックフライデーの準備を行っています

予測2:メールセキュリティの重要性が増す

3月以降のメール流量の増大により、悪意を持ったなりすましメールが増え、検知フィルタをすり抜けてしまうことも増えてきました。フィッシング攻撃の数は、ホリデーシーズン中に増加する傾向があります。事実、Barracudaの調査によると、2018年のクリスマス前の週はスピアフィッシングの攻撃数が平均を150%上回りました。

Spear-Phishing Attacks Spike Around Holidays

出典:Spear Phishing Top Threats and Trends(Barracuda)

COVID-19以降のメールの増加、および、ホリデーシーズンの大規模配信の可能性を考えると、メールのセキュリティ対策を優先的に行う必要があります。フィッシング攻撃は、銀行口座だけでなくメール送信の成功に対してもダメージを与える恐れがあるのです。なりすましメールが原因でスパム報告されてしまうと、送信レピュテーションや到達率が下がってしまう可能性があります。

でも心配は要りません。フィッシング詐欺からブランドを保護するための予防策を講じましょう。

フィッシング攻撃を防ぐために必要不可欠なもの、それはメール認証です。

メール認証を設定する

SPFDKIMは必須(かつ重要)なプロトコルではあるものの、なりすましから身を守るためにはDMARCも必要になってきます。DMARCが設定されていなければ、送信元アドレスは悪用し続けられてしまうでしょう。

メールの送信状況を監視する

DMARCを設定するには、誰がそのドメインを使ってメールを送信しているのか把握しておく必要があります。これは、不正な送信者をブロックしつつ正当な送信者を許可するためです。特定のドメインからメールを送っているのが誰かを調べるには、Valimailが提供している無料ツールDMARC Monitorが使えます。

予測3:創造性が勝利をもたらす

今年は、デジタルコミュニケーションが消費者への主な接触方法となります。やり方とタイミングを工夫しましょう。

受信トレイはすでに販促メールで溢れており、その中で目立つのは至難の技です。店内で多くの顧客に接するということができない今、どのようにしてホリデーシーズンやブラックフライデーのワクワク感を呼び起こせば良いのでしょうか?

少ないほど良い

メールをたくさん送信できるからといって、そうする必要があるとは限りません。顧客はすでにデジタルでのやり取りに疲れています。受信トレイに毎日オファーを詰め込むのではなく、ターゲティング&パーソナライズされたメールを週に1回送信しましょう。

SMS、ソーシャルメディア、ディスプレイ広告などを組み合わせて、様々なプラットフォームの顧客にリーチしましょう。

オムニチャネルを活用する

複数のチャネルを利用し、顧客にデジタルの没入体験を提供しましょう。チャネル全体で見た目やメッセージを統一し、まとまりのある体験を提供します。オムニチャネルマーケティングの例も参考にしてみてください。

インタラクティブにする

対面でのコミュニケーションがないと、一方的なやり取りに感じられやすいのが難しいところです。デジタルプロモーションが双方向のやり取りになるよう、検討してみてください。

例えば、マウスオーバーで色を変えたり、クイズ形式にしたり、その他の隠し機能などを用いてインタラクティブなメールを送りましょう。ワクワク感を維持するため、アドベントカレンダー形式のカウントダウンメールでオファーを出すのも良いかもしれません。

何をするにしても、目標は大きく持ちましょう。がらくたの山の中でこそ創造力は光ります。目を引くメールの実例も参考にしてみてくださいね。

まとめ

今後数ヶ月で何が起き、どう変化するかは推測することしかできませんが、メールに関しては自信があります。今年のホリデーシーズンには、次の3点を確実にこなしましょう。

  1. 送信量を増やすための準備をする
  2. メール認証の優先度を上げる
  3. パーソナライズドメールは、楽しく創造的に

Good luck and happy sending!

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