メールのベストプラクティスの今と昔
この記事は 5 Email Best Practices, Then And Now の抄訳です。
メールに関する技術は進化し続けており、メールを利用した顧客との関係構築方法も新しいものが生み出され続けています。一方でベストプラクティスはどうでしょうか。本記事では、ベストプラクティスは変化してきたのか、それとも根本的なことは変わらず事実であり続けたのかを振り返ってみたいと思います。
本ブログでは長年に渡り、ベストプラクティス、業界のトレンドや今後、メールプログラムの最適化などの情報を発信してきました。メールプログラムの改善に関する記事を振り返ると、「表面的なことは変わったが、根本的なことは変わっていない」ようです。
変わっていないこととは、SendGridのスローガン(下記)に通じるものでした。
基本的な推奨事項は変わっていません。次の項目は常に実施しましょう。
- レピュテーションをチェックし、高く保ちましょう
- 適切な方法で宛先リストを獲得しましょう
- セグメントを分けましょう
- 受信者に望まれるメールを配信しましょう
技術の進歩によりこれらは簡単に実現できるようになり、メールマーケターは以前より成功を収めやすくなりました。
ここからは、2013年のベストプラクティスを振り返ってみましょう。それぞれのTipsがどのように変わったのか、2018年現在メールを使ってROIを高めるにはどのようにすれば良いのかを考えてみましょう。
1. “送信者(From)”欄のカスタマイズ
- 2013年当時
- 「no reply」など、ありきたりの名称は避けましょう
- 顧客が送信者を明確に特定できるような名称を使用するようにします。
- 現在
さらに一歩進み、preheader※でアピールする。
※受信ボックスでメールを一覧表示した際、件名の横(もしくは下)に表示される文章のこと。
preheaderの利用は見落とされがちで、「メールがうまく表示されない方はこちら」というデフォルトの表示になっていることもあります。preheaderは、多くの受信者がモバイルデバイスを利用する現在において、メールの要点を伝えるために非常に重要です。うまく活用しましょう。
2. 件名は分かりやすく、シンプルに
- 2013年当時
- マーケティングメールの場合:「本日限り!30%off」のように、分かりやすい件名を記載します。
- トランザクションメールの場合:「注文された商品が発送されました」のように、件名だけでメールの目的が伝わるようにします。
- 現在
分かりやすくシンプルにすることの重要性が増している。
SendGrid社のビッグデータ解析チームによると、「明日から」「間もなく」などの単語と比較して、「本日限り」「今すぐ」のような単語が特別高いエンゲージメントを得られるわけではない、ということでした。緊急性を押し出すことは大切ですが、柔らかいトーンの件名も試してみましょう。
3. 顧客の名前を記載する。
- 2013年当時
- 送信するメールすべてに顧客の名前を入れましょう。
- トランザクションメールでは、顧客の親近感も上がります。
- 現在
パーソナライゼーションは変わらず重要だが、名前を入れるだけでは十分ではない。
実際、名前を記載しても、受信者との関係が良いことを示すとは限りません。受信者に関するその他の情報を活用し、その人のために特別なメールを作成しましょう。
4. 所在地を必ず記載する
- 2013年当時
- 全てのメールに、会社名、そして所在地を記載しましょう。
- 現在
自動で所在地などの情報が追加されるよう、フッターを設定する。
かつては手動で会社名や所在地といった情報を追加していましたが、今ではフッターとして自動で追加できるようになったので、記載を忘れる心配がなくなりました。
5. 顧客への感謝を忘れずに
- 2013年当時
- マーケティングメールの場合:顧客に対する感謝をこめて、顧客それぞれに役立つ特ダネ情報を配信しましょう。
- トランザクションメールの場合:注文の大小に関わらず、顧客に対する感謝をお忘れなく!
- 現在
より顧客に合わせた感謝を伝えられるよう、優良顧客はセグメントを分ける。
感謝を伝えることを怠ってはいけません。現在はエンゲージメントが高い優良顧客のセグメントを分けることができるので、彼らだけに特別な割引やサポートを提供しましょう。
さいごに
数年前、基本とされていたことの多くは今も変わりません。一方で今日では、受信者の関心を上手く引き、適切な方法でリストを作成し、セグメンテーションを作成し、様々なデータに基づいてメールを送信することができるようになりました。また、結果を解析して、改善すべき施策の取捨選択をすることも可能です。
より良いメールを送信するためのテストは依然として重要です。今ではコンテンツ、送信時間、頻度などの検証が簡単にできるようになりました。加えて、皆様には既に素晴らしいメールを送信するための豊富なデータがあります。世の中のメールが今よりもっと洗練されていくと思うと、楽しみで仕方ありません。
最近のベストプラクティスについてはSendGrid’s 2018 A-Z of Email Marketing Guideで詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。