効果的に通知メールを送信するための ベストプラクティス7選

効果的に通知メールを送信するための ベストプラクティス7選

この記事は 7 Best Practices for Sending Effective Email Notifications の抄訳です。

マーケティングメールは高いデザイン性や、様々な指標でトラッキングが可能なことから注目を浴びがちですが、実は、通知メールも同等かそれ以上に重要です。通知メールはリテンション、つまり顧客エンゲージメントを高め、ビジネスを成長させるために利用するものだからです。

通知メールは受信者にとって関連性の高い情報であるため、全てのカテゴリのメールの中で2番目に高い開封率を誇ります。「重要な情報を通知する」というシンプルなメールですが、良い通知メールであるためには以下の点を心がけましょう。

  1. 受信者に必要な情報が網羅されていること
  2. 良いユーザエクスペリエンス(UX)を考慮したものであること
  3. ブランド力を強化するようなものであること

それでは詳しく見ていきましょう。

通知メールの種類

ほとんどの通知メールは、受信者の行動やアカウントのアクティビティをきっかけに送信されるトランザクションメールです。ただし、一部には受信者に特定の行動をとるように誘導するなど、マーケティング的な役割を持つ通知メールも存在します(トランザクションメールとマーケティングメールの違いはこちら)。
まずは、一般的な通知メールの種類を紹介します。

Eコマース商品に関する通知

新商品や割引情報を伝えるメールです。一般的なマーケティングメール以上にパーソナライズされており、特定の商品に着目した内容になっています。

例えば、ウェブサイトで商品を閲覧していた顧客に対し、その商品が割引されたタイミングで「今が買い時ですよ!」と通知メールを送る、といったことが挙げられます。フランスの化粧品会社であるSephoraのように、売り切れ商品の再入荷メールを受け取れるものもあります。

Sephoraの例

再エンゲージメントメール

受信者がメールに対して一定期間反応(開封やクリックなど)をしなかった場合、自動的に送られるメールです。再エンゲージメントメールは、受信者がこれからもメールの受信を望んでいるのかを確認するために送信されます。酒類のオンライン販売サービスを運営しているDrizlyは、受信者の履歴に基づいたプロモーションをしたり特典を紹介したりすることで、顧客を再び振り向かせるチャンスとして活用しています。

Drizlyの例

再エンゲージメントメールの最大の目的は文字通り再びエンゲージメントしてもらうことですが、「受信するメールの種類を選ぶ」「配信停止をする」といった選択肢を受信者に与えることも重要です。エンゲージメントの低い受信者に対してメールを送信し続けることはメール配信全体に悪影響を与えるため、定期的にリストクリーニングをして宛先リストから除外しましょう。

購読確認

ニュースレターに登録した際にダブルオプトイン目的で送信される確認メールです。メールアドレスの正当性や、受信者が本当に購読したいのかを確認する目的があります。ヨガのオンデマンドコンテンツを配信するサービスであるFind What Feels Goodの例のように、購読確認メールは短くシンプルなものが望ましいとされています。

Find What Feels Goodの例

注文状況の通知

注文確認や発送通知、返金や商品の交換に関する通知など、注文全般に関する通知メールです。アディダスの例のように、要点を簡潔に伝えたうえで商品交換など関連のあるCTAを設置するような構成になっているとベターです。

アディダスの例

アクティビティ通知

顧客のアカウントに何かしらのアクティビティが発生した場合に、アカウントの所有者に送るメールです。ここで言うアクティビティとは、アカウントの有効化やパスワード変更、プラン変更、新しい端末でのログインなどを含みます。下の画像は、靴下専門店であるAwesome Socks Clubのオンラインストアでアカウントを作成した際に届く通知メールです。透明性の高いコミュニケーションをタイミングよく行うことで、顧客との信頼関係を構築することができます。

Awesome Socks Clubの例

利用規約に関する通知

利用規約が更新された際は、新しい規約に同意しサービスを利用し続けるか顧客に判断してもらうため、更新通知を送らなければなりません。

HBO Maxの例のように、利用規約に関する通知メールはCTAボタンや凝ったデザインを含まず、かしこまった文章で送信されることが一般的です。また、利用規約全文へのリンクや、企業の連絡先も必ず載せましょう。

