平均的な開封率とクリック率ってどのぐらい?業界別一覧
この記事は Comparing Industry Email Engagement Stats の抄訳です。
SendGridのDeliverability Expertの1人として、私は様々な業界の方と仕事をしています。そんな中で共通して訊かれるのが、「他の人と比べて、我々のメール送信はどうでしょうか?」という質問です。
他の送信者より健全なメール配信ができているかを判断するのは難しいものです。業界によっては、開封率10%が基準というところもあれば、30%を下回ったら大失敗、というところもあるでしょう。
「自分の業界ではどれぐらいが平均的か」ということを知り、自らの状況を把握しましょう。これが、メール送信を正しい方向に導く手助けとなります。幸運なことに、SendGridにはそのための足がかりとなるデータがあります!SendGridのクライアントの数は40,000を超えており、合計で月あたり何百億通というメールを送信しています。すさまじいデータ量ですよね!
この膨大なデータから、各業界のメールエンゲージメントの違いが分かる表を作成しました。ここでは1週間に少なくとも1,000通以上のメールを送信している企業のみを対象としています。(注:SendGridは米国のサービスであり、この表のデータは日本に限ったものではありません)
この平均値の算出には、具体的な数ではなく、各送信者の開封率とクリック率を用いています。送信量に関わらず各送信者を等しく重み付けし、大部分の送信者の動向をより正確に把握できるようにしました。
業界 | 開封率 (平均) |
ユニーク開封率 (平均) |
クリック率 (平均) |
ユニーククリック率 (平均) |
---|---|---|---|---|
仲介 / コンサルティング | 51.63% | 19.60% | 6.13% | 3.81% |
アプリケーション開発 | 63.78% | 25.52% | 6.47% | 4.27% |
人材派遣 | 51.81% | 22.98% | 7.31% | 5.06% |
グルーポン系サービス | 62.39% | 24.70% | 7.67% | 4.70% |
出会系サイト | 36.68% | 18.77% | 12.62% | 7.61% |
Eコマース | 60.41% | 23.57% | 8.03% | 4.81% |
教育 | 55.32% | 23.02% | 6.71% | 4.38% |
エンターテイメント | 60.95% | 24.23% | 7.96% | 4.99% |
金融サービス | 52.34% | 23.33% | 3.92% | 2.65% |
ゲーム | 30.26% | 15.89% | 7.26% | 4.99% |
政府 | 47.74% | 19.37% | 6.48% | 3.45% |
健康 | 42.82% | 20.17% | 6.29% | 4.26% |
保険 | 77.10% | 25.32% | 8.72% | 6.53% |
マーケティング / 広告 | 46.26% | 18.51% | 4.43% | 2.89% |
メディア / 出版 | 43.11% | 20.38% | 7.68% | 4.93% |
モバイルアプリ | 59.83% | 25.86% | 6.20% | 4.08% |
政治 / 弁護士 | 44.41% | 22.58% | 5.82% | 4.29% |
専門的サービス | 55.08% | 19.85% | 5.69% | 3.60% |
不動産 | 65.79% | 25.68% | 7.12% | 4.55% |
宗教 | 68.15% | 29.44% | 4.52% | 2.96% |
小売業 | 59.65% | 22.59% | 6.18% | 3.63% |
ソーシャルメディア | 42.60% | 20.71% | 7.98% | 5.50% |
テクノロジー | 73.45% | 25.87% | 7.21% | 4.55% |
電気通信 | 52.39% | 20.94% | 4.70% | 2.78% |
旅行 / ホスピタリティ | 72.05% | 22.59% | 6.01% | 3.58% |
その他 | 68.27% | 24.69% | 6.48% | 4.10% |
合計平均 | 55.55% | 22.54% | 6.75% | 4.34% |
期待していたほど成果が得られなかったという場合は、次のことを試してみてください。
1. 宛先リストの質
メール配信に共通する黄金律は、受信者が希望するメールを送信する、ということです。
ここでいう宛先リストの『質』とは、エンゲージ(開封/クリック)した宛先のリストなのかということです。実際にどんな種類のメールがどれぐらいの頻度で送られてくるのかを、受信者自身が把握できる状態にしておきましょう。これは、Preference Center(メールの受信設定画面)を設置することで対応できます。
2. インフラと認証
SendGridのWhitelabel機能を設定して、SPFやDKIMといった一般的なメールの認証方法に対応しましょう。ブランドやドメインを悪意のある第三者から守るために、DMARCにも対応すべきです。
3. 受け手にとって気持ちの良い対応
マーケティングメールの購読申込みがあったら、その人の受信ボックスに招待されたゲストとして振る舞いましょう。「受信するメール」についてきちんと説明し、明確な同意が得られた場合にのみメールを送ります。もしも、3〜6ヶ月ほどエンゲージされなかったら、宛先リストから外すことを検討すべきです。エンゲージしないということは、これ以上メールを受け取りたくないという合図なのです。受信者に望まれるメールを送ることが送信者としての最終目標であり、あなたにはこの合図に対処する(宛先リストから削除する)責任があります。
もう一つ重要なのが、宛先リストはすべて異なるということです。結果が思わしくない場合でも、
- 適切なメッセージ
- 適切な宛先
- 適切な時刻
- 適切な頻度
でメールを送信するために適切な手順を踏んでいる限り、到達率やエンゲージメントは高いものとなるでしょう。