Tips&事例付き!17種類のメールと活用術

Tips&事例付き!17種類のメールと活用術

この記事は 21 Types of Emails Explained (With Tips & Examples) の抄訳です。

新商品やイベントの宣伝、予約完了通知など、その目的によって様々な種類のメールが日々送られています。今回は、17種類のメールと、それらの効果を最大化するヒントを実例を交えながらご紹介します。
本記事を参考に、目的に合ったメールを作成しましょう。

様々な種類のメール

メールには多くの種類があります。1通完結で送った方が良い場合もあれば、シリーズものとして送る方が効果的な場合もあるでしょう。

様々な種類のメールを試し、あなたのメールマーケティング戦略に最適なものを見つけましょう。マーケティングメールよりもトランザクションメールの方が効果がありそうなど、新たな発見があるかもしれません。

用途別のメールの分類

メールは、大きく分けてトランザクションメールとマーケティングメールに分類されます。それぞれの特徴を説明します。

トランザクションメール

トランザクションメール

トランザクションメールは、受信者が取った何らかの行動をきっかけに自動送信されるメールで、受信者とコミュニケーションを取り、顧客基盤を拡大し、収益を生み出す手段の一つです。セキュリティ通知や購入完了通知のように即時性が求められるメッセージを送るのに最適であるため、アプリケーションを運営する企業にとっては欠かせません。

トランザクションメールは開封率が非常に高いため、受信者のエンゲージメントを高く保つのに役立ちます。

トランザクションメールには以下のようなものがあります。

マーケティングメール

マーケティングメール

マーケティングメールは、製品やサービス、イベントなどの宣伝を主な目的として、特定のターゲットに一斉送信するメールです。見込み客を育成し、サインアップやWebサイト訪問などに誘導することを目的としています。

マーケティングメールを成功させるためのカギは、以下の通りです。

  • 共感を得るコンテンツ
    魅力的で説得力のあるメッセージやビジュアル、明確な行動喚起(CTA)を含めます。
  • セグメント
    デモグラフィック、購入履歴、エンゲージメントレベルなどの要素で宛先リストをセグメントします。
  • パーソナライズ
    受信者の名前や好み、過去のやり取りを活用し、より個別化された顧客体験を提供します。

マーケティングメールには以下のようなものがあります。

コンテンツ別のメールの種類

ここからは、メールのコンテンツごとに注意点や実例をご紹介します。

1. 新製品のお知らせ

新製品や機能のアップデートに関するメールを送信する際は、製品の詳細をすべて記載するのは控えましょう。新商品の良さを伝えたい気持ちはわかりますが、説明しすぎると受信者は圧倒されてしまいます。

受信者にとって重要な点のみを伝え、詳細はブログやWebサイトを見てもらうよう誘導しましょう。

以下はビデオソフトウェア会社のWistiaのメールです。「新機能A/Bテストの登場!🎉」という件名にして、受信者の目に留まるようアピールしています。

本文では新機能について簡単に説明し、詳細を知るためのCTAボタンを配置しています。簡潔にまとめられ良い構成です。

新製品のお知らせ

コンパクトに内容をまとめるコツは、こちらをご覧ください。

2. プライバシー情報に関するお知らせ

プライバシーポリシーの更新や、アカウント情報の漏洩などに関するメールを送信する際は、慎重に言葉を選ぶ必要があります。

プライバシーやアカウント情報は多くの人にとって重要です。深刻な状況を軽く扱うと不快感を与える恐れがあります。かわいらしさやユーモアは避け、要点を明確に伝えましょう。魅力的な内容にはならないかもしれませんが、それで問題ありません。

例として、クラウドファンディングサイトIndiegogoのメールを見てみましょう。GDPRに基づくプライバシーポリシーの更新について、余計な装飾をせず簡潔にまとめています。

さらに、更新内容が太字で箇条書きされているため、文章をすべて読まなくても何が変更されたのか分かります。

プライバシー情報に関するお知らせ

3. イベントの案内

イベント案内メールを作成する時は、まず受信者に望むアクションを考えてください。イベントの日に予定を空けてほしいのか、参加登録をしてほしいのか、それともWebサイトにアクセスしてチケットを購入してほしいのか、目的をはっきりさせましょう。アクションが決まれば、メールの構成もしやすくなります。一般的に、最初のメールではイベントに関する詳細情報を直接掲載し、その後のメールではWebサイトへ誘導します。

すぐに参加登録やチケット購入が行われなくても落胆しないでください。イベントに興味を持っていても、参加登録を忘れてしまう人は少なくありません。予定を確認した後、別のタスクに気を取られてしまうこともあるでしょう。こうした方々のために、リマインドを行うことが効果的です。

