「配信のタイミング」に注目したセグメンテーション手法

「配信のタイミング」に注目したセグメンテーション手法

この記事は Two New Email Segmentation Techniques の抄訳です。

メールマーケターの皆様、宛先リストのセグメンテーションは実施していますか?数年前まで、セグメンテーションは宛先リストをデモグラフィックス(性別や地域など)によっていくつかに分割するだけでした。最近では、受信者は自分の興味にあわせてパーソナライズ化されたメールを期待しています。

そこで、本記事では少し趣向を変えて「配信のタイミング」についてのセグメンテーション手法を2つご紹介します。

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1. エンゲージメントの高さに応じて、配信のタイミングを変える

まず、優秀なメールマーケターがそうしているように、「エンゲージメントがとても高い受信者」を把握しましょう。彼らは、ほとんどのメールを開封してくれる、あなたのブランドやコンテンツに関心の高い人たちです。続いて、残りの宛先リストの中で「次にエンゲージメントが高い受信者」「その次にエンゲージメントが高い受信者」「その次に…」と順々にセグメントに分割して宛先リストを分けます。

これで宛先リストはエンゲージメントの高さに応じてセグメンテーションされました。次に考えなくてはならないのは、セグメントごとの配信のタイミングです。

最初に、最もエンゲージメントの高いセグメント(リスト)にメールを配信します。彼らはすぐに開封する可能性が高く迷惑メール報告をする可能性が低いので、「きちんと読まれるメールを送る送信者」であるとISPに認識されやすくなるからです。何時間か経って、重要な指標である開封やクリックが確認され始めたら、次にエンゲージメントの高いセグメントにメールを配信しましょう。このプロセスを繰り返し、全てのリストにメールを送信します。

この手法を実践することで、エンゲージメントの低い受信者からのネガティブな反応(開封されない、迷惑メール報告されるなど)に左右されず、エンゲージメントの高い受信者の受信ボックスに到達する可能性が上がります。

※ご注意※
この手法は、決して、「受信を望んでいない宛先」の受信ボックスに届けるための手法ではありません。例えば、次の宛先へのメール送信では効果がありません。

  • 購入したり、スクレイピングしたりして集めた宛先への送信
  • 古い宛先リストへの送信

なお、不許可ベースの宛先リストを使用することはSendGridのEメールポリシーで禁止されています。

2. 開封時刻を取得し、次の配信のタイミングに反映する

具体的に、開封時刻を次の配信のタイミングに活かす例を挙げてみます。

  • 受信者1人1人に対して平均の開封時刻を計算し、その平均開封時刻に基づいて配信する。
  • アメリカの東海岸では9時(EST)に開封されやすく、西海岸では8時(PST)に開封されやすいという場合、地域によって配信時刻を変更する。
  • 前回配信したニュースレターの開封時刻と同一の時刻にニュースレターを配信する。

特にC.は開封率が大幅に増加したという報告があります。

上記の精度でリストのセグメンテーションを管理するのには時間も手間もかかりますが、現在のメールマーケティングでは必ず必要となります。5年前までは「受信ボックスに届けること」が目標でした。しかし、今は「受信ボックスの一番上に届けること」に挑戦すべきです。このためには、ISPやメールプロバイダからの信頼を得るだけでは十分でなく、他社との競争に勝つためにより賢く配信しなければいけないのです。

さいごに

本記事では「配信のタイミング」についてのセグメンテーションをご紹介しました。まだこのレベルでは難しそうだな…という方は、まずはこちらの記事がおすすめです。

また、紹介したようなセグメンテーションをするにはEvent Webhookが必要になります。無料プラン(期限なし)でもご利用いただけますので、ぜひ会員登録して試してみてください。

参考
宛先リストのセグメンテーションに大切な3つのポイント
メール業務の運用を最適化するEvent Webhook機能について
SendGridのイベントデータをMongoDBにストアする方法

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