メール配信に失敗する原因
- 2019年3月12日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は Causes of Email Delivery Failure の抄訳です。
顧客へのメールを一生懸命作成したのに、いざ送信してみると相手に届かずフラストレーションが溜まることはありませんか?
顧客がメールを望み、受信に同意していたとしても、インターネットサービスプロバイダ(Gmail, Yahoo, ALOのようなISP)やフィルタリングサービスにより、22%のメールが相手に届いていない可能性があります。送信者は一体どうすればいいのでしょうか?
まず第一に、ISPは個人レベルで送信されるメールをチェックしているわけではなく、毎日1000億通を超える規模のメールについてスパムチェックをしているということを念頭に置いておく必要があります。
これほどの規模のメールに対してスパムチェックを行う必要があるため、ISPで正当なメールを判別することは非常に困難であり、その判定ロジックはどんどん複雑化しています。そのため、ISPに自分のメールは正当なものだと評価してもらいやすいように、メール送信のベストプラクティスを実施しましょう。そのための3つのヒントをご紹介します。
1. メールに対する苦情を0にする
スパムやジャンクメールとみなされたり、送信元IPアドレスがブラックリストに掲載されてしまう主な原因は、メールへの苦情の割合が多いことです。宛先で「スパム報告」ボタンがクリックされると苦情としてカウントされます。
ISPは各々スパム判定のしきい値を持っており、苦情の割合がしきい値を超えると、メールは宛先に届かなくなります。これはISPが、宛先が望むメールだけを受信することにこだわっているためです。
この問題はフィードバックループを使うことで回避することができます。フィードバックループを使うと、メールに対して苦情を訴えた宛先を知ることができるので、その宛先をリストから削除することができます。
この機能を自動化することで、苦情のない、きれいで健全な宛先リストを簡単に管理することができます。
2. インフラを強化する
自前でメールのインフラを構築するためには専用のリソースとサーバーが必要であり、手間とコストがかかります。多くの企業が独自のメールサーバーを保持することを選択していますが、設定が正しくないとメール配信計画が頓挫してしまうかもしれません。スパマーはメールを大量に配信することだけに注力し、設定が適切に行われているかをさほど気にしないため、設定が不十分であるとスパマーと見なされてしまうかもしれないからです。
自前のサーバーから送信するときは、以下の経験則に従うようにしてください。
- 大量のメールを送信する場合は専用のIPアドレスから送信する
- “postmaster@” および “abuse@” のメールアドレスを用意してドメインを定期的に監視する
- サーバーのセキュリティを確保する
また、最大限セキュリティを高めるため、メールサーバーがオープンリレー状態にならないようにしてください。こういった自前のサーバーを維持するのにかかる手間を避けるために、メールサービスプロバイダーにメールインフラを委託することも可能です。
3. メールを配信していいか常に許可を求める
良いメール配信になるか悪いメール配信になるかは宛先リスト次第です。良い宛先リストはしっかりとオプトイン(許可)を取った上で収集されています。これにより、宛先とよい関係を築くことができます。
ただし、一度オプトインを取ったからと言ってずっとメールを配信し続けてよいというわけではありません。ユーザのニーズは時間とともに変化します。そのため、古くなったリストや反応がない宛先について見直しを行う必要があります。
ISPはエンゲージメントに注目するようになったため、定期的にメールの開封や、リンクのクリックがされるようなメール配信をする必要があります。メールの到達率を維持するためのベストプラクティスは以下の通りです。
- 今後もメールの配信を続けて良いか確認し、反応のない宛先を体系的に排除する
- プリファレンスセンターの設定を見直すよう定期的に促す
- 配信停止機能が正常に動いていて、簡単に見つけられるようになっているかを確認する
結局のところ、スパム報告されてしまうよりも、ユーザ自身で宛先リストから自分のアドレスを削除してもらう方がよいのです。 スパム報告はISPに苦情を送ることになるため、メール配信に問題を引き起こす可能性があります。 宛先リストを増やす方法については「メールマーケティング用の宛先リストを増やす:6つのTips」もご参照ください。
まとめ
ご紹介した3つのヒントは、メールの到達率を高め、宛先リストへのメール配信の失敗を減らすのに役立ちます。レピュテーションを注意深く監視する必要はありますが、苦情の回避、強固なメールインフラの維持、および継続的にオプトインを取ることに重点を置くことで大半のメール配信は成功するでしょう。
メールの到達性に関するベストプラクティス、およびISPへの準拠方法の詳細については、The ABCS of ISPsをダウンロードしてご覧ください。