Deliverability Insights

Deliverability Insightsでは、宛先プロバイダごとのメールの到達状況や迷惑メール報告数など、注視すべきイベントを視覚的に確認できます。 それぞれのタブについて以下で説明します。

Deliverability Insightsのデータは、反映されるまでに最大24時間のタイムラグが生じる可能性があります。 イベントデータを即時確認したい場合はEvent Webhookをご利用ください。

Overview

Overviewタブでは以下の状況を確認できます。これらはメール送信を行う上で重要な指標です。

  • Processed:SendGridが送信を試みたメールの数
  • Delivered:宛先サーバに到達した割合
  • Bounce & Blocked:送信に失敗した割合(Bounce、Blockの割合)
  • Unique Opens:開封率

Processed

アカウントから送信を試みたメールの通数です。SendGridがリクエストを受け付けて送信処理を行うと、この数値がカウントアップされます。 しかし、処理されたメールのすべてが正常に宛先に到達するとは限りません。

Delivered

宛先のメールボックスプロバイダに受け付けられた通数を、Processedに対する割合で表しています。
メール到達率を高めるためには、まずメールが受け付けられることが重要な一歩です。ただし、受け付けられたメールが必ず受信トレイに届けられるわけではありません。 受け付けたメールをその後どのように扱うかはメールボックスプロバイダ次第で、以下のようなパターンがあります。

  • 受信トレイに格納する
    受信者にとってそのメールが必要だとメールボックスプロバイダが判断した場合、受信トレイに格納されます。
  • 受信者のタブ付き受信トレイに格納する
    「プロモーション」「アップデート」「ソーシャル」など、メインの受信トレイではないタブに振り分けられます。これらのメールは、受信トレイに到達したのと同じ扱いとなります。
  • 迷惑メールフォルダに格納する
    受信者がそのメールを必要としていないとメールボックスプロバイダが判断した場合、迷惑メールフォルダに格納されます。
  • 破棄する
    メールを受け付けた後、メールボックスプロバイダの判断でまれにメールが破棄されることがあります。破棄された記録は残らず、また、破棄を検知することはできません。

Bounced & Blocked

宛先に届かなかったメールの通数を、Processedに対する割合で表しています。

  • Bounceは、主に宛先メールアドレスが存在しない場合に発生します。
  • Blockは、Bounce以外の何らかの理由でメールが宛先に届かなかった場合に発生します。
    • 送信元IPアドレスやメールのコンテンツ、メッセージ固有の問題など、Blockが発生する理由は様々です。

Unique Opens

開封されたメールの通数を、Deliveredに対する割合で表しています。この指標を監視することで配信トラブルに気づきやすくなります。 例えば、送信側では何も変更していないのに開封率が下がった場合は、メールボックスプロバイダの判断で迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性が考えられます。

指標のモニタリング

Overviewタブは、配信結果の推移を俯瞰して確認するのに向いています。 ブロック率の増加や開封率の低下など、指標にはっきりとした変化があらわれた時は、その前後のタイミングで送信に関する変更がなかったかを調べる必要があります。以下を参考に詳しく調査しましょう。


到達率(Delivered)が低下した場合

  1. 「Mailbox providers」タブに移動します。
  2. 「Are your emails being delivered to mailbox providers?」セクションで、どのメールボックスプロバイダの到達率が低いのか確認します。

到達率が下がっているメールボックスプロバイダに偏りがあるかどうかを把握することで、対処方法の検討がしやすくなります。

バウンス率(Bounces)やブロック率(Blocks)が増加した場合

  1. 「Bounced & blocked」タブに移動します。
  2. 「Are your emails being bounced by mailbox providers?」「Are your emails being blocked by mailbox providers?」セクションを比較して、バウンスとブロックのどちらが増加したのかを特定します。


<バウンス率が増加した場合>

以下の観点を参考に原因を調査し、対策を検討しましょう。

  • メールアドレスの収集方法を変えていませんか?
  • バウンスしたメールアドレスは、いつどうやって配信リストに登録されたものでしょうか?
  • バウンスしたメールアドレス宛のメールは最近エンゲージ(開封やクリック)されていましたか?存在しないメールアドレスである可能性や、メールボックスプロバイダが無効化した可能性も疑いましょう。
  • サインアップフォームを見直す必要はありませんか?
    • 不正なメールアドレスを入力させない対策(オプトインの導入、メールアドレスを2回入力させる等)をとりましょう。
    • CAPTCHA機能で保護しましょう。