「詳細はこちら」ボタンをクリックしたのに参加登録がない人や、チケットをカートに追加したのに購入していない人をセグメンテーションしてリマインドしましょう。

Grandoozy Music Festivalのチケット購入リマインドメールは、カラフルかつファンキーで音楽フェスティバルの雰囲気にぴったりです。ネットワーキングイベントや就職フェアなどのフォーマルなイベントであれば、また違ったデザインが適しているでしょう。

イベントの案内

メールをデザインするときは、受信者にイベントでどのような気持ちになってもらいたいかをイメージしましょう。そして、イベントの雰囲気をメールデザインに盛り込みましょう

4. お役立ち情報の提供

受信トレイに届くプロモーションメールの多さにうんざりしたことはありませんか?特にホリデーシーズンは、セール情報が多すぎて圧倒されてしまいます。そのような時は、お役立ち情報の提供をすることでメールの内容にメリハリをつけ、受信者を疲れさせないように工夫してみてはいかがでしょうか。これにより、押しつけがましく感じさせずに受信者との関係を継続することができます。

従業員の評価・報酬プラットフォームであるBonuslyからのメールでは、サインアップやアップグレードを迫るのではなく、従業員の習慣や評価方法に関する貴重な情報を提供しています。

このようなメールはBonuslyに限らずどのようなビジネスでも効果的です。例えば、アパレルショップであれば、休日や結婚式、会社のイベントにふさわしい服装について、ホームセンターであれば、冬に向けた家具の準備について情報提供できます。また、コミュニケーション・プラットフォームなら、顧客を惹きつけるヒントを受信者に知らせることができます。

お役立ち情報の提供

どのような情報提供をすればよいか確信が持てない場合は、CTORなどのエンゲージメント指標をトラッキングすると良いでしょう。これらのデータをもとに受信者の好みを知りましょう。

5. プロモーションメール

プロモーションメールは最も一般的なメールマーケティングの一つで、製品やサービスを購入してもらえるよう、割引や特典などのお得情報を提供するものです。

過去のホリデーシーズンのデータによると、件名に割引率(20%オフなど)が記載されたメールは、記載されていないメールよりも最大6%開封率が低かったそうです。これは、割引率を強調したメールが多数あり、受信者の目に留まりにくかったためだと考えられます。

回避策として、他のメールと差別化した表現を使いましょう。例えば「1つ買うと1つ無料」「$20オフ」など様々なパターンを試し、どの件名が受信者に好まれるかテストしてみてください。

以下のメールはフードデリバリーサービスのPostmatesから送られたもので、「今なら送料無料!デンバーで人気のグルメをお試しください!」という件名で受信者を惹きつけています。タコスのカラフルなGIFが目を引き、CTAは1つだけというシンプルな構成で、タコスを注文するにはどのページに行けばよいかが分かりやすく示されています。

なお、件名に記載する特典は実際のオファーと一致するよう注意してください。「20ドル割引」という件名のメールを開いた後に、割引を適用するには100ドル支払わなければならないことに気付いたら、がっかりするでしょう。特典については率直に伝え、件名またはプリヘッダでその情報を強調してください。

プロモーションメール

6.ウェルカムメール

ウェルカムメール

ウェルカムメールは、受信者とブランドとの最初の接点であり、ブランドイメージを左右する最も重要なナーチャリングメールです。

ウェルカムメールには3つの目的があります。

  • 受信者にメール購読の理由を思い出させ、購読に対する感謝の気持ちを伝える
  • 特別なオファーや魅力的なCTAを提示してエンゲージメントを促進する
  • 今後のメール内容や配信頻度を伝え、受信者に安心感を与える

ウェルカムメールで新規顧客のロイヤリティを確保し、顧客との強いつながりを作りましょう。

7. かご落ちメール

かご落ちメール

オンラインショップでカートに商品を追加したものの、購入せずにサイトを離れることを、かご落ちといいます。

かご落ちメールで、商品の購入完了までたどり着かなかった顧客にリマインドをしましょう。

例えば、カートに入ったままになっている商品を思い出させるためにリマインドしたり、送料無料などの特典を提供したりします。これにより受信者は「今すぐその商品を購入しよう」と思うかもしれません。

8. 再エンゲージメントメール

非アクティブな受信者には再エンゲージメントメールを送り、再びサービスに興味や関わりを持ってもらえるよう促しましょう。

このメールでは、今後もメールを受信したいかを受信者に尋ねるとともに、再度興味を持ってもらえるようなコンテンツを提供します。商品を売り込むのではなく、あくまで関係を再構築することを念頭に置きましょう。
それでもブランドに興味を持ってもらえない場合は、その宛先はリストから削除してください。

