最大限の効果を上げる一斉メールの送り方
- 2024年10月31日
- by SendGrid
- Category: メールマーケティング
この記事は How to Send a Mass Email for Maximum Reach の抄訳です。
この情報化社会においては、顧客とコミュニケーションを取る手段としてSMS、ソーシャルメディア、そしてメールが使われています。
特にメールは、比較的簡単に始めることができて、コストも手頃、効果測定が可能で、長期的なエンゲージメントを促進するのにも有効です。顧客にプロモーション情報を伝え、新しい商品やサービスに興味を持ってもらうことができます。
注文確認や顧客のアクティビティに応じて送られる個別のメッセージを除けば、一斉メールはメールマーケティングの主要な方法です。例えば、顧客に今後のイベントに関する情報を知らせたり、季節のセールを告知するために一斉メールを送るといった使い方が考えられます。
一斉メールを送りたいけれど何から始めたら良いか分からないという方のために、メールの送り方を6つのステップにまとめました。このガイドに従うことで確実にメールを届けることができるでしょう。
一斉メールとは?
一斉メールとは、多数の宛先に対して同時に送信される同一の内容のメールのことです。
主にコミュニケーション、マーケティング、あるいは情報提供の目的で、顧客や購読者、その他の宛先リストに対して広範囲に送信されます。
「一斉」メールだからといって全ての宛先にまったく同じ内容を送るわけではなく、狙ったターゲットにリーチしエンゲージメントを高めるために、セグメンテーションやパーソナライゼーションをすることが推奨されています。
一斉メールは、Twilio SendGridのようなメール配信サービスを使って管理されるのが一般的です。メール配信サービスを使えばコンテンツのパーソナライズ、開封・クリック率の計測、そして配信停止の管理が可能になります。
一斉メールを送るべきか?
本当に一斉メールを送るべきでしょうか?これは非常に重要な質問です。単純にYesかNoで答えられるものではなく「状況次第」というのが回答です。
まず、目的を考えましょう。迅速にプロモーションを伝えたいのか、大規模なイベントを告知したいのか、それともどうしてもすぐに共有したいエキサイティングな情報があるのでしょうか?幅広い人に対して有用で、すぐに届ける必要があるなら、確かに一斉メールは正しい選択かもしれません。
次に、オーディエンスを考慮しましょう。メールの購読者は、内容に関わらず気軽にコミュニケーションを取ることに好意的でしょうか?それとも、きわめて関連性の高い情報だけを好んでいるでしょうか?
購読者の性格をよく知ることが大切です。思いつきで頻繁にメッセージを送る友人のようにはなりたくないですよね?
メールのパーソナライズも重要です。一斉メールだからといって、機械的で無味乾燥なものにする必要はありません。少しのパーソナライズで大きな違いが生まれます。受信者の名前を使ったり、直近の購入履歴を参照したり、受信者が興味を持っている内容に言及したりすることで、まるで個別に書かれたメールのように感じてもらえます。
量より質を重視することを忘れないでください。メール1通1通が、オーディエンスとの関係を築くことにも、損なうことにも繋がります。一斉メールは価値を提供するものであるべきです。受信者に煩わしさを感じさせない、読む価値があるメールを送らなくてはなりません。
最後に、技術的な観点での確認をしましょう。迷惑メールフォルダに振り分けられることなく大量にメールを送信できるツールを使っていますか?お使いのメール配信サービスがこの要件を満たしていること、宛先リストが最新の情報に更新されていることを確認してください。
これらの項目を確認し、メールを受け取って嬉しいと感じてもらえる(少なくとも価値を感じてもらえる)と確信が持てたら、一斉メールを送信しても問題ありません。ただし、大規模なメール配信には大きな責任が伴うことを忘れないでください。
