どこからがメールの送りすぎ?メール疲れを回避するために気をつけるべきこと
- 2017年10月13日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス
この記事は Fighting Email Fatigue: When is Your Email Frequency Too High? の抄訳です。
適切な頻度でメールを送ることは、難しいものです。メールマーケターとしてのあなたは月にどのぐらいのマーケティングメールを送るべきでしょうか?そして受信者としてのあなたはどのぐらいのメールの受信を良しとするでしょうか?
送信者としては、顧客や潜在顧客の興味を維持し、ブランドのファンになってもらうために必要な量のアプローチをすべきでしょう。受信者としては、自分が興味を持っている情報やクーポンに関する更新通知であれば生活に付加価値をもたらす程度で受け取りたいものです。
では、どのようにして適切なバランスを見つければ良いのでしょうか?送信者側については、毎回テストをするのが最善策です。最もエンゲージメントの高いポイントを見つけるため、様々な頻度でA/Bテストをしてください。この数値は送信者によって異なるので、ベンチマークを参考に結果を比較すると良いでしょう。
それではこれから、2017 Global Email Benchmark Report に掲載されている統計情報をいくつかピックアップして見てみましょう。2017年に入ってSendGrid経由で送信された、上位25業種、送信者数10万以上、およそ500億通のメールを分析したレポートです。
調査から分かったこと
送信通数は月間3〜25通で、平均送信数は月間8.1通でした。2016年では月あたりの平均送信数が9.8通だったので、多くの業界で送信通数は減っていることになります。
恋活サイト系については、2016年から2017年で送信数の傾向に大きな変化がありました。2016年の月間送信数は15通でしたが、2017年では25通に増えていたのです。
少数の大量送信者の影響を受けている可能性はありますが、この増加がエンゲージメントにどういった影響をもたらしたのかを掘り下げてみました。良いニュースではありません。2016年は18.8%だった平均開封率が、2017年では10%に下がっていました。ユニークCTRも同様で、27.4%から21%に下がっています。この負の傾向は、前年より送信数を増やしている他の業界でも同様に見られました。
メール疲れのサイン
エンゲージメントの低下(開封/クリックの減少や、配信停止リクエスト)には、通常、受信者の不満や興味の喪失が表れています。これは大抵、メールを送りすぎていることを意味しています。
私の実例をご紹介します。こちらは去年の休暇中の受信ボックスのスクリーンショットです。
12月上旬にこの会社で商品を購入してからというもの、毎日、配信停止するまでメールが送られてきました(まさにこれです)。この時は9日間連続でエンゲージメントをしなかったので、私が興味を失っているということは送信元にも分かっていたはずです。全力で送りつけるのではなく、「送信頻度をどうすべきか受信者に意見を求める」「送信頻度を自動的に減らす」といった対策を彼らは打つべきでした。毎日ではなく、週次や月次といった選択肢を選ぶことができていれば、私は購読したままだったことでしょう!
こういうときは、A/Bテストが非常に重要です。「宣伝すべき新しい製品が出た」「たくさんの新規顧客を獲得したい」といった理由で送信頻度を極端に増やすことはしないでください。もう戻って来ないところまで彼らを疲れさせてしまうリスクがあるからです。何かを実施する時はゆるやかに、受信者の反応を見て行なってください。受信ボックスはすでにごった返しています。それをさらに混雑させるようなことをしてはいけません。
メール疲れを改善するための3つのTips
メールのエンゲージメントが芳しくないことに気づいたら、どうすれば良いのでしょうか?
1) エンゲージメントを回復するためのキャンペーンを実施する
再エンゲージメントキャンペーンに何らかのオファー(クーポンなど)を入れておく、というのは良いアイデアです。ただし、行動は時に言葉よりも雄弁であることを肝に銘じておきましょう。エンゲージメントがないということは通常、購読解除すべき時が来たということです。
2) 配信頻度を減らすという選択肢を提示する
この選択肢を提示することで、受信者はすべてのメールの配信停止をすることなく、特定の期間、メールの受信を休止することができます。(上述の私の例のように、休暇中は特に受信ボックスがメールで溢れてしまいやすいので、こういったオプションがあると便利です!)SendGridでは「90日間メールを受け取らない」という選択肢を設けていますが、これはとても好評です。
3) Preference Center(メールの受信設定機能)を設置する
受け取るメールを受信者自身がコントロールできるようにする方法としては、シンプルにPreference Centerを用意するのがベストです。Preference Centerの例をご紹介したブログ記事『理想的なPreference Center(メールの受信設定)とは』を見ていただくと分かりやすいかと思います。
送ること自体を目的としない
最後に、誰かが開封やクリックをしてくれるだろうと、とにかく大きな網を投げ込むようなメール送信はしないでください。価値を提供したいという思いや受信者の行動に基づいてメールを送信するべきです。マーケティングメールを送るのに相応しい例としては、次のようなものが挙げられます。
- 受信者が過去に参加したことのある地域のイベント情報
- 受信者の購入履歴に基づく関連商品のクーポン
- 受信者が事前に興味を示していたことに関する最新情報
- 受信者が興味を持っているコンテンツをまとめたニュースレター
- Preference Centerで受信者が望んだコンテンツ
これらはすべて、受信者一人一人の行動や好みに基づいたメールです。Preference Centerやエンゲージメント指標といったものを通じて受信者の声を聞くことで、「適切な送信頻度」と「メール疲れを回避する頻度」の完璧なバランスが見つかるでしょう。
送信頻度については、2017 Global Email Benchmark Report でより詳しくご紹介しています。