ニュースレター作成の裏側 [4]:結果の報告/共有〜SendGridの事例から〜
- 2017年3月31日
- by SendGrid
- Category: メールマーケティング
この記事は Email Newsletter Measuring, Testing,and Reporting: Tips from The SendGrid Scoopの抄訳です。
SendGridがユーザ向け(※)に配信しているニュースレター「The SendGrid Scoop」(以下、Scoop)の制作裏話、第四弾です。シリーズ最終回となる今回のテーマは「結果の報告/共有」です。
※SendGrid社から直接アカウントを取得したユーザに限ります。
本記事ではメール配信後の話をします。エンゲージメントに関する統計情報を取得し、A/Bテストなどの結果を振り返り、成果や知見を共有することは、メールマーケティング戦略の正しさを裏付けたり改善すべき箇所を洗い出したりするのに役立ちます。
エンゲージメント指標を測定して報告する
ニュースレターを配信したら、すぐにでもエンゲージメントの結果を確認したいと思うでしょうが、ある程度時間をあけましょう。Scoopの場合、最終的な結果とするデータは配信から72時間後に取得しています。SendGridは世界中で利用されているので、時差を考慮し全てのユーザが受信し開封しコンテンツに興味があるかを判断できるだけの時間を確保しています。
Scoopでは、結果の報告にマーケティングキャンペーン機能の統計情報を利用しています。報告するのは以下の情報です。
- エンゲージメントに関わる全ての指標
開封率、CTR(=ユニーククリック数/ユニーク開封数)、リンク毎のクリック数、配信停止率 - 過去の配信とのエンゲージメントの比較
- 関心の高かったコンテンツ
他のコンテンツとの違いなど、関心を集めた理由は何だったのでしょうか? - コンテンツ毎のクリック率を記したスクリーンショット
上記の情報をチームメンバーおよびニュースレターの作成に協力してくれたメンバーに報告しましょう。その際は、気づいたことや考察を可能な限りたくさん記載するのがおすすめです。ここで良い結果が出るとメンバーのモチベーションも高まるので、どんなささいな成果も見逃さず共有しましょう。メンバーは、ニュースレター配信後に共有される報告を楽しみにするようになるでしょう。
Scoopの「コンテンツ毎のクリック率を記したスクリーンショット」
上の画像は、Googleの図形描画機能を使って作成した、Scoopのコンテンツ毎のクリック率を記したスクリーンショットです。どのコンテンツがどれくらいクリックされたのかがわかります。この画像は、受信者の関心事についての新しい知見をもたらし、次回のコンテンツや実施すべきテストに関するアイデアももたらしてくれます。Scoop作成チームはこの画像をよく活用しています。
A/Bテストは毎回実施する
配信結果をただ蓄積するだけでなく、毎回の配信が「メールマーケティング戦略に関わる変数をA/Bテストするチャンス」だと認識しましょう。エンゲージメントの結果を共有する際に多くの知見を得られるよう、常に何らかのA/Bテストや多変数のテスト(例えば、コンテンツとデザインの両方をテストする)を実施するのがおすすめです。単純なA/Bテストの例としては、件名、画像とテキストの比率、CTAのコピー、などがあります。A/Bテストや魅力的なCTAの作成について詳しく知りたい方はStellar A/B Testing and CTAs(英語)をご覧ください。
A/Bテストの中には、驚くような結果になるものもあります。
SendGridのユーザにはエンジニアとマーケターという異なる職種がいます。Scoopの配信を始めた当初は職種毎に違うバージョンを配信し、それぞれでテストを実施していました。しかし、それらはあまり良い反応を得られず、エンゲージメント指標も徐々に低下していくという事態になってしまいました。
何事も試してみないと分かりません。テストはメール配信の実態を正確に把握できるツールであると認識し、結果を素直に受け入れましょう。
これで、Scoopの制作裏話シリーズは終わりです。皆様のメールマーケティングに少しでもお役に立てれば幸いです。
本シリーズの過去の記事は下記よりご覧いただけます。読んでいない記事がある方は、ぜひチェックしてみてください。
参考