オーディエンスを引きつけ、情報を提供し、さらに興味を持ってもらえるように、メールを賢く活用しましょう。
一斉メールの送信方法
1. メールサービスプロバイダを選定する
送信を始めるにあたって、まずは、高い到達性が期待でき、送信したい通数を処理できるメールサービスプロバイダを探しましょう。効果的なメール配信サービスには、大規模な配信を遅延なく行う性能が備わっています。
メール配信業界を牽引するSendGridは、月に1,000億通以上の送信実績があります。月に100通送信する場合でも1,000万通送信する場合でも、到達率を高め、メールプログラムを成長させるのに役立てていただけます。メールの送信通数に応じた料金プランもご覧ください。
2. 固定IPアドレスを取得する
月に数千通のメールを送る程度であれば、他者と送信元IPアドレスを共有していても問題ありませんが、もし月に数十万通以上送る予定があるならそのままではいけません。共有IPアドレスを使っていると、同じIPアドレスを利用する他者が適切な送信をしていない場合に、自分のレピュテーションにも悪影響が及ぶ可能性があります。送信規模が大きいほど、専用の送信元IPアドレス(固定IPアドレス)を所有し、レピュテーションを管理することが必要です。
3. 宛先リストを作成する
次に、誰がメールを受け取りたいのかを把握する必要があります。
1つ覚えておいていただきたいのは、どんなに簡単で魅力的に見えても、絶対に宛先リストを購入してはいけないということです。
購入したリストの宛先はあなたから連絡が来ることを予期していませんし、そもそもメール受信を望んでいないため、マーケティングの目標達成には貢献しないでしょう。
購入した宛先リストに送ると、受信者のエンゲージメントを得られないだけでなく、レピュテーションに悪影響を与え、最悪の場合メールサービスプロバイダのアカウントが停止される可能性もあります。くり返しになりますが、宛先リストは絶対に購入しないでください。
宛先リストを正当に成長させるためには、メルマガ登録の導線を複数作って、オプトインページを最適化し、購読者がどのようなメッセージをどの頻度で受け取りたいかを決められるPreference centerを用意することが重要です。
4. メールを作成する
次に、メールで何を伝えたいのかを決めましょう。SendGridでは、常にお客様の立場に立って考えることを大切にしています。メールの文章を作成する前に、受信者にとってそのメールがどのような価値を持つか、あるいはメールを受け取りたいと思ってもらえる要因は何かを考えるようにしましょう。
「もし自分が顧客だった場合、このメールは自分にとって価値があるだろうか?」といった視点で考えることで、語気や文章、内容を受信者の興味に合わせて調整し、エンゲージメントを高めることができます。
メールに含めるべき要素は次の通りです。
もちろん、プレーンテキストのメールでも構いません。
どのような形式にするとしても、送信するメールには明確なCTA(Call to Action:行動喚起)を必ず1つ含めてください。複数のCTAを含めると受信者を混乱させてしまうため、次に取ってほしい具体的なアクションをはっきりと示しましょう。たとえば、eブックのダウンロード、新商品ページの閲覧、最新セールでの買い物などです。
また、例えばイベント告知メールを作成する場合は、イベントの概要や日時、場所といった詳細情報の他、参加登録ができる手段を本文内に含めましょう。これは一般的かつ効果的な方法です。
5. 少しずつ通数を増やす
残念ながら、いきなり1日100万通規模のメール送信を始めることはできません。大量の一斉メールを送る前に、IPアドレスや送信元ドメインの「ウォームアップ」を行い、インボックス・プロバイダに対して「信頼できる送信者」であることを証明する必要があります。
大規模なメール配信に向けてIPウォームアップを行うにはどうすればよいでしょうか?
