メールの返信に関するベストプラクティス9選

メールの返信に関するベストプラクティス9選

この記事は How to Reply to an Email: 8+ Tips for Responding to Emails の抄訳です。

受信したメールを前にして、どう返信しようか頭を悩ませたことはありませんか?
スピードが求められる今のデジタル社会では、効果的にメールを返信するスキルが欠かせません。それは相手が顧客であれ、同僚であれ、同様です。

Twilio SendGridはお客様のメール送信を担うサービスですが、SendGrid自らもお客様へ日々メールを送っています。その中で「顧客からのメールにどう返信すべきか」「良い返信とはどういったものか」についても、多くの知見を得てきました。

本記事では、返信先メールアドレスの設定や顧客からのフィードバックに対するスマートな対応など、メール返信のヒントを9つご紹介します。この記事のポイントを押さえることで、次のようなメリットがあります。

  • メールの返信にかける時間の短縮
  • ビジネスにふさわしいコミュニケーション力の向上
  • 受信者との信頼関係の強化
  • 顧客満足度や継続率の向上

メール対応に慣れている方にも、あまり自信がないという方にもきっと役立つ内容なので、ぜひご覧ください!

1. 返信用のメールアドレスを用意する

まずは何よりも、返信先メールアドレス(Reply-to)を設定することが重要です。顧客からの質問に対応できるようになるだけでなく、メールの到達性も向上します。

返信可能なメールアドレスの存在は、顧客の意見に耳を傾ける姿勢を受信者に示すことにも繋がります。受信者からの反応に注意を払うことで、潜在的なメールの問題を把握し、戦略を改善することもできます。

また、返信先アドレスを設定することは到達率の観点でも重要です。メールサービスプロバイダは、送信元が正当な送信者であることをチェックするために、返信先メールアドレスの設定有無を確認します。もし返信不可のメールアドレス(no-reply)を設定していると、メールサービスプロバイダからスパマーと認識されたり、受信者からスパム報告され、長期にわたってメールの到達性に悪影響を及ぼす可能性があります。

2. タイミングよく

顧客は、迅速に対応してくれる企業に好印象を抱きます。返信先アドレスを設定すると、受信者からの自動返信がたくさん届くようになる可能性がありますが、その中に重要な連絡が紛れているかもしれません。毎日1〜2時間ほどは受信トレイをチェックする時間を確保し、大切なメールを見逃さないようにしましょう。

チーム内で、24時間以内に返信するなどのルールを決めるのもおすすめです。この時、メールのフッタにも「24時間以内に返信いたします」といった一文を添えると良いでしょう。

週末などで対応が難しい場合は、あらかじめ自動返信を設定しておくことも有効です。「メッセージを受け取りました。月曜日にはご連絡します。」といった内容を伝えることで、相手に安心感を与えることができます。緊急の問い合わせが想定される場合には、電話番号を記載しておくのも良いでしょう。

メールへの速やかな返信には、顧客の声を尊重する姿勢が表れます。こうした普段のやり取りの積み重ねが、顧客からの信頼感や満足度、継続利用(リテンション)に繋がります。

3. ネガティブな内容にも誠実に向き合う

不満の声が寄せられることもありますが、それはチームの学びのチャンスでもあります。担当者個人に対する怒りではなく、あくまでサービスに対しての意見であると捉えてください。

ネガティブな内容に対する返信でも、相手に寄り添うことが重要です。例えば、相手の名前を入れたり自分の名前を名乗るだけでなく、過去の購入履歴やサポート履歴を踏まえ、顧客の立場を理解したうえで返信しましょう。

意見や指摘には感謝の言葉を添えつつ、引き続きサポートする姿勢も示してください。「ご不明点がある場合は、気兼ねなくこのメールにご返信ください。早急に対応いたします」のような一文が添えられていることで、コミュニケーションに安心感を与えることができます。

なお、必ずしも全てのメールに返信する必要はありません。返信すべきメールと、対応不要なメールの具体例をあらかじめ決めておくと判断しやすくなります。

4. 適切な担当者に転送する

問い合わせ内容によっては、自分たちだけでは回答できないこともあります。その場合は、しかるべき部門や詳しい同僚に転送しましょう。あらかじめ関係各所と連携し、どういった質問には誰が回答するかを調整しておくとスムーズです。

