小売業のメールマーケティング完全ガイド
- 2022年1月6日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス メールマーケティング
この記事は Complete Retail Email Marketing Guide (Tips, Templates, & Examples) の抄訳です。
メールマーケティングは小売ビジネスで重要な役割を果たします。
メールは新商品の宣伝やセールのお知らせに欠かせないツールであり、顧客との関係性構築と売上拡大に貢献します。
しかし、単にたくさん送ればいいというわけではありません。結果を出すにはノウハウと戦略が必要です。
このガイドでは、メールマーケティングを始めようと思っている小売業の方に役立つ情報をまとめています。
- なぜメールマーケティングは重要なのか?
- どのような戦略・コツがあるのか?
- 「良いマーケティングメール」とは何か?
これらの疑問をお持ちの方はぜひ読んでみてください。
小売業におけるメールマーケティングの利点
あなたはすでに顧客に向けて購入完了や商品発送を知らせるメールを送っているとしましょう。次のステップとして、顧客があなたのブランドをもっと好きになり、リピーターになってくれるためのアプローチが必要です。そこで、メールマーケティングの出番です。
メールマーケティングには以下のような利点があります。
売上を増やせる
メールマーケティングはたった1ドルほどのコストで38ドルの利益を上げるとされています。Twilio SendGridでは安価にメール送信ができ、非常に高いリターンが期待できます。
顧客育成ができる
新規顧客を「リピーター」や「ファン」へと育てることができます。購入検討中の顧客には初回購入特典情報を、既存顧客にはオススメの新商品情報を紹介する等、顧客の状態に合わせてブランドをアピールすれば、ファンは着実に増えていきます。
認知拡大できる
メールユーザは、1日に何度も(少なくとも週に1度は)受信ボックスをチェックしています。メールは最新情報を迅速に届けられる信頼性の高い手段であり、それによって、あなたの企業に対する顧客の認知度は高まっていくのです。
顧客の満足度を高める
2020 Global Messaging Engagement Reportによると、メールは世界的に最も好まれるBtoCコミュニケーションチャネルといわれています(SMSがそれに続きます)。メールは「オプトインチャネル」であり、受信者がどの種類のメールを受け取るかを選択できます。顧客が求めるチャネルで顧客が求めるメッセージを伝えることは、顧客満足度の向上に大きく寄与するのです。
データ分析ができる
他のマーケティング手法とは異なり、メールは効果測定が容易です。開封やクリック等のデータを分析し顧客の好みを理解すれば、ブランドにとって価値ある知見が得られます。今後のマーケティング戦略や次回の製品ラインの方向性をも左右するかもしれません。
小売業におけるメールマーケティングの7つの戦略
顧客と良い関係性を築くためのメールマーケティング戦略には様々なものがあります。1つ実施するだけで大きな効果をもたらす場合もあれば、いくつかの方法を組み合わせることが望ましい場合もあります。事業状況とデータをもとにとるべき施策を選びましょう。オススメの戦略を以下に紹介します。
- ウェルカムメールを送る:ウェルカムメールは顧客に送る最初のあいさつです。新規顧客を獲得したら、最高のウェルカムメールで期待感を高め、良い関係性を作りましょう。
- ニュースレターを送る:ニュースレターは見込み客や顧客に対して定期的なコミュニケーションをとるきっかけとなります。新製品期間限定キャンペーン、営業時間等の最新情報をメールで伝えましょう。
- 割引 / セール情報を送る:割引情報はクリックを促し、受信者の記憶に強く残ります。2021 Japan Messaging Engagement Reportによると、日本におけるほぼ半数のユーザは、割引情報に惹かれてリンクをクリックすることがあると回答しています。また、受信者の目を引き記憶に残りやすい内容として「割引情報」は2位にランクインしています。
- 新商品を紹介する:顧客に新商品を知ってもらいましょう。メールを使えば、広告に高いコストをかけずに買い手を得るチャンスが生まれます。新商品を知らせる際のコツやベストプラクティスはこちらのブログ(英語)で紹介しています。
- カート放棄を知らせる:オンラインカートの約77%は商品が入ったまま放置されているといわれています。「カゴ落ちメール」を送って顧客をフォローアップし、決済まで誘導しましょう。
- シーズンに合わせたキャンペーンメールを送る:商品ラインナップやキャンペーンの内容は時期によって変わります。期間限定のお得な情報を送りましょう。
- クロスセルとアップセルを行う:購入履歴をもとに、顧客が興味を持ちそうな他商品を紹介しましょう。例えば、購入したものと相性の良い別商品や、上位モデルの商品をお知らせすれば、さらなる売上拡大が期待できます。
