メールの到達率や開封率を簡単にチェックできる、Statsを活用しよう!

「メールが宛先に届いているか」「受信者からの反応はどうだったのか」
メールを配信している企業にとって、到達率や開封率などのデータは大切ですが、自前で集計するのは手間がかかり面倒ですよね。

SendGrid では、到達率や開封率をはじめとした様々な統計データを確認できる機能( Stats )を提供しています。
今回は、その使い方や、データから読み取れることをご紹介します。

使い方

Statsの使い方

A. Stats一覧

Stats は左側メニューの「Stats」から表示できます。集計方法によっていくつか種類がありますが、今回は最も基本的な Overview について説明します。

B. 統計データの絞り込み

画面の右上Bの箇所では、C、Dに表示する統計データを絞り込めます。
変更できるのは次の3つです。

統計データの絞り込み

  1. 集計対象のイベント(指標)
    Requests( SendGrid に対するメール送信リクエストの受付)、Delivered(宛先サーバによるメール受付)、Open、Clickなど、表示したい指標のみを指定できます。指標の種類と意味についてはこちらをご覧ください。
  2. 集計対象期間
    1日単位で表示対象の期間を変更できます。
  3. 集計間隔
    イベントデータの集計間隔を変更できます。
    Dy:1日ごと
    Wk:1週間ごと
    Mo:1ヶ月ごと

C. 統計データの集計値

B-2で指定した期間の集計値が表示されます。

統計データの集計値

なお、ここで表示されるデータの種類は固定されているため、B-1で指標を絞り込んでも表示されるデータは変わりません。

D. 統計データのグラフ

統計データのグラフ

Bで絞り込んだデータがグラフで表示されます。カーソルをグラフに合わせると、具体的な数値が確認できます。

Statsから読み取れること

各指標から、到達性やエンゲージメントに関する様々な情報が読み取れます。

到達性に関する指標

Requests と Delivered

メールが全て正常に宛先サーバに受け付けられると、Requests と Delivered の数値は一致します。数値が一致しない場合は、正常に受け付けられていないリクエストがある、つまり、Bounces や Drops などが発生しています。また、イベントの発生が日をまたいだ場合も、数値は一致しません。

Bounces 、 Invalid 、 Spam Reports

これらの指標はレピュテーションに悪影響を及ぼすため、数値が高い場合は注意が必要です。一般的には、バウンス( Bounces )率は2%以下、迷惑メール報告( Spam Reports )率はその100分の1程度に抑えることが推奨されています。

また、Bounces と Invalid の発生を抑えるためには、実際にメールを送信しなくても「宛先リスト内のメールアドレスが有効か?」を確認できるリストクリーニングサービスを利用するのがおすすめです。

Spam Reports はエンゲージメントにも悪影響を及ぼします。送信側が「迷惑メールではない」と思っていても、受信側が迷惑メールと判断すれば、それは迷惑メールです。自分には関係ないと思わずに、Spam Reports の発生を抑えるためのポイントをしっかり押さえましょう。

  • オプトインの取れた宛先のみに送信する・・・リストの購入など、オプトインの取れていない宛先に送信してはいけません。 迷惑メール報告が増えるだけでなく、法律にも違反します。
  • 適切なコンテンツを送信する・・・受信者の状況に合わせたメールを送信しましょう。例えば、ECサイトの少額購入者に対し、高額な年会費がかかるゴールド会員の案内メールを頻繁に送っていると「自分には不要なメール」と判断され迷惑メール報告されてしまうかもしれません。
  • 配信停止をわかりやすくする・・・受信者は、購読を止める方法がわからなかったり、止めるための手順が煩雑だったりすると、より簡単にメールを停止できる迷惑メール報告をする可能性があります。

Drops

Drops は、サプレッションリストに登録されている宛先にメールを送信した時に発生します。SendGrid の内部で送信リクエストは破棄されるため宛先にメールが届くことはありませんが、送信通数にはカウントされ料金が発生します。そのため、Drops となったメールアドレスは可能であれば宛先リストから削除するのがおすすめです。

エンゲージメントに関する指標

Opens と Clicks

受信者がメールに反応したかどうかを確認できます。数値が高ければ「受信者はメールに興味を持っている」と判断できます。また、受信側のISP からは「受信者が望むメールを配信している」と評価され、レピュテーションにも良い影響が出ます。

なお、関連した指標として Unique Opens と Unique Clicks があります。 Opens は何回開封したかを示し、Unique Opens は何人が開封したかを示しています。例えば、3人にメールを送信して Opens が5、 Unique Opens が2の場合、メールを開封したのは3人中2人で、2人は合計5回開封したことになります。つまり、「 Unique 」は宛先の数をカウントした指標です。何人に開封/クリックされたか、を確認したい場合は Unique Opens と Unique Clicks に着目してください。

Unsubscribe (配信停止)

数値が高い場合は、メールの送り過ぎかもしれません。配信数を減らすことを検討しましょう。Unsubscribe Groups や Preference Center を活用すれば、受信者に望まれているメールだけを配信することができます。

さいごに

Stats は、統計データを視覚的に確認でき、メール配信の全体的な傾向を把握するのに適しています。到達率が高く、開封率やクリック率も良好であれば、メールを送信する上で重要な「適切なメッセージを、適切な対象に、適切なタイミングで、適切な頻度で送る」を実践できていると考えられます。定期的に統計データを確認するようにしましょう。

統計データからは今後注力すべき課題を見つけることもできます。メールマーケティングの目標値と現在の数値を比較して、「どの指標に注力すべきか?」「数値を改善するにはどのような対策をとればよいか?」など、Stats の統計データをメール配信の戦略に活かしましょう!

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