以下に再エンゲージメントメールのベストプラクティスをご紹介します。

  • 友好的に
    受信者の関心が薄れてしまった理由を探ってみましょう。
  • 目を引く件名
    いつものメールとは件名の雰囲気を変えて、受信者の注意を引きましょう。
  • プリファレンスセンター
    メールの頻度や内容を受信者自身で調整できるよう、プリファレンスセンターを設置しましょう。登録解除の理由も入力できるようにしておけば、今後のメール戦略に役立てることもできます。
  • インセンティブとオファー
    魅力的なオファーでエンゲージメントを高めましょう。例えば、限定割引や無料特典、会員限定コンテンツ、パーソナライズ化したおすすめ情報、購入回数などに応じた特典などです。

9. アンケート

アンケートは、受信者から意見や提案を集めるための貴重な手段です。

ここでは、貴重なフィードバックを収集するのに役立つ様々なアンケートメールをご紹介します。

  • 商品購入後の口コミ投稿依頼:購入体験や製品に関する意見を収集します。
  • 顧客満足度の調査:顧客体験の全体的な満足度を回答してもらいます。
  • 製品の使用状況調査:利用歴の長いユーザから意見を収集します。
  • ネット・プロモーター・スコア(NPS)の調査:商品やサービスに対する顧客ロイヤルティを数値化します。
  • カスタマーサポートのフィードバック依頼:サポートの有効性を評価してもらいます。
  • ウェブサイトに関するフィードバック依頼:Webサイトの使いやすさに関する意見を収集します。
  • イベントやウェビナーのフィードバック依頼:イベントの内容や構成を評価してもらいます。
  • 製品品質の調査:機能改善のためのアイデアを収集します。
  • かご落ちの理由調査:かご落ちに至った理由を尋ねます。
  • 従業員へのアンケート:会社の経営や組織風土などに関する意見を収集します。

10.サンクスメール

サンクスメール

サンクスメールは、顧客への感謝の気持ちを表して信頼関係を深める手段の一つです。

本文では、メールを送るきっかけとなった特定のアクションややり取りに言及する場合があります。サンクスメールには以下のようなものがあります。

  • 商品購入のお礼
  • ニュースレター購読のお礼
  • SNSのアクションや反応に対するお礼
  • イベント参加のお礼

11. 年末年始の挨拶

年末年始の挨拶

このメールでは、季節の挨拶を通じて顧客とのつながりを深めることができます。華やかなデザインやお祝いのメッセージなど、心温まる内容が特徴です。受信者の名前が入った件名を使用するなど、パーソナライズされた工夫がなされることも多くあります。

クリスマスや新年、感謝祭などの特定の祝祭日に合わせたメッセージを送るだけでなく、プロモーションを組み合わせるとより特別な体験を提供することができます。

12. 紹介キャンペーンのお知らせ

紹介キャンペーンとは、既存顧客からその知人へサービスや商品を紹介してもらい、新規顧客を獲得する施策です。口コミマーケティングの一つで、既存顧客の信頼を活用して顧客を獲得します。

通常、紹介キャンペーンでは、既存顧客(紹介者)と新規顧客(被紹介者)の両方に割引や特典などのインセンティブを提供します。メールの本文では紹介のメリットや仕組み、ブランドの価値提案について説明し、キャンペーン参加を促すCTAではリンクトラッキングを行います。

紹介キャンペーンの例は次の通りです。

  • お友達紹介特典:「友達を招待すると、次回購入が20ドルオフ!」
  • 段階的な報酬プログラム:「3人の友達を紹介すると、特別なシルバーステータスがアンロックされ、限定特典が受け取れます!」
  • マイルストーン達成のお祝い:「5人の友達を紹介しました!感謝の気持ちとして追加ボーナスを差し上げます」
  • 期間限定プロモーション:「48時間限定!登録した友達1人につき50ドルプレゼント」
  • SNSでのシェア:「当社のサービスを気に入っていただけましたか?このリンクをシェアして報酬を獲得しましょう」
  • 特定の商品の紹介特典:「友達にこの新商品を紹介すると、あなたにも1つ無料でプレゼント」
  • 限定アクセス:「お友達にベータプログラムへのVIPアクセスを提供しましょう。あなたにもお友達にも特典があります。」
  • 慈善団体への寄付:「紹介した友人1人につき、選択した慈善団体に10ドルを寄付します」

これらの例は、紹介キャンペーンを通した様々なアプローチであり、顧客にポジティブな感想を共有してもらい、新規顧客の獲得を促進できるように設計されています。

13. 利用者の声の共有

利用者の成功体験談を伝えることで、受信者が自信を持って購入を決断できるよう促しましょう。例としては、口コミ紹介、導入事例、ユーザが作成したコンテンツの紹介などが挙げられます。