例えば米国SendGridチームでは、技術的な質問はサポートチームが、アップグレードに関する相談などはセールスチームが対応しています。

5. ポジティブなフィードバックにも返信する

ポジティブな意見への返信もまた大切です。ブランドに対して良い印象を持つ顧客は、今後も継続的に利用してくれる「ロイヤルカスタマー」となる可能性があります。 感謝の気持ちを添えた返信を忘れず、信頼関係をいっそう深めましょう。

また、こうした顧客はブランドの心強い味方にもなってくれます。感想をレビューサイトへ共有いただくようお願いするのも、ひとつの方法です。

6. 返信用のテンプレート文を用意する

返信プロセスを効率化するため、冒頭の挨拶や締めの言葉など、よく使う文章はドキュメントにしてチーム内で共有しましょう。

7. プロフェッショナルな印象を与えるためのコツ

ビジネスの返信メールで大切なのは、丁寧かつ洗練された内容にまとめられていることです。メールは、あなた自身やあなたのブランドを表す存在でもあります。以下の点に気を配り、常に良い印象を与えられるよう心がけましょう。

送信前に必ずチェックする

誤字脱字や文法ミスがないか確認し、相手や状況にあったトーンで書かれているか見直しましょう。自分一人では見落としがちなミスの修正や、より良い表現を探すために、校正ツールを活用するのも良いでしょう。

送信タイミングに配慮する

相手が対応しやすい時間帯に返信するよう心がけましょう。もしその時間が自身の営業時間外である場合は、自動送信を活用するのがおすすめです。

署名を整える

名前や役職、連絡先などを記載した、見やすい署名を設定しておきましょう。

メールトラッキングを導入する

重要なやり取りには、メールが開封されたことを検知できるトラッキングツールを活用するのも一案です。返信がない場合にフォローアップのタイミングを判断するのに役立ちます。

8. スレッドをうまく活用する

見落とされがちではありますが、メールのスレッド管理を適切に行うことで関係者が状況を把握しやすくなります。やり取りが続いているメールに返信する際のコツをいくつかご紹介します。

引用機能を活用する

長文メールへの返信は、該当箇所を引用して回答すると、どの部分に対する返答かが明確になります。

件名は編集しない

基本的に元の件名は変えずに返信しましょう。

「全員に返信」は慎重に

全員にとって必要な情報ではない場合、適切な相手に絞って返信しましょう。

スレッドの流れを乱さない

時系列や文脈を保つために、必ず最新のメールに返信しましょう。

冒頭で要点をまとめる

スレッドが長くなってきたら、冒頭に簡単な要約を入れると親切です。全員の認識を揃えるのにも役立ちます。

新しい話題は分ける

途中で別のトピックが出てきた場合は、別の件名でメールを新規に作成するのがベターです。話題ごとにスレッドを分けることで、検索もしやすくなります。

複数の質問にはインラインを使う

一つのメールに複数の質問が含まれている場合、それぞれの質問の直後に回答を書くインライン返信が有効です。回答部分を色分けしたり、自分のイニシャルを添えると読みやすくなります。

9. 自信を持って

自分の返信に自信を持てると、それは安心感として相手にも伝わります。逆に、悩みすぎていると、それもまた伝わってしまうものです。適切なマナーやメールの作法を守ることも大切ですが、肩の力を抜くことも忘れないでください。

ポイントは、明確に、丁寧に、タイミングよく返信することです。これらさえ守れていれば、十分自信を持って送れるメールになっているはずです。

まとめ

顧客とのスムーズなコミュニケーションを実現するために、まずは返信先メールアドレス(Reply-to)の設定から始めましょう。慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、チームで役割を決め、返信体制を整えていきましょう。また、返信の担当者はネガティブなメッセージからポジティブなものまで、丁寧に対応するように心がけてください。

また、どのような状況でも迅速で誠実な対応を徹底し、相手が不安にならないようにしてください。ブランドイメージや顧客満足度の向上にもつながります。

SendGridで返信先メールアドレスの設定方法を知りたい場合は、こちらのドキュメントを参考にしてください。

返信先メールアドレスの重要性については「no-replyメールを避けるべき理由と、より効果的な方法」でもご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

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