<ブロック率が増加した場合>

  • 「Bounced & blocked」タブの「Are your emails being blocked by mailbox providers?」セクションで、どのメールボックスプロバイダでブロックが発生しているかを確認します。
  • Suppressions > Blocks のREASONから、ブロックの理由を調査します。


開封率(Unique Opens)が低下した場合

「Mailbox providers」タブの「What are your open rates by mailbox provider?」セクションで、開封率が下がっているメールボックスプロバイダに偏りがないか確認します。


<すべてのメールボックスプロバイダで低下している場合>

メールコンテンツに対する関心の薄れや、メール疲れが原因で開封率が下がっている可能性があります。 コンテンツを見直す、送信頻度を減らすなどの対策を検討しましょう。


<一部のメールボックスプロバイダで低下している場合>

これらのメールボックスプロバイダで、メールが迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性があります。 これらの宛先向けに、Sunset Policyセグメント配信、送信頻度の見直しなどを検討しましょう。

Mailbox Providers

「Mailbox providers」タブには、宛先のメールボックスプロバイダ毎の送信結果が表示されます。送信に問題が起きた時には、それがすべての宛先で起きているのか特定のプロバイダのみで起きているのかを確認します。 特定のプロバイダで発生している場合は、そのプロバイダ宛のメール送信にのみ改善を行うことも検討しましょう。

到達率

上位のメールボックスプロバイダに高い割合でメールが到達することは、健全な配信の第一歩です。しかし、送信したメールが必ずしも受信トレイに届いているとは限りません。

  • メールボックスプロバイダ間で到達率に差がないかを定期的に確認しましょう。例えば、GmailとYahoo!の到達率が99%、Microsoftの到達率が89%の場合、Microsoftのスパムフィルタにかかっている可能性があります。
    • このような場合は「Bounced & blocked」タブでMicrosoftの到達率が低い原因を調査してください。
  • 「Mailbox providers」タブで、到達率が低下し始めた時期を確認します。通数や頻度の増加、メールアドレスの収集方法変更など、送信行動に変化があったタイミングと一致する場合は、以前の状態に戻すことも検討しましょう。

開封率

開封率はメールボックスプロバイダの違いにかかわらずほぼ一定であるべきです。他よりも著しく開封率が低いプロバイダがある場合、メールが迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性があります。

  • メールボックスプロバイダ間で開封率に大きな差がないかを確認します。差がある場合は以下のいずれか、またはすべてを実行しましょう。
    • エンゲージメントが低いプロバイダへの送信頻度を減らす。
    • 一時的にSunset Policyを厳しくする。
    • エンゲージメントが低いキャンペーンやメールの種類を特定し、これらの送信をやめる。
  • あるメールボックスプロバイダでの開封率が他と比べて5~10%ほど低い現象が繰り返し起こる場合、そのプロバイダが特定の種類のメールだけを迷惑メールフォルダに振り分けている可能性があります。Event Webhook または Category Stats で、開封率が低い特定のキャンペーンやメールがないかを確認しましょう。

Bounced & blocked

バウンスとブロックは、宛先のメールボックスプロバイダによってメールが受信拒否されたことを示します。どちらも送信失敗を意味しますが、バウンスとブロックには違いがあります。

バウンス

バウンスは、存在しないメールアドレスや、現在は有効でないメールアドレス宛てに送信した場合に発生します。 つまり、ローカルパート(@より前の部分)またはドメイン(@より後の部分)が無効であることを示します。バウンスしたメールアドレスは宛先リストから除外しましょう。


メールボックスプロバイダ毎にバウンス率を確認する目的

メールボックスプロバイダは、過剰なバウンスがあると、不適切なメールが送られてきていると判断します。しかし、バウンスの発生条件(メールアドレスが有効かどうかを判断する条件)はプロバイダごとに異なります。 例えば一部のプロバイダは、ローカルパートのピリオドを無視します。バウンスの発生状況はプロバイダ毎に確認しましょう。

バウンスが多い場合、メールアドレスの収集方法に問題があると考えられます。以下のベストプラクティスを参考にしてください。

バウンスを減らすには

  • バウンス率が常に5%を上回っている場合は、メールアドレスの収集方法を確認し、タイプミス等無効なアドレスの登録を回避する方法を検討しましょう。
  • バウンス率が特に高いメールボックスプロバイダがある場合(例えば全体のバウンス率が2%なのに対し、特定のプロバイダでは10%である場合)、そのプロバイダのアドレス収集方法を見直しましょう。また、そのプロバイダのアドレスに対して「今後もメール送信してよいか」を確認するメールを送りましょう。