まずは少ない通数のメールを送り、徐々に送信量を増やします。また、受信者がメールを開封・クリックする割合を高めるため、継続的に状況をモニタリングし、エンゲージメントの低いアドレスや無効なアドレスは削除しましょう。
エンゲージメント率が高く、迷惑メール報告数が少ない場合は、目標の通数に達するまで少しずつ送信量を増やしていくことができます。
IPウォームアップに必要なのは忍耐力と一貫性です。質の高いメールを作成し、関連のある受信者に送ることに注力しましょう。
これで大量のメールを送る準備は整いましたが、よくあるミスを犯してエンゲージメントを低下させることがないよう、次のことをよく覚えておきましょう。
一番大切なのはメールを送りすぎないことです。送信頻度が高ければ高いほど、効果は薄れてしまいます。受信者が迷惑メール報告をしてしまうかもしれません。それは最も避けたい事態です。
6. 適切にフォローアップする
一斉メールを送信した後は、セールスファネルの運用をしっかり行い、顧客がコンバージョンするように促しましょう。
セールスファネルは複雑である必要はありません。シンプルに考えてください。様々な顧客がどこであなたのブランドと関わっているのか、そして次のステップに進めるためにどんなアクションが必要かを明確にすればよいのです。
また、イベント開催後に顧客との関係を維持するための最も効果的な方法を考えましょう。メールは顧客との対話を続ける1つの方法ですが、場合によってはソーシャルメディアやSMSなど、複数のチャネルを組み合わせたアプローチが適しているかもしれません。
一斉メールだからといって、個々の顧客の好みやエンゲージメントを測ることを怠らないようにしましょう。そうすることで、一斉メールを長期的に最大限活用できます。
一斉メールのメリットとデメリット
一斉メールは、他のマーケティング戦略と同様に固有のメリットとデメリットがあり、適切な場面で使用してこそ強力に作用します。
メリット
- 広範囲へのリーチ
大規模なオーディエンスに迅速かつ効率的にコミュニケーションを取ることができます。 - 高い費用対効果
メールは、一般的に従来の広告手法に比べて費用対効果が高いといわれています。 - パーソナライズ
受信者名の挿入やセグメンテーション、動的コンテンツなどを活用してパーソナライズすれば、より関連性が高く魅力的なメッセージを作成できます。 - 分析
メール配信サービスは詳細な分析機能を提供しており、開封率、クリック率、コンバージョン率などの指標を計測して、キャンペーンの効果を測定できます。
デメリット
- 到達性の課題
一斉メールは時にスパムと判定され、迷惑メールフォルダに入ることがあります。そのため到達性やブランドの認知度に影響が出る可能性があります。IPアドレスの適切なウォームアップや、メール送信のベストプラクティスを遵守しましょう。 - 購読解除のリスク
パーソナライズやセグメンテーションが不十分な場合は特に、受信者がメールを購読解除し、全体的なリーチが減少する可能性があります。 - 過剰なメール配信
自動配信メールやニュースレター、別のキャンペーンメールなどを送っていると、せっかく送ったメールが埋もれてしまうかもしれません。受信者に気づいてもらえないと、開封率やエンゲージメントの低下につながります。 - セグメントの複雑さ
宛先リストを適切にセグメンテーションしてターゲットに合わせたキャンペーンを作成するには、オーディエンスに対する深い理解と長い時間が必要です。
一斉メール以外の送り方
一斉メールは多くのマーケターにとって定番ですが、唯一の手段というわけではありません。他にも以下のようなメールの送り方があり、場合によってはオーディエンスにより響き、より良い成果を上げるかもしれません。
- オートメーションメール
顧客が取った特定の行動に基づいて、一連のメールが自動的に送られるようなシステムを用意します。新規購読者向けのウェルカムメールシリーズや購入後のフォローアップメールなど、自動化を活用することで、手をかけずに適切なタイミングでメッセージを届けることが可能です。 - ターゲットを絞ったニュースレター
決まった形式のニュースレターを送るのではなく、顧客のグループごとにバリエーションを持たせたニュースレターを作成します。過去のやり取りに基づいてカスタマイズされたおすすめコンテンツ、特別オファー、最新情報などを含めることができます。 - 顧客の行動に連動したメール
顧客がウェブサイトやアプリで取った特定のアクションをトリガとして自動でメールを送信します。例えば、顧客がECサイトでカートに商品を入れたまま放置したとき、カゴ落ちメールを送るといったものです。 - 再エンゲージメントキャンペーン
しばらくブランドと関わりがなかった顧客に再び興味を持ってもらうためのメールです。メールを見逃していた購読者に再認識してもらえるだけでなく、宛先リストの整理もできます。 - 動的コンテンツ
受信者のデータに基づいて変化する動的コンテンツをメールに挿入することで、閲覧履歴や購入履歴に合わせて画像やテキストを動的に変更することができます。
Twilio SendGridを活用して効果的な一斉メールを配信しよう
セールスファネルにおいて、一斉メールの正しい送信方法を知っていることは強力な武器となります。一斉メールの有効活用は、顧客のエンゲージメントをより高めるための最初の一歩につながります。
一斉メールを効果的に送信するためのヒントをもっと知りたい方は、Guide to Bulk Emailもご覧ください。