マーケティングメールに欠かせない、統計データとは?

マーケティングメールに欠かせない、統計データとは?

イベント通知や新商品の宣伝など、皆さんは様々なマーケティングメールを日々送っていることと思います。

メールマーケティングの目標を達成するには、送ったメールのパフォーマンスをしっかり分析することが大切です。開封率やクリック率、迷惑メール報告率などを把握せずに施策の方向性や改善点を明らかにすることはできないからです。

今回のブログでは、Twilio SendGridで確認できる、メールマーケティングに欠かせない統計データについてご紹介します。
どのようなデータがあるのか、その指標が何を意味しているのか見ていきましょう。

SendGridで確認できるマーケティングメールの統計データ

Marketing Campaigns機能では様々な統計データを提供しており、送信したマーケティングメールのパフォーマンスを把握することができます。確認方法はこちらをご覧ください。
Campaign Statistics画面で見ることができる統計データは以下のとおりです。

SendGridで確認できるマーケティングメールの統計データ

  • Requests =リクエスト数
  • Delivered = 配信数(到達率 = Delivered / Requests)
  • Opens = 総開封数
  • Unique Opens = ユニーク開封数(ユニーク開封率 = Unique Opens / Delivered)
  • Clicks = 総クリック数
  • Unique Clicks = ユニーククリック数(クリックスルー率 = Unique Clicks / Delivered)
  • Bounce Drops = 以前のバウンスが原因で破棄されたメールの数
  • Spam Report Drops = 以前の迷惑メール報告が原因で破棄されたメールの数
  • Unsubscribes = 配信停止リクエスト数(オプトアウト率 = Unsubscribes / Delivered)
  • Bounces = バウンス数(バウンス率 = Bounces / Requests)
  • Spam Reports = 迷惑メール報告数(迷惑メール報告率 = Spam Reports / Delivered)
  • Invalid Emails = 無効なメールの数

太字で示したイベント発生率は、Campaign Statistics画面の上部で確認できます。

これらの指標は何を意味するのでしょうか?また、なぜそれを気にしなければいけないのでしょうか?それぞれの指標の概要を以下で説明します。

統計データの詳細

Requests (リクエスト)

SendGridへのメール送信リクエストの数です。

Delivered (配信)

送ったメールの到達数を確認できる指標です。Requestsのうち、SendGridによって実際に配信されたメールがカウントされます。なお、Deliveredはメッセージが宛先サーバに受け付けられたという意味であり、必ずしも受信トレイに到達したことを意味するものではないことにご注意ください。
メール到達率は、Delivered / Requestsで計算されています。到達率が低い場合は以下のような原因が考えられます。

  • ISP(インターネット接続事業者)から迷惑メールだと判定されてしまうメールを送信している
  • 宛先リストの中にバウンスが発生するメールアドレスが含まれている

到達性改善のヒントはこちらで詳しく説明しているのでぜひご覧ください。

Opens (総開封)

配信されたメールが開封された総数です。1人の受信者がメールを3回開いた場合、Opensは3となります。
Opens / Deliveredで総開封率を計算できます。総開封率が高い場合、受信者がそのメールを何度も開くほど興味深い内容だったと考えられます。こうしたメールは到達率も非常に高いことが多いでしょう。逆に総開封率が低い場合、メールの件名を改善する必要がありそうです。
こちらで件名のプラクティスをご確認ください。

Unique Opens(ユニーク開封)

配信されたメールのユニーク開封数です。1人の受信者がメールを3回開いた場合、Unique Opensは1となります。
ユニーク開封率は、Unique Opens / Deliveredで計算されています。上記の総開封率と同様、ユニーク開封率が低い場合も、メールの件名を改善する必要がありそうです。さらに、コンテンツは魅力的か、受信者との関連性が低いメッセージを送っていないか、送信頻度は適切かなど、改めて見直しましょう。受信者を対象としたエンゲージメント調査も参考にしてください。

Clicks (総クリック)