ブロック

ブロックは、コンテンツやレピュテーション、技術的な要因によりメールが宛先に届かなかったことを意味します。


コンテンツやレピュテーションに起因するブロック

メールボックスプロバイダは、コンテンツやレピュテーションをもとにメールをブロックすることがあります。コンテンツが原因となる例は以下のとおりです。

  • 不審なリンクの検出
  • 不審なHTMLの検出
    • 隠しフィールド
    • 背景と同色のテキスト
    • テキストがなく、1枚の大きな画像にすべてを含めたコンテンツ

技術的な要因によるブロック

技術的な障害によりメールが届かないことがあります。具体例は以下のとおりです。

  • サーバに長時間アクセスできない。
  • 送信者認証に必要なDNSレコードが参照できない。
  • メールボックスがいっぱい、または受信可能な容量を超過している。
  • 送信頻度が高すぎる。

ブロックを減らすには

メールボックスプロバイダごとにブロックの傾向を確認し、主要なメールボックスプロバイダのブロック率が3%以下になることを目指しましょう。

Spam & Unsubscribes

迷惑メール報告

受信者が迷惑メール報告したことを送信者に通知する仕組みをフィードバックループ(FBL)といいます。
Spam Reportsイベントは、FBL対応のメールボックスプロバイダを利用する受信者が迷惑メール報告ボタンを押すと発生します(Gmail等、一部のメールボックスプロバイダはFBLに対応していません)。全体および上位のメールボックスプロバイダのスパム報告率を監視し、できるだけ低く保ちましょう。一般的にはスパム報告率が0.1%を超えると多いとみなされ、配信リスクとなり得ます。

スパム報告を減らすには

受信者が迷惑メール報告をする理由には、以下のようなものが挙げられます。

  • 送信頻度が高い
    メールの送りすぎかもしれません。送信頻度を減らすことを検討してください。
  • 受信者のニーズに応えられていない
    サインアップする人向けにメールの内容や目的を明示しましょう。また、宣言通りのコンテンツになっているか受信者目線で確認してください。
  • 誤解を招く記述や虚偽の内容
    クリックベイト(釣り)はやめましょう。クリック率を上げることだけを優先してスパム報告されたら意味がありません。
  • 一貫性のないブランディング
    送信元ドメインは一貫していますか?example.comからのニュースレターに登録したとしてもotherexample.comからの配信まで許可したわけではありません。サインアップ時に宣言したドメインから送りましょう。
  • エンゲージメントのない宛先に送り続ける
    何ヶ月もエンゲージしない(開封やクリックがない)受信者にメールを送り続けると、スパム報告される可能性があります。エンゲージメントベースのSunset Policyを導入し、反応の無い宛先に送信するのはやめましょう。

配信停止

配信停止率は、送信しているメールが受信者にどう思われているかを知るヒントとなります。配信停止率が急激に増加した時は、その時期にどのようなメールを送ったかを調査しましょう。そしてなぜこのメールが多く配信停止されることになったのか原因を探ってください。

配信停止は、到達率やレピュテーションに直接影響を与えるものではありません。しかし、配信停止が多いということは、メールが読者の心に響いていないということです。配信停止の増加を素早く検知して対処することで、到達率やレピュテーションに影響が及ぶのを未然に防ぎましょう。

配信停止されるのを拒んではいけません。簡単に配信停止できないと、代わりにスパム報告される危険性があります(広告・宣伝を目的としたメールには配信停止用リンクの記載が義務づけられています)。

  • 配信停止リンクは見つけやすいところに配置する。
  • 配信停止の手順はシンプルにする。
  • 配信停止依頼には素直に応じる。

配信停止を減らすには

  • 配信停止される理由はスパム報告される理由とよく似ています。メールのコンテンツに満足していない、マッチしていない、興味がない、メール送信量が多すぎる等が考えられます。
  • 配信停止を減らすには、サインアップ時に「どのようなメールをどの頻度で送るのか」を明確に提示し、それを守り続けることが重要です。
  • 配信頻度を選択できるオプションを提供するのも有効です。配信停止の数を最小限に抑えることができます。