具体的な紹介手段は以下の通りです。

  • 5つ星による評価:「お客様がなぜ当社を星4.8と評価したのかをご覧ください!」
  • 導入事例の動画:「当社のソフトウェアを使用してどのようにビジネスを変革したのか、こちらの動画をご覧ください」
  • 業界リーダーの声:「Fortune 500企業のCEOが当社のサービスについて語る」
  • 課題解決の記事:「当社の製品が難題をどのように解決したかご紹介します」
  • ユーザマイルストーンのお祝い:「当社で成功を収めた10,000人の顧客に仲間入りしましょう!」
  • SNS上の口コミまとめ:「Xでの当社の顧客の生の声をチェックしましょう!」
  • 専門家からの評価:「ライターのJane Doeはなぜ私たちのアプリを『革命的』と呼ぶのか、その理由をお読みください」
  • ビフォーアフター特集:「お客様が得た驚くべき結果をご覧ください!」

14.クロスセルメール

クロスセルメール

クロスセルとは、顧客の購入履歴ややり取りに基づいて、関連商品やサービスを紹介するマーケティング手法です。

クロスセルメールでは、過去の購入商品と互いに補完し合う商品や、関連するニーズを満たす製品などを紹介します。提案する商品を一緒に使えば価値や利便性が高まることを示し、購入意欲を引き出します。

15.オンボーディング

オンボーディング

オンボーディングメールは、受信者に製品やサービス、プラットフォームの主な特徴、利点、機能を紹介するメールです。

このメールには、ユーザがサービスを使い始めるのに役立つチュートリアル、ヒント、ベストプラクティスなどを含めます。コンテンツは論理的な順序で整理し、受信者の理解と習熟度を徐々に高めましょう。受信者が自分の目標や関心に合った特定のアクションを取るように促すのもいいでしょう。

オンボーディングメールの例は次の通りです。

  • ウェルカムメッセージ:「ご参加いただきありがとうございます。次の内容をご覧ください」
  • スタートガイド:「アカウント開設のための3ステップ」
  • 注目の機能:「最も人気のあるツール、ダッシュボードをご紹介します」
  • ビデオチュートリアル:「2分間のビデオを見てコア機能をマスターしましょう」
  • パーソナライズされた次のステップ:「あなたのプロフィールに基づくと、次に試すべきことは次のとおりです」
  • Tips:「当社のプラットフォームを最大限に活用するための5つのヒント」
  • マイルストーンのお祝い:「最初の1週間で達成できたことは次のとおりです」
  • FAQまとめ:「新規ユーザからのよくある質問への回答」

16.ニュースレターの送付

ニュースレターの送付

クリック課金型広告(PPC)やスポンサードポスト、コールドコールとは異なり、ニュースレターでは、顧客が自ら「購読」ボタンをクリックして積極的に受信を選択しています。そのため、情報が届きやすく、エンゲージメントを高める絶好の機会となります。

ニュースレターで受信者と交流する方法は次の通りです。

  • 注目コンテンツ:ブログ記事やYouTube動画など、Webサイトの最新かつ最も魅力的なコンテンツを紹介します。
  • 最新ニュース:業務関連のニュース記事を紹介します。
  • 製品アラート:機能の追加や今後のメンテナンス予定をいち早くお知らせします。
  • 口コミ:顧客からのポジティブなフィードバックを共有します。
  • 今後のイベント:今後開催されるイベントへの招待状を送信します。
  • 限定セール:プレミア商品、限定プロモーション、割引などをお知らせします。

17.ユーザ生成コンテンツの共有

ユーザが作成したコンテンツを紹介し、ブランドの製品やサービス、またはコミュニティに関わってきた人々のリアルな体験や意見を活用しましょう。

レビューや写真、ビデオ、SNSの投稿などをピックアップして紹介することで、説得力のある裏付けを提供できます。

どの種類のメールを送るかしっかり検討しよう

上記のヒントと例を参考に、様々なメール送信を試しましょう。もちろん、この記事ですべてのメールを網羅して紹介しているわけではありません。既存の形にとらわれず、伝えたい内容を確実に伝えるためには、次の3項目について考えましょう。

  • なぜこのメールを送信するのか?
  • 誰に送信するのか?
  • 受信者にどのようなアクションを取ってほしいか?

これらを軸に、コンテンツの作成方法やトーン、メールのデザインと構造を決定しましょう。メールマーケティングで迷うことがあれば、上記の質問に立ち返ってみてください。

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マーケティング担当者にとって重要なのは、適切なメールを適切なタイミングで、適切な相手に適切なチャネルで送信することです。

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