メール本文中のリンクの総クリック数です。
総クリック数が少ない場合、リンクの数が多すぎるか、そのリンクが受信者の興味を引かないものであったと考えられます。逆に総クリック数が多い場合、内容が魅力的で、リンクをクリックしたいと思わせるものであったと考えられます。
リンクごとのクリック数及びクリック率の確認方法はこちらをご覧ください。

Unique Clicks (ユニーククリック)

メール本文中のリンクのユニーククリック数です。1人の受信者が同じメール内のリンクを複数回クリックした場合、Unique Clicksは1となります。
クリックスルー率(CTR)は、Unique Clicks /Deliveredで計算されています。CTRは「メールのコンテンツがどれほど読み手を惹きつけたか」を示すため、メールマーケティングにおいてとても重要な指標です。CTRの詳細と改善方法に関してはこちらのブログを参考にしましょう。

Bounce Drops(以前のバウンスが原因で破棄されたメールの数)

過去にバウンスしたメールアドレスはバウンスリストに追加されます。その宛先へ再度送信を試みると、SendGridは自動的にリクエストを破棄します。
Bounce Dropsは、バウンスリストに掲載されていることを理由に破棄されたメールの数を表します。

Spam Report Drops (以前の迷惑メール報告が原因で破棄されたメールの数)

迷惑メール報告をした受信者のメールアドレスは、迷惑メール報告リストに追加されています。その宛先にメールを送信すると、SendGridは自動的にリクエストを破棄します。
Spam Report Dropsは、迷惑メール報告リストに掲載されていることを理由に破棄されたメールの数を表します。

Unsubscribes (配信停止)

受信者によって配信停止された数を表します。
オプトアウト率は、Unsubscribes / Deliveredで計算されています。オプトアウト率が高いということは、送信したメールがユーザにとって関心が低いものであったことを意味しています。次の3点を見直してください。

  • 配信先:誰に送信しているのか?ターゲット層は正しいか?宛先リストのセグメント化は正しく行ったか?
  • コンテンツ:どんなコンテンツを伝えるのか?コンテンツのクオリティは十分か?
  • 配信日時:いつメールを送信しているのか?不適切な時間帯に送信していないか?

また、配信停止ボタンが英語表記(unsubscribe)の場合、受信者はよくわからずにクリックしてしまうこともあるので、日本語表記にするのも良いでしょう。

Bounces (バウンス)

ISPが受信者に配信できなかったメールの数を表します。バウンスが発生する理由はこちらを参照してください。
バウンス率はBounces / Requestsで計算されています。バウンス率が高いと、スロットリングの発生や受信拒否につながるリスクがあるため、この指標には特に注意を払いましょう。

Spam Reports (迷惑メール報告)

受信者によって迷惑メール報告された数を表します。
迷惑メール報告率は、Spam Reports / Deliveredで計算されています。これが高い場合の対策として、米国CAN-SPAM法の項目の遵守が有効です。こちらのブログもぜひご覧ください。
また、受信者がどのようなメールを迷惑メールだと判断するかも知っておくと良いでしょう。

Invalid Emails (無効メール)

メールアドレスがフォーマットに則していないなどの理由で送信できなかったメールの数です。”@”がないメールアドレスなどもInvalidに含まれます。
Invalid Emails / Requestsで無効メール率を計算できます。無効メール率が高い場合、ISPがSendGridに対して、送信されたメールが不正であると報告したか、もしくはSendGrid自身のアルゴリズムによってそのメールが不正であると認識したことを意味しています。
宛先リストに正当なメールが含まれているかを定期的に確認し、無効のアドレスを除去(宛先リストのクリーニング)することは到達率の改善に繋がります。便利なツールもあるのでぜひ活用しましょう。

Campaign Statistics画面上で把握できるデータは以上です。同画面からCSVでエクスポート(Export CSV)することで、Daily Open Rate(日別の開封率)やCumulative Open Rate(累積開封率)など、より詳細なデータも確認可能です。必要に応じて利用しましょう。

まとめ

今回のブログでは、メールマーケティングで大切な統計データと各指標の意味について解説しました。データを活用して施策改善につなげるためのポイントや方法はこちらを参考にしましょう。また、施策効果の検証にはA/Bテストも有効です。ぜひお役立てください。

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