Microsoft Smart Network Data Services(SNDS)とは?利用開始までの流れも解説!

Microsoft Smart Network Data Services(SNDS)とは?利用開始までの流れも解説!

この記事は What Is Microsoft Smart Network Data Services (SNDS) and Do I Need It? の抄訳です。

特定のインボックス・プロバイダでメールの到達性が下がった際、その根本的な原因を突き止めるのは非常に困難です。しかし、受信サーバがMicrosoftの場合は、同社が提供する「Smart Network Data Services(SNDS)」を活用することで、改善に向けた有用な情報を得ることができます。

Microsoft SNDSとは?

Microsoft SNDSは、HotmailやMicrosoftのメールサーバに記録されたログファイルを基にしたデータを提供するサービスです。メール送信者は、これらのデータを活用して配信状況の改善に役立てることができます。

Microsoft Smart Network Data Services

Microsoft SNDSではどんなデータが提供される?

Microsoftのメールサービス宛に1日100通以上のメールが送信された場合、送信状況に関するデータが送信元IPアドレスごとに提供されます。データは、米国太平洋標準時(PST)に基づいて日単位で集計されます。

具体的には、以下のデータが確認できます。

Activity period

メール送信が行われた期間です。

Traffic data

RCPT commands

メール送信時に、送信者がMicrosoftに対して受信可否を問い合わせるために送信したRCPT TOコマンドの回数です。
つまり、Microsoftのサーバに対してメール送信が試みられた回数です。

DATA commands

RCPT TOコマンドで受信可能と判断された宛先に対して、メール本文を送信するために実行されたDATAコマンドの回数です。
つまり、Microsoftのサーバに受け付けられたメールの数です。

Message recipients

受信者に届いたメールの数です。受信トレイまたは迷惑メールフォルダに配信されたメールの数を表します。

RCPTコマンド数(RCPT commands)とDATAコマンド数(DATA commands)の数に大きな差がある場合は、ハードバウンス率が高いことを意味します。リストが古くなっている可能性があるため、リストのクリーニングを実施しましょう。

一方、RCPTコマンド数(RCPT commands)とメールの受信数(Message recipients)の数に多少の差が生じるのは珍しくありません。これは、Microsoftがメールを受信した時点では有効だったメールアドレスが、配信時点では無効になっていた場合や、何らかのエラーが発生した場合などに見られます。

これらの数値に大きな差がある場合は、レピュテーションやその他の要因により、Microsoftがメールを配信せずにフィルタリングした可能性があります。

Junk mail data

Filter result

集計期間(Activity period)中に送信されたメールのうち、Microsoftが迷惑メール判定したメールの割合です。
これは、最終的に迷惑メールフォルダに振り分けられたメールの割合を示すものではありません。受信者側で独自に設定しているルールやフィルタによって、最終的なフォルダ分けがMicrosoftの判定と異なる場合があります。

Complaint reports

迷惑メール報告率です。
迷惑メール報告されたメールの総数 ÷ メールの受信数(Message recipients)で算出します。

なお、この数値は「メールの配信日」ではなく「受信者が迷惑メールとして報告した日」に基づいて集計されます。そのため、大量配信を行った翌日は迷惑メール報告率が高く表示される場合があります。

Trap hits

Microsoftが管理しているスパムトラップに対して送信されたメールの数です。最初に送信した時刻と最後に送信した時刻が「Trap message period」に表示されます。

Sample messages

迷惑メール報告されたメール、スパムトラップに送信したメールのサンプルを、それぞれ1日1通確認できます。送信者はこれらの情報を配信の改善に役立てることができます。

なお、Twilio SendGridでは迷惑メール報告されたメールアドレスのリストを確認可能です。詳しくはこちらをご覧ください。

Sample HELO command

HELOコマンドまたはEHLOコマンドの一例を参照できます。この情報を他のデータとあわせて確認することで、自身が不審な送信元とみなされていないか、送信元IPアドレスが迷惑メール送信に悪用されていないかの判断に役立ちます。

Comments

追加情報があれば表示されます。
たとえば、迷惑メール報告にもとづいてMicrosoftがそのIPアドレスをブロックした場合、その情報が記載されます。

Microsoft SNDSを活用するメリットとは?

レピュテーションの状態は、開封率などの指標の推移から推測することができます。例えば、開封率が低下していれば「迷惑メールフォルダへの振り分けが増えたのではないか」といった仮説が立てられます。
しかし、実際にはそれほど単純ではありません。開封率の低下は、単に「大規模なキャンペーンを行ったものの、購読者の関心を引きつけられなかった」という可能性もあるからです。レピュテーションは複数の要素から決まるため、一部の指標だけでレピュテーションの状態を正確に判断するのは困難です。

Microsoft SNDSは、迷惑メールとしてフィルタリングされた割合に応じて、送信元IPアドレスの状態を色分け表示します。視覚的に一目で状態を把握できるため、レピュテーションを監視するうえで非常に有用です。
また、迷惑メール報告率(Complaint reports)やスパムトラップへの送信数(Trap hits)といった指標は、レピュテーション低下の根本的な原因を突き止める重要な手がかりとなります。

送信元IPアドレスの状態

Microsoft SNDSを利用開始するまでの手順は?

SendGridをご利用のお客様で、Microsoft SNDSのデータにアクセスしたい場合は、こちらからサインアップし、以下の情報を入力してMicrosoftへアクセスリクエストを行ってください。

  • アカウントに割り当てられている固定IPアドレス
  • アクセスリクエストの受信先メールアドレス:abuse@sendgrid.com

Microsoftへのリクエスト完了後、以下の情報を添えて米国SendGridのサポートまでお問い合わせください。米国SendGrid側でアクセスリクエストの承認を行います。

  • アクセスリクエストを行った固定IPアドレス
  • Microsoft SNDSアカウントに紐づけられているお客様のメールアドレス

アクセス権を得た後、こちらからログインすると、Microsoft、Hotmail、Outlook宛のメール配信に関するデータを確認できるようになります。

さいごに

Microsoft宛の到達性に悩む送信者にとって、メールの配信状況を可視化できるMicrosoft SNDSは心強い味方です。固定IPアドレスを利用している方は、ぜひMicrosoft SNDSに登録し、データを確認することから始めてみてください。データを配信改善に活かし、良好なレピュテーションを保ちましょう。

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