配信停止タグを使いこなそう
はじめに
SendGridサポートエンジニアの佐藤(@awwa500)です。今回はSendGridの配信停止機能の一部である「配信停止タグ」に関する記事です。SendGridにはさまざまな種類の配信停止タグが存在し、目的に応じて使い分けをします。中には特定の条件を満たした場合にのみ利用可能なものがあるため、整理してご紹介します。
SendGridの配信停止関連機能
SendGridには配信停止関連の機能が以下の3種類用意されています。
- Global Unsubscribe
すべてのメールを配信停止する機能。Global Unsubscribeで配信停止を行った場合、すべてのメールが配信停止されたことを示す以下のような画面が表示され、該当の宛先アドレスがGlobal Unsubscribeリストに掲載されます。 - Group Unsubscribe
特定グループのメールを配信停止する機能。Group Unsubscribeで配信停止を行った場合、送信側で指定したグループのメールが配信停止されたことを示す以下のような画面が表示され、該当の宛先アドレスがGroup Unsubscribeリストに掲載されます。 - 購読管理ページ(Preference Center)
受信者が自身の興味/関心に合わせて購読および停止するメールを選択する機能。購読管理ページにアクセスすると、以下のような配信停止(もしくは購読再開)するグループを選択する画面が表示されます。各配信停止グループの「OPT OUT」設定を変更して「Save Preferences」ボタンを選択するか、画面上部の「Opt Out of All Emails」ボタン(Global Unsubscribeと同じ)を選択して設定を保存します。
配信停止タグ一覧
送信者は、メール本文に埋め込む配信停止タグを使い分けることで、受信者に上述の3種類いずれの機能を利用させるかを制御します。配信停止タグは、以下の8種類あります。
対応する機能 | リンク置換 | URL置換 |
---|---|---|
Global Unsubscribe | <%asm_global_unsubscribe_url%> | <%asm_global_unsubscribe_raw_url%> |
Group Unsubscribe | <%asm_group_unsubscribe_url%> | <%asm_group_unsubscribe_raw_url%> |
{{{unsubscribe}}} | ||
購読管理ページ | <%asm_preferences_url%> | <%asm_preferences_raw_url%> |
{{{unsubscribe_preferences}}} |
タグの使い分け
Dynamic Transactional Templateエディタ限定タグ
タグ一覧表を見ると、<%%>で囲われているものと、{{{}}}で囲われているものがあることに気付かれたかもしれません。このうち、{{{}}}は、Dynamic Transactional Templateエディタでのみ利用可能なタグです。Dynamic Transactional Templateエディタでは、<%%>は使えないため、{{{}}}を利用してください。
見た目 | 詳細 |
---|---|
<%%>で囲われているもの | Dynamic Transactional Templateエディタ以外で利用可能。 |
{{{}}}で囲われているもの | Dynamic Transactional Templateエディタでのみ利用可能。ただし、Design Editorの場合、href属性内でのみ利用可能。 |
リンク置換とURL置換
配信停止タグ一覧でまとめた通り、タグには「リンク置換」、「URL置換」の2種類あり、以下のように動作が異なります。
- リンク置換
タグを配信停止リンクに置換します。以下のように、HTMLパート、テキストパートで置換後の形式が異なります。HTMLパート:<a>タグを含めた配信停止リンクに置換
<%asm_global_unsubscribe_url%> ↓ <a href=”配信停止URL”>Unsubscribe From All Emails</a>
テキストパート:テキスト+配信停止URLに置換
<%asm_global_unsubscribe_url%> ↓ Unsubscribe From All Emails 配信停止URL
- URL置換
シンプルに、タグを配信停止URL(http(s)://〜)に置換します。配信停止URLに置換
<%asm_global_unsubscribe_raw_url%> ↓ 配信停止URL
<a href=”<%asm_global_unsubscribe_raw_url%>”>配信停止する</a> ↓ <a href=”配信停止URL”>配信停止する</a>
自動的にリンクとして生成されるリンク置換の方が便利そうに見えますが、表示文字列は固定で変更できず、しかも英語です。そのため、特に理由がなければ、柔軟にアレンジ可能な「URL置換」タイプのタグの利用をお勧めします。
まとめ
ここまで各配信停止タグとその特徴および利用可能な条件をご紹介してきましたが、「結局、どれを使えばいいの?」という方向けにタグの選び方を整理します。
- Dynamic Transactional Templateを利用する場合は、{{{}}}で囲われているものを利用し、それ以外の場合、<%%>で囲われているものを利用します
- <%%>で囲われているものは「URL置換」タイプの利用を推奨
タグが設置できたら、必要に応じて配信停止リンクを日本語にしましょう。適切なタグを選んでSendGridの機能をフル活用してください!受信者目線での配信停止については、こちらの記事も参考になるかと思います。