メールの配信停止方法はどうあるべきか
- 2017年3月24日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は I Never Planned on You Changing Your Mind: The Art of the Email Unsubscribe の抄訳です。
とらえ所のない受信ボックスに確実にメールを届けるためには、高いレピュテーションを維持することが重要です。これはクレジットスコアになぞらえて考えてみると分かりやすいかもしれません。要するに、一貫性が重要なんです。支払いができないとクレジットスコアは下がりますが、宛先リストに一貫した体験を提供することで(クレジットスコアでいうところの着実な分割払いにより)元に戻すことができます。
ユーザの望むメールを送り、それを最後までやり遂げることは、良好な顧客関係を維持するために不可欠です。メールの送信側に求められることTop 4のうちの1つが、配信停止と迷惑メール報告にきちんと対応することです。スコアはもちろん満点であることが望ましいのですが、これを達成するのは非常に難しいでしょう。迷惑メール報告率は0.08%以下が理想です。そのためには、適切にオプトインしている(事前にメールの送信許可を得ている)かなど、メールエンゲージメントのルールを守る必要があります。とはいえ、オプトアウト(購読解除)したいという人は必ず出てきます。その時には、彼らが簡単に配信停止できるようにしておきましょう。
【ポイント】1クリックで配信停止できること
私は大の旅行好きで、いつも格安プランがないかチェックしています。そんな私のお気に入りのウィークリーダイジェストメールの1つが Travelzoo の Weekly Top 20 です。このメールのフッタに配信停止に関する設定があるのですが、これが素晴らしいんです。
このメールが送られている理由について明快かつ簡潔に説明されているうえに、メールのフッタにあるので簡単に見つかります。
配信停止用のリンクをクリックすると、このページが表示されます。
ここでは次の設定ができます。
- 自分に関係のある地域の情報のみを受け取れるよう、郵便番号から対象地域を更新することができます。地域は恐らく、配信停止の最大の要因でしょう。
- 受け取るメールの通数を、日次から週次へと簡単に(しかも1クリックで)減らすことができます。
- そしてこれが最も重要なことですが、1クリックで完全に配信停止をすることができます。
送信者は、メールを送りすぎてしまっているという可能性を認識して受け入れなくてはいけませんし、だからこそメールの送信頻度を減らすという選択肢を提示することが重要なのです。このページの良いところは、いくつかの配信設定ができるうえに、「完全に配信停止する方法」を見つけるのに、あちこち探し回ったりスクロールしたりする必要がないという点です。
配信停止の原則として、完全な配信停止が2回未満のクリックででき、そして、どうか、どうか、ど〜〜〜か、配信設定の変更にログインを要求することのないようにお願いします。そうしないと、パスワードが分からなくなってしまった受信者は、メールを開いて、迷惑メール報告をしてしまう可能性が高いからです。
【ポイント】シンプルであること
最後に、送信するメールの説明をするときは、受信者にとって分かりやすい言葉を選んでください(自分にとって分かりやすい言葉ではなく)。
良くない事例
つい先日、特定のイベントでのみ商品を販売している Thirty-One というカスタマイズバッグのブランドからメールが届きました。確かに2013年6月にイベントに参加してはいたのですが、メールの受信は希望していませんでした。しかし、数週間前になって急に彼らからのメールが来たのです。(補足:本来、このような古いメールアドレスに送るべきではありません)
私はメールの一番下までスクロールし、「Unsubscribe(配信停止)」のリンクをクリックしました。
実際のところ「Email Preferences(メールの配信設定)」と「Unsubscribe(配信停止)」のリンク先は同じURLだったのですが、配信停止のリンクをクリックすると次のページが表示されました。
メールアドレスを入力すると、配信停止のためのメールが送られてくるということです。
おそらく、配信停止を希望しているメールアドレスへのアクセス権を私がちゃんと持っているということを確認するための、セキュリティ上の理由かと思います。実際、そのメールはすぐに届きました。
最適化という意味では、「クリック → メールアドレスを入力 → クリック → メールを確認 → またクリック」という手間を取らせるよりは、元のメールのフッタにこのリンクを含めておくと良いでしょう。何にせよ、私は最終的にここにたどり着きました。いよいよすべてのメールの配信停止をする時です。しかし、ちょっと待ってください、なんだか色々書かれています。
読むと、メール配信についての説明が長々と書かれていました。私は何年もメールマーケティングに携わってきたのでトランザクションメールとマーケティングメールの違いなどについて理解していますが、普通は、このレベルの細かい説明をすると混乱してしまうでしょう。
さらに興味深いのが、このページをスクロールしていくと、どうやら私はどのメールも購読していないようなのです。
このややこしいプロセスを経て、ようやく「今後一切のメールの受信を希望しない」のリンクをクリックすることができました。
心に留めておいていただきたいのは、かなりメールには詳しい方である私でさえ、不要なメールの配信停止に6ステップも必要でした。自分のメールアーカイブをチェックしてみましたが、やはり、以前はこの Thirty-One からのメールは受け取っていませんでした。このメールアドレスが収集されたのは3年以上前のことなのに、これまで一度もメールは送られていなかったということです。メール送信のベストプラクティスとしては、まずはあなたからのメールが来ることを認識してもらうためにある程度間隔をあけてメールを送り、エンゲージしない宛先はどんどんリストから削除してしまうことです。
宛先リストを都度メンテナンスしなくて済むようにするためには、次のようなことに気をつけると良いでしょう。
- 古い宛先リストは使用しない
- 受信者から見て、配信停止方法が難しくない
- 受信者から見て、どのようなメールが送られてくるかが分かりやすい
購読者を失うことはもちろん残念ですが、誠意をもってその方法を提示するのがベストです。
簡単に配信停止できるようにすることは、メールのエンゲージメントルールTop 4のうちの1つにすぎません。では、残りの3つのルールは何か?興味のある方は、2016年11月30日のSendGridウェビナー(動画/スライド ※どちらも英語のみ)をチェックしてみてくださいね。
ウェビナーの主な内容はこちらです。
- 送信レピュテーションに影響を与える9つのエンゲージメント指標
- 送信者に期待されていること Top 4
- 到達率に影響を与えずにA/Bテストを実施する方法