オプトインの先にISPが望むこと
この記事は ISPs Want More Than Just An Opt-In の抄訳です。
オプトインの「オプト」とは「機会を作る」ことを意味します。メールの世界では、Google、Yahoo!、MicrosoftなどのISPは、送信者が購読者の選択の自由を提供し、尊重することを期待しています。善良な送信者となるためには、望まれるメールを送る必要があります。そのためにはいくつかの方法がありますが、今回は次の2つの確認方法(オプトイン)をご紹介します。
- シングルオプトイン
- ダブルオプトイン
シングルオプトイン
はじめにシングルオプトインについて見ていきましょう。メールの世界では、オプトインは受信者が送信者に対してメールの送信許可を与えることを意味します。この許可には、次の項目が明示的に含まれている必要があります。
- 受信を望むメールのタイプ
- 受信頻度
この許可を得ることが、宛先リストに新しいアドレスを追加する最初のステップ(シングルオプトイン)です。宛先リストを他の情報から抜き出してきたり、業者から購入もしくはレンタルすることに比べればマシな方法ですが、これだけではまだ弱い部分があります。
シングルオプトインに頼るだけでは、アドレスの入力ミスや不正なアドレス、エンゲージしていないユーザなどを排除することはできません。ISPは、特定の送信者からのメールを処理(受信トレイに届ける、バルクメール扱いする、ブロックして受信しない、など)する際、様々な指標のうち「不正アドレスの割合が高い」、「エンゲージ率が低い」といったことをもとに判断します。ISPはユーザの保護対策を継続的に強化しており、送信者と受信者の間に強い関係を期待しています。
ダブルオプトイン
次はダブルオプトイン(confirmed opt-inとも呼ばれます)です。これは善良な送信者やISPの間で標準的かつ一般的に推奨されている方法です。この方法では、その呼び名が示す通りオプトインの後に受信者の意思を丁寧に確認します。具体的には送信者が次のような確認メールを送ります。
「こんにちは、購読のお申し込みありがとうございます。購読手続完了のため、本メールの内容をご確認ください。」
この方法は、品が良く、丁寧かつ非常に生産的です。
ダブルオプトインがどのように働くか
Web上のサインアップフォームや人手による登録、紹介などのチャネルを通じてオプトインした後、送信者はメールアドレス確認のためのメールを送信し、受信者の意思を確認します。
こういったメールには「メールアドレス確認のため、こちらをクリックしてください!」といったCTAを含めると効果的です。エンゲージしてこのリンクをクリックしたユーザは、コンテンツの受信に興味があり、本当の購読者になると予想されます。ISPもこのことを見ており、きっと親指を立てていることでしょう。メールアドレスが確認できたら、メールの内容や頻度を調整するためのメール設定画面にリダイレクトすると良いでしょう。
メール設定が完了した新規ユーザはウェルカムシリーズおよび一貫したメール配信のフローに乗ります。メールアドレスの確認が取れないユーザは宛先リストから削除され、無効アドレス、スパムトラップ、入力誤り、単純に興味なし、などいずれかにカテゴライズされます。これらのカテゴリには、いずれも時間や労力を割く価値はありません。価値の無いものは放っておいて、価値のあるユーザに焦点を当てましょう。ダブルオプトインを正しく運用することでバウンスを減らし、正確で高いエンゲージメント率を確保しましょう。
まとめ
目指すのは望まれたメールを送信することです。ダブルオプトインが標準的手法であり、ISPは常に明示的な関係構築を推奨する方向に動いている、ということを覚えておきましょう。ISPはユーザの選択と設定を重要視しています。送信者ができることとしては、より多くの選択肢を受信者に示すことです。ISPの視点に立つとより良いでしょう。送信者と受信者がお互いをよく理解した関係を築かない限り、いかなる送信者の到達性も改善しないのです。