2021年日本版メールエンゲージメント調査のご紹介

2021年日本版メールエンゲージメント調査のご紹介

この記事は 2021 Japan Messaging Engagement Report の抄訳です。

多くの企業は、日々様々なメールを配信していることでしょう。しかし、配信頻度やエンゲージメント(開封・クリックなど)の改善について悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
Twilio SendGridがまとめた2021 Japan Messaging Engagement Report(以後、レポートと表記)では、日本の受信者がどのようなメールに好印象を抱くかが調査されています。本記事では、レポートのエッセンスをピックアップして解説します。
この記事を読めば、メールマーケティングの効果を最大化するヒントが得られるはずです。世代ごとの傾向も解説しているので、ぜひ施策検討にお役立てください。

目次

1. 2021 Japan Messaging Engagement Reportとは

このレポートは、2020 Global Messaging Engagement Reportの国別調査(Japan)の結果をもとに、日本におけるメール/SMSマーケティングの効果的な方法について考察したものです。

調査はインタビュー(20名)とアンケート(約800名)から成り、対象者は以下の4世代(約200名ずつ)で構成されています。詳しくはレポート原文をご参照ください。

  • Z世代(18~24歳)
  • ミレニアル世代(25~35歳)
  • X世代(36~50歳)
  • ベビーブーマー世代(51~65歳)

2. 調査結果

メールは世界で最も多く利用されているコミュニケーション・チャネルであり、それは日本でも例外ではありません。
レポートでも、よく利用されるチャネルの1位にメールが選ばれました。2位はニュースサイトなどのWeb広告、3位はソーシャルメディア広告が続きます。
メールは全世代で利用されており、企業と顧客にとって最も有効なコミュニケーション手段といえます。

最も利用するチャネル(3つ選択)

しかし、受信者の年齢層によって、メールに対する反応の仕方や好まれるコンテンツは異なります。

詳細を見ていきましょう。

2.1 適切な配信頻度は?

受信者は、企業からのメールをどのぐらいの頻度で受け取りたいのでしょうか?
受信に同意したからといって「毎日」受け取りたいとは限りません。事実、受信者が配信停止する理由の上位に「頻度の高さ」が挙げられました。全世代の38%が、好きなブランドからの理想の受信頻度を「週に1度」と回答しており、これを大幅に超える頻度のメールを受信すると配信停止したくなるという結果が得られています。

世代別に見ていきましょう。X世代とベビーブーマー世代の22%が、月1回の受信が望ましいと答えています。一方で、Z世代の18%とミレニアル世代の17%が、週に2回の受信を希望しています。世代が若い方が高頻度を好むのに対し、年齢が上がるほど少ない頻度を望む傾向があるようです。

興味のあるブランドからのメール受信頻度

メールマーケティングの成功のためには、受信者に煩わしいと思われないことが大切です。

2.2 メールの開封を促す要因は?

では、メールを開封するか否かの判断はどのように行われるのでしょうか?
以下の項目のうち、メール開封に至る影響度が最も強いものを答えてもらいました。

  • 送信者名
  • 魅力的な件名
  • 割引情報
  • メールのトピック
  • 受信時刻

メール開封に影響を与える要因(世代別)

全世代の結果より、開封を促す要因のトップ3は以下のようになりました。

同率1位:送信者名(66%)

メールの送信者が誰なのかがわからないと、受信者は警戒してメールを放置してしまいます。特にベビーブーマー世代はこの傾向が強いようです。

同率1位: メールのトピック(66%)

受信者にとって関心があるトピックかどうかを件名から判断し開封する傾向は、全世代で半数を超えています。ベビーブーマー世代には最もこの傾向が表れています。

3位: 魅力的な件名(61%)

魅力的な件名に惹かれて開封する傾向も全世代で強く表れています。目的が明確でシンプルな件名が好まれやすい一方、絵文字が件名に含まれるとスパムを疑うという意見も多く聞かれました。

その他にも、若い世代は割引情報に関心が高く、57%がセール情報に反応すると回答しています。「信頼できる企業からのメール、またはポイント付与や割引特典があるアンケートメールしか開封しない」という声もありました。受信時刻も、若い世代ほど開封に影響を与えるようです。

2.3 本文のリンククリックを促す要因は?

メールが開封されたら、次はリンクをクリックしてもらうことが大切です。
以下の要素について、その重要度をそれぞれ回答してもらいました。

  • 会員登録や決済等の重要な情報
  • 関連性の高い他製品の情報
  • 割引情報
  • リンクの位置
  • リンクの色
  • リンクのキャッチコピー
  • 送信者(ブランド)
  • コンテンツ

本文のリンククリックを促す要因(影響度)(全世代)

1位:コンテンツ(31%)

受信者にとって興味あるコンテンツであれば、本文のリンクをクリックしやすいことが明らかになりました。受信者の興味関心に基づいた内容を送ることでエンゲージメントは大きく向上します。

2位:会員登録や決済等の重要な情報(28%)

決済メール等はリンクをクリックして詳細を確認するケースが多いため、必然的にクリックを促すと考えられます。

3位:送信者(ブランド)(21%)

知っている企業や信頼できる企業、あるいは興味のある企業からのメールは、本文のリンククリックのハードルが下がるようです。

2.4 受信者の印象に残りやすい内容は?

