サプレッションリストの重要性と活用法について
- 2022年9月20日
- by SendGrid
- Category: ベストプラクティス メールマーケティング
この記事は What is a Suppression List? の抄訳です。
サプレッションリストは、送ってしまうとレピュテーションや到達率を下げる可能性のある宛先をまとめたリストで、その宛先にはメールを送るべきではありません。
米国の迷惑メール防止法「CAN-SPAM Act」では、配信停止やスパム報告によってオプトアウトした宛先を、サプレッションリストとして送信者がきちんと管理しなければならない、と定めています。他にも、メールが届かなかった宛先や無効な宛先もサプレッションリストにまとめて管理しなければなりません。
今回のブログでは、レピュテーションを高く保つ上でなぜサプレッションリストが重要なのか説明します。そして、メールマーケティングにおけるサプレッションリストの活用法をいくつか紹介します。
サプレッションリストには何が含まれるか?
配信停止
受信者が配信停止のリンクをクリックした場合、すぐにサプレッションリストにメールアドレスを追加して送信を止めるべきです。
では、配信停止グループとサプレッションリストは同じものということでしょうか?そうではありません。配信停止グループは、受信者がメールを望んでいないことを送信者に伝えるためのもので、サプレッションリストは、送信者が配信停止を望んだ宛先に送らないようにするためのものです。
それぞれ表裏一体の関係で、いずれか1つのみを使っても意味がありません。たとえばサプレッションリストがなかったら、配信停止のリンクをクリックしても何も起きません。配信停止した宛先にもかかわらずメールを送ってしまい、スパム報告されてしまうでしょう。
このような状況にならないように、Twilio SendGridでは配信停止グループの設定を必須としています。配信停止グループをもとに、自動的にサプレッションリストが作られるため、送信者は配信停止の宛先かどうかを気にする必要はありません。
Tip:配信停止のリンクは受信者が見つけやすい場所に置いてください。見つけにくいと、リンクをクリックする代わりにスパム報告されてしまいます。
迷惑メール報告
サプレッションリストには迷惑メール報告された宛先も含まれています。迷惑メール報告は受信者ISPに対して「望んでいないメールを送ってきて、配信停止もできない送信者」であることを伝えます。そのため、同じ宛先にもう一度送ってしまうとレピュテーションは大幅に低下します。場合によっては送信元のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてしまうかもしれません。
Tip:メールが迷惑メールフォルダに入る問題を回避するには「迷惑メール判定を回避するには?」に書かれているベストプラクティスに従ってください。
メールが届かなかった宛先または無効な宛先
サプレッションリストには、配信停止した宛先の他にもハードバウンスやソフトバウンスによって届かなかった宛先や無効な宛先も含まれます。こうした宛先に送り続けると、到達率に悪影響を与えるだけでなく「リストをクリーンにする努力をしていない、信頼できない送信者」とISPにみなされてしまうからです。
Tip:有効なメールアドレスかどうかを検証するにはKickboxやBriteVerifyを使うと便利です。無効な宛先をあらかじめ取り除くことで、レピュテーションや到達率の向上を期待できます。
メールマーケティングにおけるサプレッションリスト
サプレッションリストは適切なメール配信をするために使うだけではなく、特定の宛先に対して送信頻度やコンテンツを変えるためにも使えます。
Twilio SendGridでは、プリファレンスセンターを利用して複数の配信停止グループを管理することができます。配信停止グループごとの独立したサプレッションリストとして管理されるため、すべてのメールを配信停止にするのではなく、特定の種類のメールだけを配信停止にできます。
受信者にとって価値のある関連性の高いコンテンツを提供することで、エンゲージメントを高められます。そのため、サプレッションリストはメールマーケターにとって有効なツールになるのです。宛先がよりよい経験をするために、サプレッションリストの活用法についていくつか紹介します。
送信頻度を調整できる
頻繁なキャンペーンメールは相手にとって迷惑です。特に年末年始のような長期休暇中は受信者に気を配って、送信頻度を下げるか配信を止めるか、どちらが良いか確認しましょう。
配信停止にするのではなく、11月や12月の休暇用に作った特別なサプレッションリストに追加して、その期間中だけ止めます。そして年が明けて1月になったら、ふたたび送信対象に戻します。
コンテンツの種類を選べる
毎週のニュースレターを楽しんでくれている人であっても、お得情報を毎日送ってしまうと嫌になってしまうかもしれません。そのときはプリファレンスセンターにオプションを追加すると、毎日のメールを配信停止にして週刊のニュースレターだけを受信できるようになります。
自分の好みに特化できる
製品に関するメールを送っている場合は、好きな製品に特化したものを受け取れるようにしましょう。プリファレンスセンターを通じて、望まない製品がサプレッションリストに追加されるようにすれば、好みの製品以外のすべてのメールをオプトアウトできるようになります。
Tips:送信頻度のオプション、メールの種類をプリファレンスセンターに追加して更新してください。具体的な例はこちらをチェックしてください。
おわりに
サプレッションリストを利用すれば、受信を望まない宛先への送信を自動的に止めることができます。相手の好みにあわせて送信頻度やコンテンツを調整することにも使えるため、エンゲージメントやレピュテーションを維持する上で役立ちます。
Twilio SendGridでサプレッションリストや配信停止グループを管理する方法については、各ドキュメントをみてください。