メールのCTRを測定し改善する方法

メールのCTRを測定し改善する方法

この記事は How to Measure and Improve Email CTR の抄訳です。

メールマーケティングが目標を達成できたかどうか、正しく評価できていますか?
まずはメールを開封してもらうことが大前提ですが、その後は「イベントの参加登録」や「商品購入」といった行動に移してもらうことが重要です。では、そのメールにはどれほどアクションを促す効果があったのでしょう?
今回は、メールマーケティングの評価に役立つ指標の一つである「クリックスルー率(CTR)」についてご紹介します。

指標には、コンバージョン率など様々なものがあり、どれを重視すべきかはキャンペーンの目的によって異なります。しかし、CTRは「メールのコンテンツがどれほど読み手を惹きつけたか」を示す指標であるため、どのキャンペーンにおいても重要です。

CTRとは何か、どのように算出するか、どうすれば改善できるか…今回のブログではこれらを深く掘り下げていきます。

メールのCTRとは?

メールのCTRとは、正常に配信されたメールのうち、リンクがクリック(もしくはタップ)されたメールの割合を指します。バウンスしたメールは分母に含まれません。

キャンペーンメールは通常、魅力的なコンテンツで受信者を惹きつけ、商品購入などの行動に移してもらうことを目的としています。CTAのクリック率(=CTR)を計測して、受信者の反応が良いか、つまり適切なコンテンツのメールを送信できているかを確認してみましょう。

では、CTRが何%なら「成功」と言えるのでしょうか?答えは業種によって異なり、1%(小売業)から6%(行政)までと幅があります。全体平均は2.6%なので、CTRが一桁でも心配する必要はありません。

重要なのは、CTRを始めとする有用な指標を監視することです。受信者の反応を測定し、キャンペーンを最適化する方法を正しく理解しましょう。

メールのCTRを計算する方法

ほとんどのメールサービスプロバイダには、CTRを計測する機能が備わっていますが、以下の数式を使えば自分でも簡単にCTRを算出できます。

(クリックした受信者数 ÷ 配信されたメール数)× 100 = CTR

例えば、5,000人に向けてメールを配信し、150人がメール内のリンクをクリックした場合、計算結果は次のようになります。

(150 ÷ 5,000) × 100 = 3

このときのCTRは3%です。

メールのCTRを向上させる方法

それでは、CTRを向上させたい場合はどうしたらよいでしょう。メールのデザインやCTAの文言など、クリック率を左右する要因は様々です。CTRの改善に役立つ戦略をいくつか見ていきましょう。

1. 適切で魅力的なコンテンツを送信する

コンテンツはメールにおいて最も重要な要素の一つです。受信者はコンテンツに期待してメールマガジンに登録するため、満足できるものを届ける必要があります。

「なぜこんなメールが送られてくるのか」と思われないよう、受信者の興味に合わせてコンテンツを作りましょう。トランザクションメールの場合は、注文番号や購入の詳細情報など、最低限の情報があれば十分です。ニュースレターやキャンペーンメールの場合は、興味関心別に宛先リストをセグメント化し、受信者に合わせた配信をしましょう。

その他、CTRを高めるコンテンツのヒントは以下の通りです。

  • キャッチーな、興味をそそる導入文で読者を惹きつけましょう。
  • 件名に書かれた内容(割引や興味深いニュースなど)は、できるだけ序盤で伝えましょう。
  • コンテンツは短く簡潔にまとめましょう。受信者の大半(55%)は、数行程度の長さのメールを好むといわれています。
  • 画像(GIFなど)を使えば、文字数を抑えながらコンテンツの魅力を高められます。しかし、やりすぎは禁物です。
  • 必ず校正しましょう。ミスはブランドの信頼低下に繋がります。

2. レスポンシブメールを送る

近年では、受信者の85%がスマートフォンでメールを読むといわれています。PCでしか読めないメールを送ると、スマホを使う受信者のエンゲージメントを逃してしまいます。レスポンシブなメールはマーケティングにおいてもはや常識なのです。

レスポンシブデザインにすると、メールの幅やテキスト・画像サイズが自動的に調整され、受信者のデバイスに合わせて正しく表示されるようになります。その結果、スマホ利用者にとってもメールが読みやすくなり、リンククリックの向上などCTRの改善に繋がります。

レスポンシブデザインの例

モバイル端末でも読みやすいメールにするために、レスポンシブ対応のテンプレートを利用することから始めましょう。Twilio SendGridはあらゆるタイプのキャンペーンに適した無料のレスポンシブテンプレートをご用意しています。ぜひお試しください。

3. 魅力的なCTAを入れる

CTRは、上述のとおりCTAへのリンククリックを元に計算されます。CTAが受信者に見つかりづらい位置にあったり、リンク先が明記されていないとクリックされないため、この記事で書かれた戦略をいくら実施しても無意味なものになってしまいます。

では、どのようなCTAが効果的なのか、そのベストプラクティスを見ていきましょう。

  • 「ここをクリックしてください」のような漠然とした文言は、クリックを促す目的がわからず警戒されやすいので避けるべきです。「続きを読む」「寄付する」「今すぐ購入する」など、具体的で簡潔な表現にしましょう。
  • CTAボタンには背景と対比する色などを使用し、目立たせましょう。受信者の目にとまりやすくなります。
  • クリック率を上げるために、CTAをメール内に複数設置してみましょう。例えば、本文にはインラインリンクを入れ、テキストブロックの下にはCTAボタンを設置するなど、色々試してみてください。

効果的なCTAのベストプラクティス

4. 理想的な配信のタイミングと頻度を探る

メール配信の曜日や時間帯は、開封率やCTRに影響を与えると言われています。しかし、全ての業界やメールの種類に共通して有効な曜日・時間帯はありません。

A/Bテストによってどの曜日・時間帯に送信したメールが最もCTRが高いかを調査し、自社にとっての最適なタイミングを見つけましょう。火曜日の午前7時または午前11時はCTRが高い傾向があるものの、最終的には自身のデータに基づいて最適な時間帯を探ることが大切です。

もう一つ重要なのは配信頻度です。たくさん送れば送るほどクリック数が伸びるというわけではありません。配信頻度が高いと配信停止率も高くなることがあります。受信者の「メール疲れ」を防ぐためにも、適切な距離感で連絡を取るようにしましょう。

適切な頻度を把握するのに有効な方法は、受信者に直接希望を聞くことです。新規登録時に、好ましい頻度(毎日・毎週・毎月など)を選択できるようにしましょう。また、再エンゲージメントキャンペーンPreference centerを利用し、エンゲージメントが高い(つまりクリックしてくれる可能性が高い)受信者のみに配信するのも良いでしょう。

理想的な配信のタイミングと頻度を探る

Twilio SendGridを使ってメールマーケティングの効果を高めよう

適切なツールを使えば、メールマーケティングの効果をより高めることができます。Twilio SendGridは、小売業などにも使えるメールテンプレートや統計機能チュートリアルAPIリファレンスを提供しており、配信の最適化、CTRやその他パフォーマンス指標の向上を支援します。ぜひ無料で始めてみませんか?

アーカイブ

メールを成功の原動力に

開発者にもマーケターにも信頼されているメールサービスを利用して、
時間の節約、スケーラビリティ、メール配信に関する専門知識を手に入れましょう。