マーケティングオートメーションとメールマーケティング、どちらがより自分に適しているか?
- 2019年5月31日
- by SendGrid
- Category: メールマーケティング
この記事は Marketing Automation vs. Email Marketing: Which is Right for Your Program? の抄訳です。
”マーケティングオートメーション” と “メールマーケティング” の違いは何でしょうか?両者は全く異なるものなのか、それとも、もう一方の拡張にすぎないのか?これらの区別は時に少し難しいものですが、「自分にとって最も有用なマーケティング戦略は何か」を考える上ではさほど重要なことではありません。
本記事では、マーケティングオートメーションとメールマーケティングについて解説し、それぞれに適したシナリオや特徴について掘り下げます。
マーケティングオートメーションとは?
マーケティングオートメーションは、マーケティングに関連するタスクを効率化する技術です。その対象は複数のチャネル(メール、ソーシャルメディア、ウェブ、ディスプレイ広告など)にわたり、プロセス全体がスムーズに流れるように機能します。
例えば、私はワインの定期配達サービスに加入しています。ワイン発送の数日前になると自動送信されたメールが届き、アカウントにログインすれば、今月セレクトされたワインの確認と、発送に関する設定の変更ができます。ワインが発送されると、配送状況を追跡するためのリンク付きのメールが送られてきます。
そして、商品が届いたその日には、それぞれのワインに合うおすすめの食べ物やレシピが書かれたメールが送られてきます。こういったライフスタイルマーケティングや顧客とのコミュニケーションは、マーケティングオートメーションなしでは規模を拡大することができません。
マーケティングオートメーションなら、個々のユーザの挙動を追跡し、パーソナライズされたコンテンツを提供し、ひいてはユーザ体験を向上させることができます(これは特にROIのような要素に影響します)。使いこなせばとても強力なツールとなるでしょう。
SendGridに在籍しているプロのメールオタクの一人 Jacob Hanson は、次のように述べています。
「マーケティングオートメーションは、単にマーケティングプロセスの一部を自動化するだけではなく、そこから貴重なデータを得ることができます。こういったデータを活用することで、マーケターはリードの中の誰をターゲットにすべきかを判断することができます。」
他にも、リードの推進と育成、顧客エンゲージメントの向上、およびマーケティング関連のオーバーヘッドの削減と全体的な生産性の向上が期待できます。
マーケティングオートメーションが適しているケース
程度の差こそあれ、大抵のデジタルマーケターにとってマーケティングオートメーションは良い選択肢となるでしょう。有名なマーケティングオートメーションの会社としては、Hubspot、Pardot、Percolate、Marketoなどがあります。
次のような場合は、マーケティングオートメーションが適しているかもしれません。
- 販売サイクルが長く、洗練されたリードの追跡方法が必要な場合
- 異なるセグメント(あるいは個人)に対し、ターゲットを絞ったコンテンツを配信するための仕組みがすでにある場合
- 複数の製品ラインがあり、見込み客の業務課題に対し、統合型あるいはスタンドアローン型のソリューションを提供している場合
もう1つ、マーケティングオートメーションを検討する上で鍵となるのが価格です。
「鍵となる」というのは、「高価である」という意味です。
月額1,000ドル以下で質の高いマーケティングプラットフォームを見つけるのは難しいでしょう。大企業の中には、マーケティングオートメーションのために年間数十万ドルを支払っているところもあります。
手頃な価格というものは、予算やリソースなど会社によって異なります。この辺りについては、ブログ記事 How to Use Marketing Automation to Find Success in Your Email Program も参考にしてみてください。
メールマーケティングとは?
メールマーケティングのカバー範囲はマーケティングオートメーションよりも狭く、多数の人とエンゲージするためのデジタルマーケティングチャネルとして定義することができます。
メールマーケティングの例としては、一括配信メール、ニュースレター、プロモーションメール、顧客の呼び戻しキャンペーンなどが挙げられます。メールの種類については、「シンプルにいこう!メールマーケターのための、4つの効果的な施策」でもご紹介しているのでチェックしてみてください。
メールマーケティングは、マーケティングオートメーション戦略の一部であることもありますし、そうではないこともあります(両者が混同されやすいのはこのためです)。とはいえ、デジタルマーケターなら何らかの形でメールマーケティングを行っていることが多いでしょう。
メールマーケティングは、デジタルマーケティングの最も効果的な方法ではないにしても、業界を問わず様々な企業の包括的なソリューションとなり得ます。例えば次のような場合です。
- 数回の接触でコンバージョンを獲得できるような、シンプルな販売サイクルである場合
- リソースに限りがあり、ソフトウェアの購入が困難な場合
- コンテンツマーケティング戦略上の限界により、(ペルソナやオファー内容などによって)パーソナライズされたコンテンツを提供することができない場合
メールマーケティングでは、ソフトウェアやプラットフォームはそれほど高価にならないことが多いのですが、手動でのリストアップロードや配信設定など、ある程度手間がかかるということは認識しておいてください。
マーケティングオートメーションとメールマーケティングが切り離せないのは、このためです。
メールマーケティング施策の中に自動化を取り入れることで、手動でメール配信をスケジューリングしたり宛先リストをアップロードしたりといった手間をかけることなく、ウェルカムメールやナーチャリングメールの送信を効率化することができます。
既存のメールマーケティングを最適化し、メール配信を自動化する方法について、詳しくは Best Practices for Email Automation: A How-to Guide をご確認ください。
まとめ
最も適したマーケティング戦略を選ぼうとすると、マーケティングオートメーションとメールマーケティングの両方を組み合わせることになるでしょう。しかし、この2つの違いを理解していれば、意思決定プロセスや、どちらの施策に力を入れているのかといったことの把握に役立つはずです。
いずれにしても、ビジネスが拡大するにつれて、メール配信やマーケティング施策の自動化のメリットが見えてくるでしょう。
自動化されたメールマーケティング戦略に興味がある場合は、Best Practices For Email Automation Strategy: A How-To Guide も参考にしてみてください。