HBO Maxの例

SNSエンゲージメント通知

SNS上でコメント、フォロー申請、いいね!などのエンゲージメントがあった場合に送られるメールです。これらの通知メールはユーザに対してログインを促すことができるため、プラットフォームの活性化に繋がります。

LinkedInの例

カスタマーサービスからの通知

顧客がカスタマーサービスに問い合わせた際、その問い合わせを受領したことを知らせるメールです。このメールが届くことによって、顧客は問い合わせがきちんと受け付けられたことを確認でき、回答を安心して待つことができます。

この手のメールには、電話番号などメールの代わりとなる連絡手段も記載しておくのがベターです。顧客が急を要している場合に役に立つでしょう。

カスタマーサービスからの通知

通知メールのベストプラクティス

通知メールの種類について押さえたら、次は通知メールに関するベストプラクティスを7つ紹介します。これらに留意し、高いエンゲージメントを維持しましょう。

1. 件名で用件を簡潔に述べる

通知メールは受信者の行動や興味と直結する内容であるため、開封率が高くなる傾向にあります。しかし、その内容が受信者にとって重要だと伝えるためには、件名を明確なものにする必要があります。

例えば「あなたのアカウントに新しい端末でログインがありました」という件名は端的であり、通知メールが送信された理由を受信者が瞬時に理解できます。さらに重要なことは、件名で内容全体を伝えることです。こうすることで、何かしらの行動をとる必要があるのかを件名から判断することができます。

2. わかりやすいCTAボタンを設置する

メールを読んだ受信者がその後何をすべきか困らないよう、アクセスしてほしいページに直接遷移できるCTAボタンを設置しましょう。例えばEコマース商品の通知メールであれば、商品ページに簡単に遷移できるよう、CTAボタンを中央に配置することをお勧めします。これによりコンバージョン率の増大が見込めます。

わかりやすいCTAボタンを設置する

3. 主題を一つに絞る

Statisaの調査によると、受信者がメールを読むのに費やす時間はたった10秒です。そのため、他の商品やサービスの宣伝など通知内容と関係のない情報を含んでしまうと、受信者が混乱する可能性があります。通知メールの主題は必ず一つに絞りましょう。

4. デザインや文体に一貫性を持たせる

通知メールの内容は簡潔であるべきですが、かといってデザインや文体をおざなりにしていいわけではありません。
視覚的な要素や文体をマーケティングメールやその他のコミュニケーションチャネルと統一し、一貫したブランドイメージを持たせましょう。

5. パーソナライズする

通知メールは受信者のアクションをきっかけに送信されるため、受信者ごとに内容が異なります
アクティビティ通知などのトランザクションメールの場合、名前や位置情報、アカウント名などの個人情報を記載し、そのメールが企業から送信された正式なメールであることを受信者に伝えましょう。
Eコマースの通知メールの場合は、購入履歴などを活用して関連商品の広告を送信しましょう。パーソナライズすることでコンバージョン率の改善が見込めます。

6. リアルタイムに届ける

通知メールは遅延なく宛先に届けるようにしましょう。例えば、配達完了メールが遅れてしまうと、荷物が家の前に何時間も放置されてしまうかもしれません。アクティビティ通知やその他の通知メールでも同様です。
メールの遅延を防ぐ一つの方策は、マーケティングメールと通知メールで送信元IPアドレスを使い分けることです。万が一マーケティングメールが原因でIPアドレスのレピュテーションが下がっても、送信元IPアドレスを分けていれば、通知メールを受信者のもとに遅延なく届けられます。

7. 受信設定の変更手段を提供する

他のメールと同様に、通知メールにも受信設定(受け取る頻度など)の変更方法や配信停止リンクを掲載しておく必要があります。たとえ受信者にとって関係性の高いメールだったとしても、メールを受け取りたくなかったり、受信設定を変更したいと考えたりする顧客がいることが想定されるためです。
最も気をつけたいのは、配信停止リンクを設置しなかったために、通知メールが迷惑メール報告されてしまうことです。迷惑メールとして報告されてしまうと、IPレピュテーションの低下ブラックリストへの登録などといったリスクが発生します。

受信設定の変更手段を提供する

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