受信者が日々受け取る数多くのメールの中で、印象を強く残し、良いエンゲージメントをもたらすのはどのような内容なのでしょうか?以下それぞれの項目の影響力が調査されました。

  • パーソナライゼーション
  • レイアウト・見た目
  • 割引情報
  • ブランドらしさ
  • キャッチーで面白いコンテンツ
  • 画像・動画

メールを印象付ける要因(全世代)

結果は以下のようになりました。

1位:ブランドらしさ(23%)

既に述べたように、受信者はメールが誰から送られたものかを重視します。「ブランドらしさ」があるメールは、どの企業から送られたのかがはっきり伝わるため、曖昧なメールと比べて受信者の印象に残りやすいのかもしれません。

2位: 割引情報(22%)

割引情報は受信者にとってお得なチャンスを逃したくないという心理に強く作用します。世界的に見ても割引情報はエンゲージメントに強い影響を与え、日本においては特に若い世代に効果的です。

同率3位:キャッチーで面白いコンテンツ(21%)、画像・動画(21%)

コンテンツが受信者にとって楽しめるものかどうかも重要です。受信者が何に関心を持っているかは、受信者の属性や過去のエンゲージメントデータから導き出せます。また、文字情報だけではなく画像や動画を交えた多様なメディアを使うことにより、メールはより印象的になります。

2.5 適切な画像の枚数は?

画像が含まれるメールは受信者の目に止まりやすく、メッセージが効果的に伝わります。しかし、多すぎると逆効果です。
受信者が望ましいと思う枚数はいくつなのでしょうか?

調査の結果、全体の42%は1通あたり2〜3枚の画像が適切と感じていることが分かりました。1枚と回答した人が次に多く、4枚以上を選択した人は10%にも満たないことが分かりました。

本文内画像の理想的な枚数

画像が多いと表示速度が遅くなるという声がある一方、ウェブサイトを訪問しなくても商品を閲覧できるためショッピングに適しているという意見もありました。会員登録や決済通知などのメールには画像を使わないほうが好まれるため、目的によって画像数は調整するべきでしょう。

2.6 配信停止したくなる要因は?

高頻度のメールは配信停止されやすいと既に述べました。では、配信停止したくなる要因とは何でしょう。以下の要素から、配信停止に影響を与えるものを3つ回答してもらいました。

  • 自分と無関係なコンテンツ
  • 絵文字の使用
  • 誤字脱字があるメール
  • 知らない企業・ブランドからのメール
  • パーソナライズされていないコンテンツ
  • 質の悪いデザイン

結果は以下のようになりました。

1位:自分とは無関係なコンテンツ(65%)

過半数が、自分とは無関係な内容のメールを配信停止すると回答しました。特に、ベビーブーマー世代にこの傾向が見られます。インタビュー調査からも、「自分が興味あるものだけを受け取れるよう、メールをカスタマイズしてほしい」という意見がありました。受け取るメールを顧客自身が選べるように、配信設定ができるようにしましょう。

2位:知らない企業・ブランドからのメール(62%)

特にベビーブーマー世代は、知らない企業からのメールに対して配信停止をする傾向が強いようです。オプトインをとり、ブランドらしさがあるメールで送信元を明確にすると、配信停止の回避に繋がります。

3位:誤字脱字があるメール(60%)

どの世代でも、誤字脱字は配信停止要因の上位に挙げられました。デザインの質が悪い場合(22%)に比べ、誤字脱字は配信停止につながる傾向が3倍も強いようです。文字情報の正確さは企業に対する信頼性にもつながるため、注意が必要です。

その他、意外なことにZ世代の半数以上が絵文字を嫌う傾向があることがわかりました。また、Z世代を除く受信者の半数は、同じ内容を一斉送信しただけのメールより、パーソナライズされたものの受信を継続するようです。購入履歴を元に商品のレコメンドメールを送る等、データを活用しましょう。

3. 調査結果をふまえて

調査結果から、メール配信をする上で意識すべきヒントが見えてきます。今一度、ご自身のメールマーケティングを振り返ってみましょう。

・配信頻度

配信頻度は適切ですか?頻度が高すぎると配信停止され、最悪の場合迷惑メール報告されてしまいます。世代を通して週に1回程度の配信が好まれる傾向がありますが、顧客の年齢層やエンゲージメントデータを元に頻度を調節することをおすすめします。

・送信元とブランドらしさ

送信元を明確に伝えていますか?ブランドらしさを活かし、その特長が伝わるように工夫することで、受信者に強く印象づけることができます。送信元が明確に伝われば、ブランドに対する信頼感も高まります。

・パーソナライズ

メールの内容は受信者の興味関心に沿っていますか?受信者の属性や興味に近ければ近いほど、エンゲージメント向上のチャンスが生まれます。購入履歴や属性などのデータを活かしてメールをパーソナライズし、顧客にとって価値のある情報を伝えましょう。

おわりに

この記事では、日本人に好まれるメールやメールに反応する要因について解説しました。
レポートの内容が必ずしもあなたの顧客に当てはまるとは限りませんが、今後のメールマーケティングのヒントになれば幸いです。Twillio SendGridのStats機能も是非ご活用ください。

レポートにはSMSに関する調査結果も含まれているので、関心がある方はご覧ください。また、今回は日本の事例についてフォーカスしましたが、グローバル調査に関してはこちらをどうぞ。

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