そのメール、開封者に響いている?CTORを確認して改善しよう

そのメール、開封者に響いている?CTORを確認して改善しよう

この記事は What Is Click to Open Rate (CTOR) In Email Marketing? の抄訳です。

CTOR(Click to Open Rate)は、メールキャンペーンのパフォーマンスを測定する上で重要な指標の1つです。
この記事では、CTORの意味、CTRとの違い、CTORを向上させる方法などをご紹介します。

CTORとは何か?

メールマーケティングでは、開封数をどれだけ最大化できるかではなく、いかに受信者を何らかのアクションへ誘導するかが重要です。

一般に、企業はより多くのマーケティングメールを送りたいと考え、顧客は自身の興味や行動履歴に応じたメールを受け取りたいと考えています。そのためマーケターは、望まれるコンテンツを適切な宛先に送ることで、キャンペーンが企業と顧客の双方にとって有益になるよう検討しなければなりません。

メールを読んだ顧客にとってコンテンツがどの程度関心に沿っていたか、その成果を計測するのがCTORです。

CTORを求めるには

CTORは、メールを開封した人のうち、何%の人が本文内の情報をクリックしたかを表す指標です。
次のように求めることができます。

CTOR[%]=(ユニーククリック数/ユニーク開封数)×100

例えば、開封数が150でクリック数が100のメールは、CTORが(100/150)×100=66.7% であると計算できます。

CTORとCTRはどう違う?

CTORと似た指標にCTR(Click Through Rate)があります。
CTRは、メールを開封したかどうかは考慮せず、すべての宛先に対するクリック率を算出したものです。メールの開封率が低いとCTRも低くなるため、CTR単体では正確な効果測定ができないという弱点があります。CTRが低いからといってメールのコンテンツやCTAに原因があるとは限らず、件名や送信タイミングが適切でなかったために開封率自体が低かったという可能性もあるということです。

一方、CTORはメールを開封した人に対するクリック率であり、メールを読んだ人のうち何%が魅力を感じてくれたのかを知ることができます。CTRもトラッキングすべき重要な指標ではありますが、コンテンツの効果や魅力を計測するにはCTORの方がより適しているといえます。

CTORの平均値は?

一般に20〜30%であれば良好と言われていますが、業界平均と比較することが重要です。CTORの業界平均についてはこちらをご覧ください。

CTORを高める方法

ここからは、CTORを高める具体的な方法をご紹介します。

1. 基準となるデータを見つける

各メールキャンペーンの配信結果を記録し、その種類ごとに基準となる数値を見つけましょう。例えば、パーソナライズされたメールではCTORは高くなりやすいため、同じ条件のキャンペーン同士で比較する必要があります。

2. パーソナライゼーションを取り入れる

前述の通り、受信者にとって関連性の高い、パーソナライズされたコンテンツを送信することで自然とクリック数(CTOR)は向上します。閲覧したページ、お気に入りに登録した製品などあらゆるデータを活用することで、受信者それぞれに適した情報を提供しましょう。

3. 件名は明確に

マーケターであれば、受信者が開封したくなるような件名を考えるはずです。上手い件名を思いつくと嬉しい気持ちになりますが、単に興味を惹くだけではいけません。

面白い件名や抽象的な件名によって開封されたとしても、メールのコンテンツと一致していなければその後のクリックや購買には繋がらず、場合によっては迷惑メール報告などのネガティブな結果になることもあります。

メールの開封率を高めることも重要ですが、最終的なコンバージョンにどれだけ近づけたかが最も大切です。

4. CTAはわかりやすく

開封した人にどんな行動を取ってほしいかを明確にし、分かりやすく簡潔なCTAを作成しましょう。CTAの基礎的な内容は「よくある質問 ─ CTA編」をご覧ください。

5. 結果を分析する

開封率は高いにも関わらずCTORが芳しくない場合、件名は適切だったものの、メールのコンテンツや訴求に改善の余地があると判断できます。
逆に、開封率が低くてもCTORが高ければ、受信者に質の高いコンテンツを提供できていると考えられます。開封率とCTORの両方を最適化するためには、より適切な宛先のみに絞ってキャンペーンを送信する(宛先のセグメンテーションを行う)ことが重要です。

6. 宛先のセグメンテーションを行う

前述の通り、CTORを向上させる最善の方法は、受信者にとって関連性の高いコンテンツを送信することです。宛先リストを、次のような特徴に基づいてセグメンテーションしましょう。

  • 居住地、国籍
  • 過去の購買履歴
  • 最後のアクション
  • 購読情報

これにより、一斉配信であってもパーソナライズされたコミュニケーションを実現できます。
南国に住んでいる人にスキー用品のプロモーションを送信したり、購入済みの人にその商品を宣伝するといった失敗は避けましょう。

7. A/Bテストを繰り返す

A/Bテスト(スプリットテストと呼ぶこともあります)とは、宛先リストの一部に対して異なるバリエーションのメールを送り、それぞれの反応を見ることで、どのメールが効果的かを検証する手法です。テストの結果、優れていると判断された(クリック率や開封率が高い)バリエーションを残りの宛先に配信します。

A/Bテストの際、バリエーション間で変えていい要素は1つだけです。異なる複数の要素を同時に変えないようにしてください。件名、CTA、レイアウトなど、どの変更がCTORに最も大きな影響を与えるかを繰り返し調査し、今後のキャンペーンに役立てましょう。

8.配信停止率に注意する

配信停止率もまた、極めて重要な指標です。
配信停止率が上昇した場合は、メールの頻度やタイミングが適切か、コンテンツは読者の関心に沿っているかを改めて見直してください。

受信者による配信停止は、メールマーケティングを改善するためのヒントになります。ネガティブに受け取らず、貴重なデータとして活用しましょう。

9. まずは確実な到達を

メールがそもそも受信トレイに届かなければ、受信者がメールを開封する可能性も、クリックする可能性もゼロです。以下のベストプラクティスに従って、常に到達率のモニタリングと改善を続けましょう。

CTORをモニタリングし、メール送信を改善しよう

SendGridの配信エキスパートであるSeth Charles氏は、「メールマーケティングの収益は、配信数ではなく、受信者に提供できた価値に基づく」と述べています。この考え方は、顧客と良好な関係を育む上でとても重要です。
メールを通じてどのような価値を受信者に届けるか、そしてそれが実現できているかをCTORで確認し、メールマーケティングを成功に導きましょう!

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