メールマーケティングのコツとベストプラクティス
ここまでは、小売業におけるメールマーケティングの利点と戦略を紹介してきました。ここからはいよいよ実践です!効果的なメールを送る秘訣と成功例を見ていきましょう。
より良いマーケティングメールを送るためのヒント
行動を促すデザインにする
優れたメールは、受信者の興味をそそり、欲しい情報を見つけやすいデザインで作られています。読む意欲を刺激し、次のアクションにつながるようなコンテンツを意識しましょう。
同意を得る
受信者の同意を得ずにメール送信をしてはいけません。例えば、アカウント登録のために提供されたメールアドレスに同意なくキャンペーン情報を送ることは法律で禁止されています。きちんとオプトインを取りましょう。
パーソナライズする
受信者と関連性の高いコンテンツを送りましょう。全ての宛先に同じ内容のメールを送信したほうがいい場合もありますが、パーソナライズすれば(単に受信者の名前を添えるということではありません)エンゲージメントはもっと向上します。
受け取るメールを選べるようにする
受信したいメールとそうでないものを顧客自身に選んでもらいましょう。商品に関するお知らせには興味があっても、隔週のニュースレターには関心がないかもしれません。配信頻度の好みも人それぞれです。プリファレンスセンターを用意し、コンテンツや頻度を選択可能にしましょう。
トラッキングをする
送ったらそれで「終わり」ではありません。送信後に発生したイベントを定期的にチェックし、キャンペーンの施策をブラッシュアップしましょう。例えば、配信停止依頼が増加傾向なら、コンテンツを見直すか、送信頻度を減らす等の調整が有効です。
マルチチャネルでアプローチする
コミュニケーションチャネルは、適材適所で複数使うと効果的です。メールはあくまでも多数あるコミュニケーション手段の1つに過ぎません。ソーシャルメディアやSMSを使ったキャンペーン、音声や動画等、様々なチャネルも合わせて活用しましょう。
宛先リストを整理する
エンゲージメントが無い宛先を定期的にリストから除外し、関心のある受信者をさらに細かくセグメントに分けましょう。宛先リストのクリーニングはメールの到達率の維持に繋がります。
配信停止ボタンの位置をわかりやすくする
配信停止ボタンを見つけにくくしてはいけません。簡単に配信停止ができないと、代わりに「迷惑メール」報告されてしまいレピュテーション低下につながります。配信停止率を下げる方法はこちらのブログを参考にしてください。
効果的な小売メールマーケティング事例
次に、小売業で効果的なマーケティングメールの実例を3つ紹介します。
事例1
まずは、子供向けシューズを紹介するこちらのメールです。商品を履いたイメージや特徴、3つのバリエーションを紹介し、顧客を「SHOP EMME(商品を買う)」のボタンへと誘導しています。CTAボタンが1つしかなく、購読者の次の行動は「買うか、何もしないか」の2つに絞られます。このようにコンテンツをシンプルにすることで、メッセージは明確に伝わります。
事例2
次は、飲料メーカーによる新商品のキャンペーンメールです。あえて飲料の成分等の詳細情報を省略し、カラフルな商品画像とCTAボタンを配置しています。情報量を最小限にすることで新商品への興味を上手く惹きつける、告知メールの完璧なお手本といえるでしょう。
事例3
最後は、新商品の自転車を紹介するCowboyのメールです。簡潔なキャッチコピーやエレガントな商品画像、右下にある高評価レビューが、商品への関心を高める効果をもたらしてくれます。これらは「See the bikes(商品を見る)」ボタンへと誘導するコンテンツとして上手くデザインされているのです。
カスタマイズ可能な無料メールテンプレート
優れたデザインのメールを1から作るのは、経験がないと難しいものです。そんなときはTwilio SendGridが提供するカスタマイズ可能な無料テンプレートをお試しください。
ドラッグ&ドロップでモジュールを編集できるので、ものの数分でカスタマイズできます。オススメのテンプレートをいくつか見ていきましょう!
マーケティングメールテンプレート1
商品告知や無料サンプルの送付には、このテンプレートがぴったりです。商品の写真を中央に配置しキャッチコピーを載せ、コールアウトと力強いCTAで締めくくりましょう。
マーケティングメールテンプレート2
紹介したい商品や割引情報が複数ある場合は、こちらのテンプレートがオススメです。適度な余白を残しながら、それぞれを主張させることができます。各セクションには商品画像やキャプション、CTAボタンを配置するスペースが用意されています。
他にもたくさんの無料テンプレートを用意していますので、ぜひご利用ください。
さいごに
今回は、これからメールマーケティングを始めたい小売業の方に向けて、知っておきたい戦略やノウハウをお伝えしました。工夫次第であなたのビジネスを大きく変えることができるはずです。
より詳細な情報を知りたい場合は、Email Marketing Getting Started Guideも合わせてご覧ください。