宛先リスト管理のベストプラクティス

宛先リスト管理のベストプラクティス

この記事は Email List Management Tools and Best Practices の抄訳です。

世界のメール人口は40億人に達し、来年には44億8,000万人にも上ると推定されています。SEO対策やSNSよりも、メールによるマーケティングの方が費用対効果が高く効果的だという調査結果も出ており、今やメールは最も影響力のあるマーケティング手法の一つです。

メールマーケティングの効果を十分に高めるには、適切な宛先リスト管理が欠かせません。これを怠ると不適切な宛先にメールを送り続けることになり、バウンスや配信停止、迷惑メール判定が増え、到達率が低下してしまいます。

では、どのように宛先リストを維持していけばよいのでしょうか。
今回は、宛先リスト管理の重要性やベストプラクティスなどをご紹介します。

宛先リストの管理とは?

リストに登録された顧客データやセグメントを継続的に更新し、最新の状態を維持することです。新規リードの情報を正確に登録したり、重複したアドレスや使われなくなったアドレスを削除したり、リストを適切な状態にするためのあらゆる行為を指します。

リストは作成された瞬間から劣化が始まるため、継続的に宛先リスト管理を行い、適切な状態を保つことが重要です。

宛先リストの管理の主なメリット

リスト管理を適切に行うと、以下のようなメリットがあります。

  • コスト削減:多くのメール配信サービスでは、メールの送信量に応じて費用が生じます。使われていないアドレスやエンゲージメントの低いアドレスを除外すれば、送信にかかる費用を抑えることができます。
  • 顧客理解度の向上:データを整理することで、顧客の行動や興味を把握しやすくなり、質の高いセグメントを作成できます。
  • パーソナライゼーションの向上:顧客を深く知るほどパーソナライズが容易になり、顧客からのエンゲージメントも向上します。
  • 受信トレイへの到達率向上: 適切な宛先に適切なメッセージを送れば、より多くの人がメールを開封してくれます。スパムフィルタは受信者のエンゲージメントに基づいて迷惑メール判定をするため、将来的に到達率の向上につながります。
  • リテンションの向上:メールを通じた顧客体験が向上すれば、より多くの人にメールを購読し続けたいと感じてもらえるようになります。
  • 法令遵守:広告メールには配信停止リンクを記載し、受信者が今後の配信を希望しない場合は送信をやめることが法律で求められています。リストを適切に管理すれば、法令遵守にもつながります。

メリットは多いですが、宛先リストの管理は簡単ではありません。
次は、どのように実践すれば良いかを説明します。

宛先リスト管理のベストプラクティス

全く同じ宛先リストは1つとしてありませんが、どのリストにも有効なベストプラクティスがあります。宛先リストをクリーンに保ち、効果的なメールを配信するための方法を見ていきましょう。

1. オプトインの取得

メールアドレスの登録フォームは分かりやすいものにしましょう。メッセージを明確にし齟齬なくオプトインを取ることで、受信者の不満や配信停止を減らすことができます。
また、登録フォームで収集する個人情報を最低限に絞るのも有効です。誕生日などの追加情報が必要な場合は、別途メールで入力を依頼することも検討しましょう。

2. タグ付けとセグメンテーションの作成

宛先リストが大きくなるほど、パーソナライズ化を考慮して受信者をグループ分けしておくべきです。分類方法には以下の2つがあります。

  • 受信者の行動に基づいてタグ付けをします。例えば「SNS」のように購読のきっかけとなったチャネルをタグとして付けておけば、そのチャネルをアクティブに利用しているという目印になります。
  • 地域や性別、年齢などでセグメントを作成します。受信者の特性に合わせ、パーソナライズしたメッセージを作成しやすくなります。

グループ分けには手間がかかりますが、長期的にみれば効率的なマーケティングへと繋がるでしょう。

3. バウンスしたメールアドレスの削除

無効なメールアドレスにメールを送り続けていると、ISPはその送信者からのメールを遅延させたりブロックさせたりする可能性があります。
バウンスしたメールアドレスはリストから削除しましょう。たいていのメール送信サービスでは、バウンスの処理を自動的に行ってくれます。

4. 再エンゲージメントキャンペーンを行う

ISPはメールを配信するかどうかの判断に受信者のエンゲージメントを利用しています。反応が少なくなった受信者にメールを再び開封してもらうため、再エンゲージメントキャンペーンを実施しましょう。例えば、過去90日間メールを開封していない人に対して、割引など特別なプロモーションを提供する方法が考えられます。オファーの内容を件名に明記することで、メールが開封される可能性が高まります。

しかし、粘りすぎるのは良くありません。レピュテーションに悪影響が出るのを避けるため、キャンペーンにも反応がなかった宛先は潔くリストから削除しましょう。

5. 注視する指標を決める

どのようなメールが”良いメール”かを把握することも重要です。競合他社のベンチマークや過去に配信したキャンペーンのパフォーマンスを確認し、注視すべき指標を明確にしましょう。一般的に開封率、クリック率、配信停止率などは監視すべきです。
指標が決まったら、それらを観測するためのツールを準備する必要があります。

宛先リスト管理ツールの紹介

適切なツールを使用すれば、より効率的なメール送信ができ、他の仕事に時間を割くことができます。高い評価を得ているツールを紹介します。

  • Wisepops:Webサイトのポップアップを作成するツールです。目を引くデザインと文脈を重視したコンテンツで、リードの流入を維持し、より強固な宛先リストを構築することができます。
  • OptiMonk:こちらも一貫したリード流入を生み出すことができるポップアップ作成ツールです。パーソナライズされた広告やランディングページのコンテンツをノーコードで作成することができます。
  • Kickbox:メールアドレスの有効性を検証できるツールです。バウンスの発生を抑え、到達率の低下を防ぎます。ドラッグ&ドロップの作業だけで宛先リストの精査ができます。

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